砂地の“マンタトレイン”を求めて。台風21号が来る前に!マンタポイント「ヨナラ水道」に潜り続けるPart.2 ついに“マンタトレイン”を激写!?

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台風前に8ダイブ!
果たしてマンタトレインは撮れたのか…?

結果から言うと、台風の影響が出るまでに、今回のロケで「ヨナラ水道」に潜れた本数は、8本。(前回の記事はこちら
北東風が強く吹き、徐々にコンディションが悪くなる中での8本は、かなり無理をして船を出してくれたと、ダイビングチームうなりざき石垣店のスタッフに感謝するしかない。
後半は一般のゲストとは別に、取材専用に船を出してもらい、撮影を行った。

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最初は、砂地とはいえ水深もあるので、ストロボを使って撮影していたが、アングルによってはかなりの確率で潮で巻き上がった砂がハレーションを起こして、使い物にならない写真になってしまうことが多かった。

曇天だったり、雨が降っていたりと海中が暗い場合には、ストロボもしょうがないかなと思うのだけれど、下の写真を見てもらえればわかるように、ハレーションがかなり気になる。

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結果、晴れている場合には、ISO感度を上げてノーストロボで撮影し、後で画像処理したほうがいいと判断した。まあ、そういう条件が整ってくれていなければダメなのだけれど。

特に今回は、台風の影響なのか、後半は晴れ間が見えたかと思えば一気に曇り、雨が降り出す。そう思ったらまた晴れ間が見えるという、撮影にはかなりイライラする状況が続いていた。

ナイトロックスを使って、1日に4本潜った日もあった。
毎ダイブマンタには遭遇した。最初に1匹、次に2匹、その次に3匹、最後には4匹。
下げ止まりに近づくにつれて、徐々に個体数は増えていったが、なかなか“トレイン”状態にはならず、それぞれ単体で、別々の根でクリーニングを行ってるだけ。

まあ、それでもいいんだけどさ……。
「最高20匹くらい見たことありますよ」とガイドの田口みはすちゃんに言われていたから、せめて半分くらいはと願いながらのダイビング。

しびれを切らして、1匹のマンタを別のマンタがいる根に近づくように誘導するが、結局は撮れてせいぜい2匹一緒が精一杯。
流れに逆らって、何度点在する根を行ったり来たりしたことか。

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台風の影響が迫り来る中、「次こそは、次こそは!」と潜り続けること8ダイブ。
とうとう最終ダイブを潜り終え、結局“マンタトレイン”には、遭遇できず……。

ダイビング終了。「お、終わった……」

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こうなったら陸撮で
“マンタの棲む島”石垣島を表現します

ロケ半ばで「今年は、『ヨナラ水道』だけでなく、『MCP』とかでもマンタの個体数少ない感じするんですよね。他のショップさんもそんなこと言ってます〜」とうなりざき石垣店の店長の曾我勲君が、ボソッと言ってきた。

一番天気のいい撮影日和の日に、他のダイビングサービスのTシャツを着て登場した曾我君

一番天気のいい撮影日和の日に、他のダイビングサービスのTシャツを着て登場した曾我君

「な、何ですと〜!! なんでもっと早くに言ってくれないんだ〜!!」と思ったところで、後の祭り。
他の被写体に変更するわけにもいかないし。

これは、何とか別ネタで取り繕わなければ、台風を言い訳にしてはいけにゃい……。と思い始めた僕は、「ねぇねぇ、ウェブマガジン用にさ、石垣の街中にある、マンタのオブジェとか、絵とか、マンタにまつわるお店とか、いろいろ撮って、『石垣島=マンタの棲む島』的なイメージを表現しようかなと思うんだけど、どうかな?」と曾我君に問いかける。

「……はぁ、あ〜いいですね。何があるかな〜」と本当はいいと思ってないだろって感じの反応で、僕と同じくらいにボソボソしゃべる曾我君が最初に連れて行ってくれたのが、小浜島(「ヨナラ水道」のある島)の港にある、巨大なマンタ像展望台。

「いつ作られたのか、僕はわからないし、フェリーの着く港と逆の港だから、意外と知られてないんじゃないですかね〜」と曾我君。

小浜島にある世界最大?のマンタ像

小浜島にある世界最大?のマンタ像

作りはなんか小学生の紙粘土作品みたい。横から見るとマンタっていうより、鳥だし……。
「怪鳥だな。小浜の怪鳥。ゴジラとかに出てきそうな」

小浜の怪鳥?

小浜の怪鳥?

でも、サイズは、世界最大級?くらいに大きい。
「これは、これで、ネタとしてアリだね。ねぇねぇ、ねぇねぇ、他にもなんかないの? 曾我君」とワクワクしながら訊ねると、「そうですね〜、あとは、マンタ公園ってとこのマンタのオブジェとか、ANAインターコンチネンタルホテルを海側から見るとマンタに見えるとか……そんな感じですかね」と“ボソボソ曽我君”がボソボソと答える。
たまに聞こえない。

「え?なんて?」と聞き返す僕は、潜りすぎなのか、サーファーズイヤーってやつで、ちょっと耳が遠い感じ。歳だからではありません。
実際、綿棒は、ベビー用綿棒しか使えない。

そんなことはどうでもいいんだけど、「じゃあ、潜れなくなったら撮りに行こう!」ということで、車を出してもらい街へ繰り出した。

出てすぐに見つけたのが「飲食店マンタ」の看板。「お! やっぱりマンタの棲む島、いろいろありそうだね〜」と車を降りて撮影。

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「これならいろいろありそうだね〜」とうれしそうにする僕に反して、やたら冷静に車を運転する曾我くん。

「じゃあ、次はマンタ公園っていわれてるとこのマンタのオブジェ行きます」と向かった先は、漁港の前の小さな公園。「これです」と見せられたのは、小浜の怪鳥よりはマンタらしいけど、インパクトには欠けるサイズのマンタ像。
「電線邪魔だし、曇ってるし……でも、まあ、いっか」と撮影。

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「じゃあ、次はインターコンチ行きますね」
「お! インターコンチならぬ、マンタホテルね! よしよし」と向かった先の駐車場で車を降りてビーチへと向かう。
「どうです? マンタに見えますか?」とボソボソ曾我君。

……マンタって言うより、レゴか、息子がちょっと前にハマっていた「マインクラフト」のキャラみたい。撮影をためらったが、とりあえず撮影しておいた。僕の心を代弁するかのように、曇天。おかげで白いマンタ?ホテルの形が良く見えない。

まあ、いっそ見えない方がいいか。

本当にマンタをイメージして作ったのか?ANAインターコンチネンタルホテル

本当にマンタをイメージして作ったのか?ANAインターコンチネンタルホテル

撮り終えて、「じゃあ、次は?」と尋ねると、「まあ、こんなもんですかね〜」とボソボソ曾我君。
「ええ!もう終わりなの?」
「あとは、マンタの形をしたかまぼこと、マンタのチンスコウのマンタちんくらいですかね〜」

「なんかそういうイメージじゃないんだよね〜。もっとマンタマンみたいなマーベルのキャラみたいな、おもしろくてかっこいい感じの、きっといっぱいあるでしょ。なんて言ったって、マンタの棲む島だからさ!」と言っていた、最初の勢いはなくなり、この頃には、「マンタならなんでもいい」気分になっていた。

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「じゃあ、とりあえず、かまぼこ」とボソボソ曾我君にボソボソとリクエストして、向かった先は、「味の老舗マーミヤかまぼこ」店。かまぼこが陳列してある向かって右端に、真空パックされたマンタのかまぼこが!
「マンタ揚げ、マンタの形をしたかまぼこ。マンタは入っていません」の注意書きと一緒に販売されていた。

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「おおお〜、マンタ使ってないのか〜(当たり前だろ!)」と感心しながら、6個入りを購入して食べてみた。

お店で少し温めてもらって食したが、つうは何もせず、何もつけずに食べるのだとか

お店で少し温めてもらって食したが、つうは何もせず、何もつけずに食べるのだとか

おいしい。ビールのつまみに最高!(実際おいしい)と適当な食レポをしながら、次に向かったのは、マンタちんを作っているというケーキ屋さんの「ケーキのメームイ」。

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のぞいてみると、すでに個人的には見慣れたマンタちんの箱詰めの側に、見慣れぬカラフルなマンタちんが。
「んん?何これは、アイシングマンタちん?」

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「これは、新製品ですか?」とお店の人に尋ねると、「マンタちんを作る工程で、ヒビが入って売り物にならないマンタちんが少し出たりするのですが、それにアイシングして販売してみました」とのこと。

「なるほど〜、売り物にならなくなったものを再利用するなんて、さすがですね!」と言いながら、ちょっと閃いた。
「これってもっとないですかね?」と尋ねたら、1週間で10個作るか作らないかなので、今2店舗で置いてるのは、そこの3個だけなんです」とのこと。

「お〜〜、そんなにレアものなんですね〜〜、じゃあ、3個全部買います」と普通のマンタちんの箱詰めと、アイシングマンタちんを購入。

ちなみに、店長さん御夫婦は、もともとダイバーだったそう。ダイバーだから、こういう発想が生まれたんですね〜。

「前は、手作りだったので、サカナちんやクジラちんも作ってたんですけど、機械を導入してからは、今はマンタちん一本です」とのこと。
というわけで、その後も何個かマンタを撮影したりして、ショップに戻る。

この頃には、石垣島=マンタの棲む島的に街中のマンタを撮影しようって構想は、もう頭から消え失せていた。

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防波堤に描かれた子どもたちの海の絵にもマンタが

防波堤に描かれた子どもたちの海の絵にもマンタが

でも、マンタよりイルカが圧倒的に人気……なのはなんとなくわかるけど、2番人気はマンタじゃなくて、なぜかタコとイカ

でも、マンタよりイルカが圧倒的に人気……なのはなんとなくわかるけど、2番人気はマンタじゃなくて、なぜかタコとイカ

執念でマンタトレインを激写!?
こんな感じで終わっちゃいました…

さっそくマンタ揚げと、マンタちん、アイシングマンタちんを並べてみた。
そして撮影してみた。

マンタちんと、マンタ揚げ、アイシングマンタちんで構成された、マンタトレイン!

マンタちんと、マンタ揚げ、新商品のレアなアイシングマンタちんで構成された、マンタトレイン!

「わ〜いい!やった〜!マンタトレイン撮影成功〜!えへへへへへ・・・・ あ、ねぇねぇ、撮影してるシーン撮って」とみはすちゃんにカメラを渡す。みはすちゃんは不安そうな顔をしてカメラを受け取る。
「あ、ちょっと待って、マスクも被る」と準備を整えて撮影したのが、「マンタトレイン激写中!」のこの写真。

……本当は、かっこ良く終わりたかったんだけどな〜。またサンゴの産卵みたいにリベンジかな・・・。

マンタトレイン激写中!

マンタトレイン激写中!

こんなことしてますが、“マンタトレイン”に遭遇できなかっただけで、毎ダイブマンタには遭遇してました。
それだけは、わかってください。

次回こそは……。

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Supported by ダイビングチームうなりざき石垣店

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「ヨナラ水道」のマンタダイビングなら、うなりざき石垣店で!
ビギナーからベテランまで、石垣島でのダイビングを満喫させてくれる、元気いっぱいのスタッフがお出迎え。

2艇のダイビングボートを駆使してダイビングが楽しめるので、ポイント選択の幅も広い。サンゴの産卵にも力を入れていて、データも準備しているので、自分に克てる(お酒<サンゴ)という方は、リクエストを! 2018年の「ヨナラ水道」マンタ狙いの日程は、お問い合わせください。

沖縄県石垣市浜崎町3丁目2-1-102
TEL.0980-88-6644
FAX. 0980-87-0145
E-mail:info-ishigaki@unarizaki.com
URL:http://www.unarizaki.com/ishigaki

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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