自分でイメージした完成形に写真を近づけることの楽しさ~岡田裕介の海中時間~

今回の写真はフィリピンで撮影したクマドリカエルアンコウです。

フィリピンのクマドリカエルアンコウ

この個体を発見したのは洞窟の入り口付近。

見つけてすぐに思い浮かんだのが、背景を真っ黒にしてこの鮮やかな黄色を浮かび上がらせるイメージでした。

しかし問題は中性浮力、この個体のいた場所が足の届かない洞窟入り口の中層付近で、自分の体を安定させることが出来なかったのです。

わりとダイビング初心者の時期で、多少のうねりもある中だったので、とても苦労したのを覚えています。

でも何度もカメラの液晶を見ながら、自分の中にはっきりとある完成のイメージに近づけていく作業はとにかく楽しかったぁ。

今でもこの写真を見るとその時のワクワクした気持ちが蘇ってきます。

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PROFILE
埼玉県生まれ。大学卒業後、フォトグラファー・山本光男氏に師事。
 2003 年より、フリーランスフォトグラファーとして独立。沖縄・石垣島、ハワイ・オアフ島へ の移住を経て、現在は神奈川県の三浦半島を拠点に活動中。 水中でバハマやハワイのイルカ、トンガのザトウクジラ、フロリダのマナティなどの大型海洋ほ 乳類、陸上で北極海のシロクマ、フォークランド諸島のペンギンなど海辺の生物をテーマに活動。 2009 年 National Geographic での受賞を機に世界に向けて写真を発表し、受賞作のマナティ の写真は世界各国の書籍や教育教材などの表紙を飾る。温泉に入るニホンザルの写真はアメリカ・ スミソニアン自然博物館に展示。国内でも銀座ソニーアクアリウムのメインビジュアルはじめ企 業の広告やカレンダーなどを撮影。 またミュージシャンのライブ撮影も行い、雑誌、WEB、広告などに作品を発表している。
 
HP:https://yusukeokada.com
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