私がKalypse(カリプス)のウエットスーツを選んだ理由 ~実際にオーダーして潜ってみた~

01_1500712

2018年春より日本でも入手できるようなった、フランスのテーラーメイド・ウエットスーツKalypse(カリプス)。
ワンランク上を求めるヨーロピアンダイバーに支持される、テーラーメイドの一点ものスーツだ。

ちょうど、ウエットスーツを新調しようと思っていたので、オーダーしてみた。

02_photo-kalypse-12

あなたのウエットスーツ・プライオリティーは?
私がKalypseを選んだ理由

数あるウエットスーツの中から、なぜ、Kalypseを選んだのか。
率直過ぎることをいえば、オーシャナと取引があるから(笑)。

とはいうものの、多くの取引あるメーカーの中から自分でKalypseを選んだのは事実。
なぜなら、オーシャナの編集長だった時、取引をお願いしたのが自分だったから。そして、その理由が、そのままカリプスを選んだ理由だ。

まず、なんかオシャレ!

ウエットスーツ選びのプライオリティが何かは人それぞれだろうが、個人的にはファッション性も大事にしたい。地中海の風が吹く、明るく穏やかな南仏の都市・モンペリエの工房で作られるって、何だか素敵。

03_photo-kalypse-4

というと欧米コンプレックスの馬鹿っぽいが、日本人ダイバーはブラックを好む印象があり、もっと華やかで遊び心のある選択肢が欲しいと思っていた。

その点、カリプスのウエットスーツは、日本にはない斬新で独創的なカラーリングとデザイン。万人受けはしないが、そこがいい。デザイナーであるフランクさんのブランドを好きかどうかが一番大事。そして、自分は好き。ほぼオーダーした理由はこれ。

WEB上で、サイズや厚さはもちろん、デザインとカラーを選択できる。どの配色でもエレガントになるパターンが用意されているので、あとは感性に従うだけ

WEB上で、サイズや厚さはもちろん、デザインとカラーを選択できる。どの配色でもエレガントになるパターンが用意されているので、あとは感性に従うだけ

日本ではあまり見ないラグーンカラーを基調にして、ホワイトでライン出してと……。ミネラルブルーをワンポイントで入れて見ようかな……。デザインを考えるのも楽しい時間

日本ではあまり見ないラグーンカラーを基調にして、ホワイトでライン出してと……。ミネラルブルーをワンポイントで入れて見ようかな……。デザインを考えるのも楽しい時間

06_Kalypse01

採寸は日本でも可能
肌のような圧倒的なフィット感

カリプスがデザインと同じくらいこだわりを見せるのが“フィット感”。
パリのダイビングショーで初めて触れたとき、シルクのようなきめの細かい肌さわりに惚れた。

これが、もうひとつのカリプスを選んだ理由だ。

外側はネオプレン素材、内側はジャージ素材を使用し、独自のしなやかさと伸縮性を実現

外側はネオプレン素材、内側はジャージ素材を使用し、独自のしなやかさと伸縮性を実現

職人の手によって、1着1着、丁寧に裁縫される

職人の手によって、1着1着、丁寧に裁縫される

工房で1点1点、ウエットスーツを製法している職人のクラフトマンシップは、日本の“匠”に通じるところがある。

そんな、フランスでテーラーメイドされる1点ものが、送料込みで10万円をきるのも魅力だ。

そして、より快適なフィット感を生み出すための重要な要素が“採寸”。
フランスまで行かなくても、自分で採寸してオンラインでオーダー可能になっているが、プロに採寸してもらうとさらに安心。

オーシャナでは、日本人ダイバーのために採寸サービスを展開する予定だ。ぜひ、利用してみよう。

カリプス5ミリウエットスーツを着て潜ってみた@伊豆
5段階レビュー

オーダーしておよそ1ヶ月で到着。思った通りのデザインで着るだけで上がる

オーダーしておよそ1ヶ月で到着。思った通りのデザインで着るだけでテンションが上がる

オーダーメードの場合、ウエットスーツを実際に海で着るのは購入後。
保温力や動きやすさはその時になるまでわからない。
それだけに、インストラクターやガイドの感想や信頼は重要だろう。

しかし、カリプスの場合、実際に着た感想の蓄積がないので、あくまで自分の感覚で、盛らず書くことを心掛けて潜った感想を5段階評価してみた。

カリプス5ミリウエットスーツ5段階評価
■着やすさ:★★★ 

伸縮性が優れているため“着やすい”かなと予想していたが、他のウエットスーツとさほど変わらない印象。着やすさは、滑りやすさの方が重要なのかも。

■フィット感:★★★★★ 

フィット感は最高レベル。肌に吸い付くような着心地は、まさに“第二の皮膚”。

■動きやすさ:★★★★★

体にフィットし、伸縮性が高いので、当然、水中でも動きやすい。厚手のインナーにもある程度対応できるが嬉しい。

■保温力:★★★

他のウエットスーツと比べて、さほど違いはわからなかった。もっと潜りこんで試してみる必要がある。

伊豆で2本しか潜っていないので、正直、チェックくらいしかできない。オシャレで、着心地がよくて、水中では“問題なかった”いうのが率直な感想だ。

10_IMG-1652

カリプスがこだわる、カッティング、接着、裁縫のハンドメイド技術の本領を発揮するのは、むしろ使い込んだ後かもしれない。長年、愛用できることがウエットスーツの重要な要素で、実際に愛用しているヨーロピアンに感想を聞いても「しっかり作られているから、長く愛用できるんだ」と言っている。

ヨーロピアンダイバー独特のデザインセンス。攻めたカラーでエレガントに着こなしたい

ヨーロピアンダイバー独特のデザインセンス。攻めたカラーでエレガントに着こなしたい

とても気に入った自分だけのテーラーメイドスーツ。
25度以下でウエットスーツを着る時は、この5ミリスーツで潜ることに決めているが、いつかこのスーツで地中海の海を潜りたい。

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
  • facebook
  • twitter
FOLLOW