私がKalypse(カリプス)のウエットスーツを選んだ理由 ~実際にオーダーして潜ってみた~
2018年春より日本でも入手できるようなった、フランスのテーラーメイド・ウエットスーツKalypse(カリプス)。
ワンランク上を求めるヨーロピアンダイバーに支持される、テーラーメイドの一点ものスーツだ。
ちょうど、ウエットスーツを新調しようと思っていたので、オーダーしてみた。
あなたのウエットスーツ・プライオリティーは?
私がKalypseを選んだ理由
数あるウエットスーツの中から、なぜ、Kalypseを選んだのか。
率直過ぎることをいえば、オーシャナと取引があるから(笑)。
とはいうものの、多くの取引あるメーカーの中から自分でKalypseを選んだのは事実。
なぜなら、オーシャナの編集長だった時、取引をお願いしたのが自分だったから。そして、その理由が、そのままカリプスを選んだ理由だ。
まず、なんかオシャレ!
ウエットスーツ選びのプライオリティが何かは人それぞれだろうが、個人的にはファッション性も大事にしたい。地中海の風が吹く、明るく穏やかな南仏の都市・モンペリエの工房で作られるって、何だか素敵。
というと欧米コンプレックスの馬鹿っぽいが、日本人ダイバーはブラックを好む印象があり、もっと華やかで遊び心のある選択肢が欲しいと思っていた。
その点、カリプスのウエットスーツは、日本にはない斬新で独創的なカラーリングとデザイン。万人受けはしないが、そこがいい。デザイナーであるフランクさんのブランドを好きかどうかが一番大事。そして、自分は好き。ほぼオーダーした理由はこれ。
採寸は日本でも可能
肌のような圧倒的なフィット感
カリプスがデザインと同じくらいこだわりを見せるのが“フィット感”。
パリのダイビングショーで初めて触れたとき、シルクのようなきめの細かい肌さわりに惚れた。
これが、もうひとつのカリプスを選んだ理由だ。
工房で1点1点、ウエットスーツを製法している職人のクラフトマンシップは、日本の“匠”に通じるところがある。
そんな、フランスでテーラーメイドされる1点ものが、送料込みで10万円をきるのも魅力だ。
そして、より快適なフィット感を生み出すための重要な要素が“採寸”。
フランスまで行かなくても、自分で採寸してオンラインでオーダー可能になっているが、プロに採寸してもらうとさらに安心。
オーシャナでは、日本人ダイバーのために採寸サービスを展開する予定だ。ぜひ、利用してみよう。
カリプス5ミリウエットスーツを着て潜ってみた@伊豆
5段階レビュー
オーダーメードの場合、ウエットスーツを実際に海で着るのは購入後。
保温力や動きやすさはその時になるまでわからない。
それだけに、インストラクターやガイドの感想や信頼は重要だろう。
しかし、カリプスの場合、実際に着た感想の蓄積がないので、あくまで自分の感覚で、盛らず書くことを心掛けて潜った感想を5段階評価してみた。
伸縮性が優れているため“着やすい”かなと予想していたが、他のウエットスーツとさほど変わらない印象。着やすさは、滑りやすさの方が重要なのかも。
■フィット感:★★★★★
フィット感は最高レベル。肌に吸い付くような着心地は、まさに“第二の皮膚”。
■動きやすさ:★★★★★
体にフィットし、伸縮性が高いので、当然、水中でも動きやすい。厚手のインナーにもある程度対応できるが嬉しい。
■保温力:★★★
他のウエットスーツと比べて、さほど違いはわからなかった。もっと潜りこんで試してみる必要がある。
伊豆で2本しか潜っていないので、正直、チェックくらいしかできない。オシャレで、着心地がよくて、水中では“問題なかった”いうのが率直な感想だ。
カリプスがこだわる、カッティング、接着、裁縫のハンドメイド技術の本領を発揮するのは、むしろ使い込んだ後かもしれない。長年、愛用できることがウエットスーツの重要な要素で、実際に愛用しているヨーロピアンに感想を聞いても「しっかり作られているから、長く愛用できるんだ」と言っている。
とても気に入った自分だけのテーラーメイドスーツ。
25度以下でウエットスーツを着る時は、この5ミリスーツで潜ることに決めているが、いつかこのスーツで地中海の海を潜りたい。