フリーダイビング日本代表大活躍! ~アジア新記録達成の岡本美鈴さんインタビュー~
2015年4月27日~5月7日、バハマのロングアイランド島「ブルーホール」で行われた「SUUNTO Vertical Blue 2015」において、日本代表が大活躍!
木下紗由里選手が女子総合優勝を果たし、篠宮龍三選手が男子総合2位、福田朋夏選手が女子総合2位と表彰台に立ち、岡本美鈴選手、木下紗由里選手、福田朋夏選手がそれぞれ女子日本記録を更新しました。
そこで、花形種目、CWT(コンスタントウェイトウィズフィン)において、見事、自己新記録にしてアジア新記録-92mを樹立した岡本美鈴さんに、大会を終えての率直な感想をお聞きしました。
―――― 自己新記録にして、アジア新記録の達成おめでとうございます。大会を終えた率直な感想はいかがでしょうか?
「あと一週間あったらなぁ!」という惜しい気持ちです。
最初は自己ベストへ調整が間に合わないかもしれないと、不安や切ない気持ちになる事もあったので、応援くださった皆さんの気持ちやメッセージが毎日心の力になっていました。
ほんの1mの自己ベスト更新でしたが本当に嬉しかったし、皆さんに心から感謝しています。
―――― 大会を通じて大変だったことは?
関東では海シーズン前で、海で潜るのは昨年の大会以来の半年ぶりでした。
現地の限られたトレーニング期間で、水圧に対する肺の柔軟性や耳抜きのコントロールの感覚をとり戻すことが大変でしたね。
また、大会は11日間の長期に渡り、申告する深さも増していくので、身体も心も緊張が高まっていきます。
自己ベストの深さに潜ることは、準備していても恐怖感があります。
明るく前向きな気持ちを「保ち続けること」が私にとっては大変でした。
また、現地の虫がとても元気なので共存も大変でした。
ベッドに巨大なゴキブリが落ちてきたり、部屋で蜂が巣作りを始めたり、蚊やサンドフライの強烈なかゆみがなぜか競技前にぶり返して毎日が刺激的でした(笑)。
―――― アジア新記録、世界歴代3位という素晴らしい記録ですが、限られた条件の中で新記録を出せた要因は何だと思いますか?
冬期間のプールトレーニングやストレッチ、コンディショニングによって、海洋練習はできなかったけれど、必要な体質や筋力は保てていたようです。
それと同宿だった篠宮選手、木下選手、武藤選手、現地の友人のサポートのおかげで、全力で競技に臨めました。
毎日の自炊ご飯は美味しかったし、おバカな話から海やフリーダイビングの哲学まで、いろんな事を語りました。
陸上で過ごす時間が充実していたことも今回の成功につながっていると思います。
―――― こうなると、こちらは無責任にも世界記録の期待をしてしまいますが、その辺の感触や抱負はいかがでしょうか?
92mはまだ余裕があったので、この先に行くための課題を洗い出し準備していきたいですね。
私はスローペースなので、焦らずにワクワクした好奇心を持ちながら練習を続けたいと思います。
★岡本美鈴さんの貴重な話が聞けるチャンス!
★岡本美鈴さんに直接スキンダイビングを教えてもらう!
VerticalBlue2015総合結果
■男子
優勝:William Trubridge(NZL) 300.00pt
2位:篠宮龍三(日本) 224.26pt
3位:Alejandro Lemu(MEX) 222.20pt
■女子
優勝:木下紗由里(日本) 286.96pt
2位:福田朋夏(日本) 277.90pt
3位:Katarina Linczenyiova(SVK) 265.29pt
【日本人フリーダイバー記録】
■コンスタントウェイト女子
岡本美鈴:-92m
■コンスタントウェイトウィズアウトフィン女子
木下沙由里:-60m
■フリーイマージョン女子
木下沙由里:FIM-80m
福田朋夏:FIM-80m
※大会サイト
http://2015.verticalblue.net/