神秘の国・エジプトでレッドシー(紅海)を潜る!ダイビング旅の前に抑えておきたい陸と海の基本情報
エジプトってどんなところ?
世界でも古くから中央集権国家を形成し、高度な文明が発達していたエジプト。
西アジアのアラビア半島とアフリカ大陸北東部の間に位置している。
みなさんもご存知のピラミッドやスフィンクス、王家の谷など、古代遺産の宝庫。
紀元前に建てられた建物なども多く残るその場所は、いまだに解明されていない謎も多く、神秘的でロマンが感じられる国だ。
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また、古代遺産もさることながら、7世紀ごろに伝わったイスラム教により、モスクなどの繊細なイスラム建築との融合も魅力的!
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首都は国際空港があるカイロ。
エジプト航空より、成田〜カイロ間の直行便が運行。
出発は金曜・日曜、到着は木曜・土曜で、往路約14時間、復路約12時間。
経由便では、ヨーロッパや中東諸国の都市で乗り継いで行くのが一般的。
例えばエミレーツ航空でのドバイ経由だと、日本からドバイまで約12時間、ドバイからカイロまでが約4時間となる。
ダイビングを楽しむ拠点となるのはシャルム・エル・シェイクというリゾート地で、カイロから国内線に乗り約1時間ほど。
日程上5日間あれば行くことができるが、その場合ダイビングできる日は1日のみ。
最低でも6日あると嬉しい。
エジプトはイスラム教圏の国で、国民の約9割がイスラム教徒で、宗教上の理由でアルコールはNG。大きなレストランでもお酒を置いていないお店もあるが、リゾート地では問題がないところが多い。
イスラム寺院などの宗教施設は、タンクトップやショートパンツでの入場は禁止なので、服装面には注意が必要だ。
世界中のダイバーを魅了するレッドシー(紅海)
エジプトといえばレッドシー(紅海)。
ダイバーが憧れる世界屈指のダイブサイトで、降水量が少ないうえ目立った河川もないため抜群の透明度を誇る。
50m見えることも珍しくないというから、驚きだ。
美しいサンゴ礁や色とりどりのソフトコーラルに群れるハナダイたちにより、賑やかでカラフルな水中が楽しめる。
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特にメインとなるのは、シャルム・エル・シェイクにあるラスモハメッド国立公園。
ダイビングポイントが30箇所ほどある広大なエリアで、漁も禁止するなど、政府の厳しい管理によって美しい景観が守られている。
また、サメやイソマグロ、ハンマーヘッド、ナポレオンなどの大物から、ギンガメアジの群れ、また紅海にしかいないハナダイやチョウチョウウオなどの固有種も多く、ワイドからマクロまで楽しめるダイバーの聖地だ。
運が良いとジンベエザメまで見れることも!
国土の90%が砂漠のエジプトでは、他では見ることができない砂漠と海のコントラストもぜひ楽しんでほしい。
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<潜り方>
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基本はボートダイビング。
朝出航して船上でランチを食べ、夕方も戻る1日トリップになる。
ボートでは水深の深いポイントも多くドリフトダイビングの場合もあるので、中性浮力や自身での減圧の確認などのスキルは必要。
ただ、ビーチダイビングができる場所もあり、浅瀬などは流れが少ないポイントもあるので初心者でも楽しむことができる。
<シーズン>
ベストシーズンは6~10月。
紅海の抜群の透明度に、色とりどりなソフトコーラルにハナダイの群れ、大物生物やバラクーダ、ギンガメアジなど回遊魚も多くなる。
水温もこの時期が1年で最も上がるが、25℃程度とそこまで高くないので、5mmのウェットスーツに手袋やフードベストなどもあると安心。
ただし、8月には気温が約40℃にまでなるので、熱中症などの注意が必要だ。
12〜5月の水温は20〜24度で通年潜ることが可能だが、冬場は風の影響を受けやすくポイントが制限される場合も。
特に1〜3月は北風が強くなるので船上ではボートコートなど防寒の準備を。
だがこの時期はマンタやジンベエザメの遭遇率がアップするので、狙いたい方はこの時期もオススメ。
陸は20℃前後になるので、観光も一緒にしたい方は過ごしやすい時期となる。
エジプトでしか楽しめない
観光、アクティビティが盛りだくさん
見逃せない観光名所が盛りだくさんのエジプト。
飛行機の乗り継ぎ時間での観光もいいが、遺跡や歴史好きの方は遺跡観光にも時間をとりたいところ。
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また、ダイビングと砂漠でのキャンプが同時に楽しめるベドウィンキャンプや、ラクダに乗って移動するキャメルダイビングなど、ここでしか楽しめない遊び方もオススメだ。
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次回の記事からは、取材に行ってきた自然写真家の関戸紀倫さんが、実際に見てきたエジプト・レッドシー(紅海)をご紹介していこう!
■取材協力
エス・ティー・ワールド
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