素早く分解。約1.5年で自然に還る、海に優しい使い捨てマスクに注目
新型コロナウイルス感染予防のため、もはや日常の一部になっているマスクの着用。こまめな交換が必要な場合は、使い捨てマスクが重宝されているが、最近では街を歩いていると、そこかしこに落ちて捨てられているのを目にするようにもなった。雨で流されたり、風で運ばれてきたのか、あるはずのない海の中で見かけたという声も。
ある統計によると、世界では実に合計520億枚のマスクが2020年から約1年間で生産されたと伝えられており、その3%が海に流出するとされている驚きのデータもあるほど。数にすると15億6千万枚。海で見かけてしまうのもうなずける数だ。
しかも世に出回っている使い捨てマスクの主な素材のひとつが、マイクロファイバー製のプラスチック。この素材は自然界で分解されにくく、このまま蓄積していけば、環境へのダメージは計り知れない。
新マスクを開発したのはインドネシアの医療ブランドJITO
そんな環境問題を改善すべく、海洋国家インドネシアの医療ブランド「JITO」が、生分解性にこだわったマスクを開発。
一般的な使い捨てマスクは、自然界で分解するまでにおよそ30年かかるとされているのに対し、JITOが開発したマスクはわずか約1.5年と大幅に短縮されているのが特徴。その秘密は、使用されるスパンボンドポリプロピレン素材(合成樹脂)への特別な加工処理だという。ちなみに当マスクは、不織布マスクに分類されている。
環境だけでなく肌にも優しく、安全性も高い
環境に優しいことはもちろん重要ではあるが、付け心地やマスクとしての性能も気になるところ。その点、JITOのマスクは疎水性に優位。疎水性に優れているのに生分解性は高いとなんだか矛盾を感じるが、ダイビングの前後やボート上といった水に濡れるシーンでも重宝しそう。また、アレルギーをお持ちの繊細な肌にも優しい素材だそうなので、幅広い層におすすめできそうだ。
肝心の性能部分だが、世界中の産業製品の評価試験業務を担うインターテック研究所によるテストの結果、ウイルス・細菌・そのほか微粒子に対し99%のろ過効率を持つことが証明されている。
世間でいまだ猛威をふるい続けている新型コロナウイルス感染症予防のためには、こまめなマスクの取り換えが余儀なくされているからこそ、購入するマスクも選んでいきたいもの。
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