魚のイラストを毎日コツコツ描き続けて3年。ダイバーに話題の“ずかんくん”インタビュー
ダイバーに話題の
“ずかんくん”
みなさん、「ずかんくん」を知っていますか?
本名は田中一秀さん。
田中さんは、3年前から『ぼくんちのおさかなずかん』という魚の手描き図鑑をSNSで毎日配信し続け、その数、現在2000種類以上。
内容は、子どもから大人まで、魚好きなら誰でも楽しく見ることができ、とても詳しく書かれています。
そのSNSが話題を呼び、今や業界から「ずかんくん」と呼ばれるようになりました。
そして、ずかんくんを応援しているたくさんの人の協力で、ついに初出版となる本『ラララさめのくに』が2017年の11月に発売。
今回、そのずかんくんに出版までの経緯や想いをお聞きしました。
ずかんくんからのコメント
始まりは息子へのプレゼント
手描き図鑑『ぼくんちのおさかなずかん』の誕生
うちの息子は、現在3歳。
ちょうど3年前に息子誕生のタイミングと同時に、これから魅力あふれる世界を冒険するであろう息子に必要なものとして、100%自身の手描き作品『ぼくんちのおさかなずかん』の執筆を決意。
それから、息子の成長と共に毎日少しずつ増える魔法の図鑑は、『ぼくんちのおさかなずかん』としてページ数は増えていきました。
もっと魅力を伝えたい
「ずかんくん」の誕生
『ぼくんちのおさかなずかん』をもっとたくさんの方に見ていただき、もっと面白い作品にしたいと考え、FacebookなどのSNS を利用して作品を発信することにしました、そして、それをライフワークにする生活が始まりました。
SNSを通じて、世の中には同じ「魅力を伝えたい」という人が、職業の垣根を越えてたくさんいるということがわかり、交流が始まりました。
そのなかで、九州大学の先生、さらに古生物学の先生とも知り合い、3人で手を組み、大学主催で情報発信活動をする機会へと展開。
生き物の絵を描く「ずかん作家」という役割を頂きました。
そして「伝えたいという気持ちをもつ誰かと作品を一緒に作り発信する」という活動をする「ずかんくん」という名前も、この先生方にいただくこととなり、「ずかんくん」が誕生となりました。
そのあとは、たくさんのコラボ作品が生まれ、全国のダイビング器材展示会場や、日本魚類学会年会会場や、博物館系のイベント、魚類に関する研究会の場、海洋系の大学で行われるオープンキャンパスの場、などさまざまな場所で作品を発信する機会をいただけるようになりました。
さめ先生・仲谷先生の作品との出会い
絵本ずかん作成へ
活動していく中で、“さめ先生”と呼ばれるサメ研究歴50年の仲谷一宏先生の作品『さめ先生のサメの歌』に出会いました。
その作品に僕は衝撃を受け、一瞬で魅了されてしまいました。
そして、仲谷先生の「科学の力」「歌の力」に自身の「絵の力」、さらに、詩人であり岐阜県各務原市で生涯学習の仕事もしている藤田敦子さんと組んで、「詩の力」も加わり、本としての構成ができあがってきました。
『ラララさめのくに』が3名の共同作品として誕生。
2017年の11月に出版することができました。
本の主人公は、僕の息子の「けんちゃん」がモデルの男の子。
けんちゃんと一緒にサメの国に探検にいくというストーリーです。
子どもが見ても大人が見ても「面白い!」っと言ってもらえるように、本としては新しいジャンル「絵本ずかん」という、見ても読んでも楽しめる内容になっています。
ぜひ、みなさんにも見ていただきたいです!
『ラララさめのくに』出版記念展示会が開催
オープニングパーティも
そして、ついにこの3月に、兼ねてより応援いただいている村上商事さんのご協力も得て、羽田空港内第1ターミナル3Fの「STAMPS CAFE」とコラボレーションが実現。
出版記念として、展示会を開催することとなりました。
期間は3月4日(日)から3月25日(日)です。
そんなずかんくんの
夢はやっぱり……
魚が大好きで、いろんな人に魚の素晴らしさを知ってもらいたいと話す、ずかんくん。
ちなみに、毎日手描きずかんはこれからも続いていくようです。
そんなずかんくんですが、これからの目標を聞くと……
「恐れ多いのですが……憧れのさかなクンさんとのイラスト作品コラボです!!」
おお! 絶対いつか叶いますよね!
(“さかなクンさん”となっているところが、ずかんくんの人柄がでていて素敵ですね)
さかなクンとのコラボ作品が楽しみですね。
(文/マンタ林典子)