裸もぐり漁に挑戦!

城ケ島で取材中、ガイドさんが漁にまつわる情報を教えてくれる。

「城ケ島の伝統的な漁で〝裸もぐり漁〟というのがある」

読んで字のごとく、裸(海パン一丁+フィン)で潜ってアワビやサザエを獲る漁だという。
なぜ裸かといえば、資源保全、つまり獲り過ぎないようにするため。
裏を返せば、強制的に寒くさせる漁ともいえる。

おもしろい話だと思いつつ、同時に嫌な予感……。

横のまこ社長を見るとキラキラした目で「もちろん、やるでしょ?」と。
さらに、ガイドの青木さんも
「昔の漁師さんが使っていたレトロな水中眼鏡借りてあげるよ」とノリノリ。

水温15度に裸で入れと……。

で、やってきた水中眼鏡がこれ。


鼻が出ている形状と両サイドのバルーンが特徴

鼻が出ていてマスクブローができないので、
マスクにつながるブロアーのようなバルーンの中の空気が圧平衡してくれる仕組み。

装着するとこんな感じ。


い、痛い。果てしなく痛い……。

漁師さんの頭が小さかったのか、ゴムの締め付けがハンパない。
調整が容易にできないので、金属製のフレームが食い込む、食い込む。

ということで、チャレンジしたものの……。

http://www.youtube.com/watch?v=tTkpUmzfBoE

もう、グダグダ……。

というのも、昔の水中眼鏡は個人の顔に合わせて金型が調整されているので、
オデコは異様に食い込むのに、端から水が入ってくる、入ってくる。

目も開けられないし、鼻も痛い。そして何より食い込みが痛く、
バルーンの効果を体験する前にギブアップ。
ひとつわかったのは、今のマスクは偉いってこと。シリコン万歳。

いずれにせよ、こんな水温で水着一丁で潜る城ケ島の漁師さんはすごい。
と思いきや、後でわかったのだが、
この裸もぐり漁、水温の上がる6月ごろ夏にかけてのものだという。
さらに、今ではラッシュを着ていいそうな。先に言って……。
※参照 http://sea.ap.teacup.com/jougashima/30.html

エグジット後にオデコを触ると見事な段差。
少ししてまこ社長にオデコを見せながら「痛いよ〜痛いよ〜」とアピールすると、
「え? 何ともなってないじゃん?」と取り合ってくれない。
写真を撮ってもらって自分で見ても確かにあまり跡にはなっていない。


跡はないように見える……

帰りの道中も頭がジンジン、ヒリヒリするので騒いでいると、
「だから何ともないってば」とキレ気味のまこ社長。

しかし、帰ってきてからも痛みは続くので、
撮った画像のコントラストやら温度やらいろいろいじくってみると真実が……。

オデコのダメージがくっきりと。
全体的に腫れていてわかりにくくなっていたんですね。

まこ社長、ほらっ! 痛いんだってば!! (とアピール)

とりあえず、オデコ冷やそ……。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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