水中でファーストステージから爆発音がした時の体験談

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ファーストステージが爆発したダイバー(撮影:越智隆治)

こういう経験をした事のある人はいるだろうか?
エントリーしてしばらくして、背後で爆発音とともに、エアが吹き出し始める。

これって、わからない人にはパニック状態になる事かもしれないけど、要するに、ファーストステージのOリングが何かが原因で裂けて、そこからエアが吹き出している状態になるわけだ。

とは言っても、吸気はされるのでとりあえず、早急にエアが来なくなるというわけではない。

最初に、「ボン!」という激しい爆発音とともに、「シュー!」とエアが勢い良く放出されるので、見ていても迫力がある。

多分慣れてないビギナーダイバーであれば、すぐに泳ぎ寄って、まずオクトパスを渡し、バルブを閉めて、一緒に浮上するべきなんだろうけど、この写真に写っているのは、イギリス人のプロのビデオカメラマン。
過去にも同じような経験があったのだろう。

エアが吹き出した後、僕を見て、やれやれというポーズを取り、(助けに来なくても大丈夫)と手を差し出して、僕が近寄るのを制止し、そのままゆっくりと浮上して船に戻った。
その余裕っぷりに感心しながら、撮影をした。

ファーストステージが爆発したダイバー(撮影:越智隆治)

しばらくして、いつの間にかタンクを付け替えてまた潜降してきて、何事も無かったようにダイビングを続けていた。

砂地で撮影するダイバー(撮影:越智隆治)

自分も一度、この状況になった事がある。
すでに何度か他のダイバーが同じような状況になっているのを見て、経験していたので、そのときはエアがもったいないから、ガイドにすぐにバルブを閉めてもらい、オクトをもらって、一緒に浮上して、Oリングを装着し直して、また同じタンクでエントリーした。

この状態になった時に、レギュレーターはどうなってしまうのか、考えた事はないのだけど、もしかしたら、オーバーホールが必要になるのかもしれない。

僕が見た多くの場合、潜降直後に発生している事が多かったので、慌てず浮上すれば大丈夫。
予備タンクが船上にない場合は、自分がしてもらったように、すぐにバルブを閉めてもらい、オクトをもらって、一緒に浮上して、Oリングを付け替えるようにすればいい。

それにしても、エアが吹き出してるシーンは、背中に雲を背負ってるみたいで、不思議な写真だな〜。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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