「空中浮遊ってどうやって撮るの?」越智隆治といくフォトツアー@セブ ~ワンポイント・フォトレッスン~
越智隆治といくフォトツアー@セブ。
8日間で3グループが無事終了しました。
3グループ目の皆さん。
参加者のカメラは、コンデジ、ミラーレス、光学一眼レフと持っているカメラはちょうど3等分くらいの割合。
越智カメラマンのレクチャー写真を見て「わ~すごい!」と単純に驚くコンデジ派から、ISO感度や構図など技術的なことを質問しメモする一眼派まで、レベルも興味もさまざまでしたが、皆、セブの海と撮影を楽しんだ様子でした。
特に、今までコンデジを使っていたダイバーが、今回用意したレンタルのミラーレス一眼セット(パナソニックLUMIX GX1とGF3+アンサー GX1 ハウジング+INONのS2000)を使って、夢中に撮影している姿が印象的でした。
自分も経験ありますが、やっぱりコンデジでできることには限界があり、それ以上のカメラで撮影するとそれだけで上手に撮れるので、楽しくて仕方ないんですよね。
好評につき今後も開催する予定ですが、越智自らは積極的に教える方ではないので(笑)、いろいろ聞きたいことや要求することを持ち込むとかなりお得なセミナーになるのかなと感じました。
そういう意味では、3グループ目のフォト派は、「水中でも撮り方教えて」「ちょっと撮ってみてください」と積極的で、得るものも多かったのではないでしょうか。
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【越智隆治ワンポイント・フォトレッスン】
ニューカレドニアの小川さんの記事以来、空中浮遊の写真について「あれ、どうやって撮るんですか?」と聞かれます。
今回のフォトツアーでも空中浮遊撮影会のような場面も多く、アップした写真に対しても「どうやって撮るの?」といった声が相次ぎました。
答えは簡単、「空中にがんばって3秒止まるだけ」(笑)。
と、笑い話のようで、“写る方ががんばる”という意味では、割と本当のことのようです。
「撮影の技術的にはそんなに難しくないよ。ローアングルからシャッタースピードを速くして撮るだけ。1/500秒以上くらいかな。あとは、写る方ががんばるだけ」
撮る側としては、空中でピタッと止まる一瞬をとらえるために、シャッタースピードを速くするのがまずは基本。
シャッタースピードを速くするためには光が必要ですが、南の島の日射しなら特に問題はないですし、少々暗くても感度を上げてしまえばいいだけです。
「あと、撮る方としては、飛んでいることがわかるように、背景をすっきりさせたり、地平線や水平線をなるべく下から撮ったりすればいいんじゃないかな。晴れていれば、影が写ってさらに飛んでいる感が出ていいけど」
そして、あとは写る方ががんばる!
当初、あの写真を見た人の中には、「合成写真?」と思った人も少なくなかったようですが、あれは、空中に止まる一瞬のため、写る方ががんばっているのです。
「水中で止まっている感を出すには、逆に飛んでいる感を消す。足首が伸びていると飛んでいる感が出ちゃうので、ジャンプした後、地平線に対して足の裏が平行になるようにするといいよ。それと、体が一直線に伸びていると飛んでいる感が出る。あとは、髪の毛が長いと、ふり乱れちゃって、飛んでいる感出ちゃうので、飛んでも髪型が変わらないショートがベスト。髪が長い人はまとめるといいかも」
飛ぶという動作、つまり、屈伸する動作を排除し、空中で静的なポージングを一瞬だけすればよいのです。
陸上で一度ポージングを決めてからやると効果的です。
撮る方は、シャッタースピードの設定をしたら連射モードにすれば意外と撮れるのですが、この写真、写る人のスキルが結構重要のようですね。
それが複数人であればなおさらで、タイミングが命。
この写真を撮るために、「いち、に~の、さん!」と何度ジャンプしたことか。
外国人ダイバーが不思議そうに見つめていました(笑)。
でも、みんなで浮遊写真を撮ると、不思議な一体感が生まれます。
前回の集合写真でも言ったように、共通の目的意識を持って撮影すると一体感が生まれ、うまくいったときには達成感も。
ついつい撮りたくなる浮遊写真。
皆さんも、ぜひ、試してみてくださいね。
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ということで、今回のワンポイント・フォトレッスンも終わり。
皆さん、次回のフォトツアーもお楽しみに!