2013年、今年も元日からバショウカジキの群れと泳ぐ

2012年の元日もバショウカジキの群れに遭遇して泳いだけど、今年も初泳ぎできますようにと思いながら海へ出る。

元日なだけあって、フィッシングチャーターボートも少ないし、セールフィッシュスイムのボートも他には出ていなかった。

初日に泳げたエリアでグンカンドリの群れを探す。
空に舞ったままで、なかなかバショウカジキの群れに集まる体勢を取る感じではなかった。

船を止めて、ベイト(バショウカジキの餌)となる、イワシを釣り始める。
もし、出なかった場合にそれで、バショウカジキをおびき寄せる作戦だ。

魚は入れ食い状態で、底に釣り糸を落とすと、一度に数匹の魚が釣れる。
良く見ると、イワシの数より、アジ系の魚の方が多い。

ベイト(バショウカジキの餌)となるイワシ

釣り上げた魚を撮影していると、目の前で鳥山が立った。
やっぱり、あまり気合い入れて探して無い方がいいのかなとか思いながら、すぐに皆に伝えて、エントリーの準備をする。

昨日、皆が入らなくて、見れなかったので、ロヘリオに「全員一緒でいい?」と確認すると、「オッケーだ」ということになったので、群れが近づいたタイミングで全員でエントリー。

イワシの群れはまだ止まる程小さくは無く、追い立てるバショウカジキの数も15匹~20匹程度と少ない。
イワシは、バショウカジキの隙を見つけては、ダッシュで泳ぎ去ろうとする。

メキシコ、バショウカジキスイム(撮影:越智隆治) メキシコ、バショウカジキスイム(撮影:越智隆治)

そのたびに、こちらもダッシュで追跡しなければいけない。
皆は徐々に遅れ出す。
最終的には、結局一人になり、群れを見失わないように追跡を続けたが、バショウカジキの群れが少ないせいか、10数分でイワシの群れは、バショウカジキを振り切り、海底へと姿を消した。

メキシコ、バショウカジキスイム(撮影:越智隆治)

バショウカジキたちもそれを追跡しながら、散ってしまい、空を見上げるとグンカンドリたちもばらけてしまった。

まあ、それでも、元日から全員がバショウカジキの群れを見ることができた。

その後もまたグンカンドリが群れた瞬間に合わせて皆でエントリーするが、やはり、イワシの玉が大きく、バショウカジキも15匹程度で、移動が激しく、皆も必死に追跡しようとするが、途中でイワシの群れが2つに割れて、バショウカジキも一瞬どちらを追いかけるか戸惑う様子を見せているうちに、両方の群れとも、振り切って逃げ延びてしまったようだ。

バショウカジキの群れが上手く機能していれば、大きな群れを分断して、適度に小さくなった群れを追いつめて、最後には食い尽くす。
そんなタイミングで入れれば、同じ場所に留まって長く見ていられる。

しかし、この日は、これ以上グンカンドリの鳥山が立たなかった。

その後、ベイトを使って、バショウカジキを船に寄せる方法で、2回、バショウカジキを近くで見ることができた。

メキシコ、バショウカジキスイム(撮影:越智隆治)

見れたは見れたけど、初日のような2時間近く泳ぐという感じでは無かったので、ちょっと不完全燃焼。
まあ、それでも、3日で2日見れているので、良しとしよう。

明日は、僕が知る限りの情報では、過去一番多い、6隻のセールフィッシュスイムの船が出る。
かなり大変な事になりそうだ。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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