中村卓哉 “写真絵本”発売記念インタビュー
第9回:水中カメラマンとしてのこれから
いぬたく
最後に、今後こういう活動をしていきたいというのは何かありますでしょうか?
中村
まずはですね、親父が中村征夫という、自分にとっても偉大な「先生」みたいな存在なんですが、ここを超えるとか超えないとかではなくて、逆に自分は先生とかにはなりたくないんです。
まあ正直に言うと有名人とかそういうのにはなりたくなくて。「じゃ野望はなんなんですか?」って聞かれても、カメラマンっていうのは皆さんでもカメラマンになれるんですよ。皆さんが撮れないような偉大な写真を自分たちが撮るわけでもなくて。同じカメラ使って、同じ海に潜ったら、ちょっとコツがあって、それをやってみたらうまく撮れますよ。
そんな風に、皆さんに教えるような立場ではなく、一緒に何かを作り上げていきたいというのがずっとあります。
ですから、まずアマチュアで水中写真を撮ってる方がたくさんいらっしゃいますけど、そういう人たちと一緒に海を伝えていく活動をしたいなぁというのがあります。
中村
いろんなダイビングショップさんでフォトツアーってあるじゃないですか。その垣根を取っ払ってしまって、生意気なことと思われるかもしれないけど、セルフダイバーさんも趣味で一人で潜って写真撮ってる方も、いろんなショップのインストラクターさん・お客さんも一緒になって、チームとして撮影会や展示会をしていければな、と。
その中で自分がカメラマンというよりも、ただ一緒に参加できていればいいかなと思います。
みんながカメラマンで、世界にこの日本の海の素晴らしさを発信していったりとか、あとはノンダイバーの方たちに「海って素晴らしいんだよ」っていうことを伝えていく活動だとか。
すごくざっくばらんとしてますけど、自分はそういうことをするカメラマンだなあ、と。
大御所とか先生とかじゃなくて、みんなと一緒に作り上げていきたいという思いがありますね。
いぬたく
なるほど、よく分かりました。今後のご活動も期待しています!今日はどうもありがとうございました!
中村
こちらこそ、どうもありがとうございました!