インドネシアの“奇跡の海”ラジャアンパットを潜る!【2】地球が生み出した稀有な地形「パッセージ」に魅せられた
「ケープ・クリ」にリベンジ!
リボンスイートリップスは撮れるのか!?
翌日は、<ラジャアンパットダイブリゾート>へと移動した。
今度は、リゾートのボートで迎えにきてもらい、10分くらいほど。静かな海辺のリゾートにやってきた。
リゾート内はウッドテイストで、南国感溢れる作りになっている。
そして、全てのバンガローが海に面していて、優しい波の音が部屋へと聞こえてきた。
とてもリラックスできる空間だ。
さっそく、ダイビングショップに行き、準備を整えてダイビングへと向かった。
どうしても潜りたかった「パッセージ」に、明日連れて行ってもらえると言うことでテンションも上々。
また、昨日外してしまったリボンスイートリップスもどうしても撮影したいとお願いをしたら、「ケープ・クリ」にもまた連れて行ってもらえることに!
1本目は、「ケープ・クリ」を目指して出航した。
この日もいい感じの潮が入ってきていて、ボートの上から見る限り水は透き通っていた。
やはりリボンスイートリップスは、水底付近にいるので最初に撮影しに行くことにした。
水底が35m位なので20m付近を流しながら探していたが、中々現れない。そろそろ諦めようと水深を浅くしていくと、指示棒をタンクに叩く大きな音が聞こえたので、「これは!」と期待し指示棒の先を見る。
砂地にポツンとある岩の周りに、30〜40匹位が群れていた。
しかし、随分探し回っていたために、もうエアも多くはない。
長居することもできないので、一回のアプローチで決めようとゆっくりと向かう。群れの位置や動きなどをどういう構図にするかをイメージしながら撮影した。
この時は、とにかく時間がなかったので気が付かなかったが、後で写真を見返すと複数の種類のコショウダイ系の魚も混じっていた。
見どころ豊富なダイビングポイント
「イェンブバ」を満喫!
そして2本目は「イェンブバ」に行くことができた。
ここも有名なポイントで、ポイントのコーナーからエントリーをしてギンガメアジやバラクーダなどの群れやナポレオンフィッシュを見た。
そのまま潮に乗って浅瀬のサンゴの美しいコーラルガーデンを楽しんだ後、桟橋でエギジットをする贅沢なポイントだ。
前半のコーナーも見どころ満載なのだが、後半のコーラルガーデンと桟橋の周りに群れている魚やサンゴが美しく、また透明度も抜群のポイントなので、写真好きにはたまらないポイントだった。
リゾートに戻り、サンセットの時間帯に桟橋を散歩しているとローカルの女性が楽しそうに歌を歌いながら、手漕ぎボートを漕いでいる。
思わず笑みを浮かばせながら、その平和な光景に見とれてしまっていた。
日も暮れてお腹も空いたところでレストランへと向かい、食事を取ることに。
料理はインドネシア料理をメインとしたビュッフェタイプで好きなだけ食べてもOKとのこと!
ダイバーにとってはうれしいスタイルで、品数も多くとてもおいしい料理だった。
木々がやさしい光を演出する
念願の「パッセージ」へ
翌日は最終日。
少し遠征をしてピアニモ島に連れて行ってもらい、帰り際に「パッセージ」で潜るというなんとも贅沢なコース。
今日は海況もよくベタ凪。空は青く、水面はまるで鏡のように反射している。
2時間程でピアニモ島に到着し、ダイビングの準備をしているとガイドさんが「Look!!」と水面を見ている。のぞいてみると、水底のエダサンゴがクッキリと見えていた。
さっそくエントリーして、上から見ていた美しいエダサンゴの周りゆっくりと泳いでいく。時々通過するタカサゴの群れが、そのエダサンゴを引き立てていた。
しばらくするとガイドさんが呼んでくれたので見に行くと、今度はきれいなヤギにピグミーシーホースが擬態していた。
ピアニモ島の面白いところはダイビングだけではなく水面休息時に島に上陸して、展望台から美しい眺めが見られること。
これが、ここまで遠征してくる理由でもある。
最後に向かったポイントは念願の「パッセージ」。
「パッセージ」は、島と島の間に出来た小さな水路で、まるで川の様な激流が流れている。そこをドリフトで潜っていく。
もちろん水路の真ん中を泳いでしまうとあっという間に流されて終わってしまう。一方、水路の端っこを泳げば、そんなに流れは速くない。
エントリーしてみると、珍しい光景が見えてくる。
まず、水深1mとか50cm位の所に巨大なイゾバナやソフトコーラルが壁一面に群生している。そして、この水路は森の中にあり、木々が水面ギリギリまで垂れ下がっているので、太陽の光が木々の間から優しく水中を照らしてくれる。
そのため、ソフトコーラルなどが自然光で美しく撮影できるのだ。
世界中のカメラマンにとって、憧れのポイントなのではないかと思う。
リゾートステイの快適さに開眼
ラジャアンパットにまた行きたい・・・
以前から世界中のダイバーの間で聞いてきた有名なラジャアンパット。
実は私自身も今回は初めてこの地を訪れることができたのだが聞いていたお話、そして想像以上のダイビングスポットだった。
もちろん、それは海だけではなく、陸の美しい絶景や人々のあたたかさも含めて、「また行きたい!」と思える素敵な場所だった。
秘境と聞いてイメージしたほどアクセスも難しくはなく、治安も悪い印象は全くなかった。
今回は、リゾートに滞在したが、こんなにも快適かつ自由が効くのかと驚いた。
もちろんクルーズにはクルーズの楽しみ方があるが、ラジャアンパットに関して言えば、リゾートステイをおすすめしたい。
ダイバー憧れの地・ラジャアンパットは、そんなに遠くないーー。
ぜひ、よろこびに満ちた水中景観を体感して欲しい。
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