from プーケット スミラン&スリンクルーズ終盤戦 by境俊弘
行って参りました、SM35!
ここ、スミラン諸島は10月末〜5月がハイシーズン。
以降は西風に変わるため、5月〜10月まではクローズとなります。
そう、今がまさに季節の変わり目。
このトリップはプラス大潮周りです。
過去のデータでは、大物を狙う上では絶好のチャンス・・なはずです。
しかしベタなぎ・・。そして、潮がない・・。
データがずれてきました。
まだまだ、穏やかなスミランクルーズです。
まず1本目、いつもどおりEast of eden。
いい透明度の中、たっぷりサンゴを堪能します。
ゆっくり進みながらサンゴの中に潜むパンダダルマハゼやフタスジコバンハゼをビッと指します。
だってかわいいですから。
めちゃくちゃキュートじゃありませんか、こいつら?
写真はテングカワハギ。こちらもめちゃくちゃキュートです。
外人さんはそれでもウツボ。
メジャーのストライクゾーンが未だ微妙なままです。
2本目はElephant head rockへ。
地形がダイナミックなこのポイント。
切り立った岩が山脈のように連なります。
3本目はRocky point。
今回の当たりはリーフサイド。
まず、アオウミガメがペアでお食事中。
じっくり見た後、そのまま流すとナポレオンが!
そして、浮上直前にブラックフィンバラクーダの群れと流れるようなコンボ。
いい感じです。
4本目はBeacon reefでナイト。
ここもサンゴポイントなので、じっくりサンゴの間を観察。
キイロサンゴハゼやヨゴレダルマハゼのかわいいどころをおさえます。
2日目はスミラン諸島の一番北、No9にあるBreakfast Bendで1本目。
ここでの狙いは、ずばりレオパードシャーク。
一発で見事にツモりました。
狙い通りにことが運ぶと、やはりうれしいもんです。
2本目はスミラン諸島から北上してKoh Bon。
ここでの狙いは、ずばりマンタ。
ここら辺から、プレッシャーがかかってきますが・・。
セダカギンポ、ハナダイギンポ、イヤースポットブレニーと小物がよく目につきます。
ちょっと気配がないので、3本目はさらに北上してTachai pinnacleへ。
ここは大物一本勝負。
中層へ全てをかけます。
流れの上へ向かうと、ロウニンアジ、カスミアジ、ギンガメアジが入り乱れての乱打戦。
さらにツムブリやサバヒーの群れがなだれ込みます。
そこへ大きい影が!
バサっと羽ばたいた!と思った瞬間、喧騒へ消えていきました。
「なんだったんだ、あれ?マンタ・・ではない?」
疑問は安全停止中に解けました。
答えはモブラ。最後まで気が抜けません。
4本目はTachai reefでクールダウン。明日へ備えます。
さあ、3日目。
Richelieu rock,Tachai pinnacle,koh Bonと勝負どころが並びます。
まずは、Richelieu rockで2本。
それにしても、船減りましたね・・。うち以外一艘しかいません。
これで小物は見たい放題。
タイガーテールシーホース、クダゴンベといった人気者に挨拶を。
ムスジコショウダイの幼魚はクネクネかわいいですね!
あれ大物は?なんてつっこまないでください。
さあ、Tachai pinnacleに移動です。
気を取り直してエントリーすると体ごともっていかれる懐かしいこの感触。
なんとか堪えて、様子をうかがいます。
流れは北から南。
勝負です。北のセカンドピナクルを狙います。
クマザサハナムロとカスミアジの青い光を切り裂きながら、夢を追いかけます。
途中でレオパードシャークと遭遇。
しかし、いくらレオパードをこつこつGETしても、マンタやジンベエの一撃にはかないません。
一撃必殺を心に誓い、頑張ってピナクルに到達するも・・。無常にも変わる潮の流れ。
魚の群れが一斉に移動しはじめ・・。結局タイムアップ。
ということで最後の砦、Koh Bon
数々のピンチを凌いできたこのポイント。
そんな時颯爽と現れ、折れそうな心を支えてくれた、彼等(マンタ)。
聞こえない頑張れを何度もくれた、彼等(マンタ)。
しかし薄々、いつかこんな日がくることもきっとわかっていました。
盛者必衰という言葉を深く胸に刻みこんだ一本です。
最終日はスミラン諸島に戻って、1本目Anitas reef。
砂地が広がるこのポイントは、ホシテンスの幼魚、そしてハゼ攻め。
そしてShark fin reef。
最後まで夢(大物)をあきらめたくなかったんですが・・。
これが理想と現実です。
とりあえず中層の夢よりも目の前のオビテンスモドキという結果に終わりました。
残すところ後わずか。
散り際にもう一度花を咲かせたいと思います。
PROFILE
境 俊弘
Toshihiro Sakai
インストラクター歴6年、プーケットでのガイド歴4年。
「感動を与えられた海で、感動を与えられる仕事をしたい」と思い、
インストラクターに。
ダイブアジアに入って4年、プーケット周辺だけでなく
スミラン諸島&スミラン諸島のダイブクルーズを担当。
インド洋でしか見られない固有種の豊富さ、
魚影の濃さ、そして小物から大物までなんでもイケるポテンシャルの高さに
すっかりハマッているとか。
宮城県出身
DIVE ASIA
www.diveasiajapan.com
http://diveasia.exblog.jp/