ダイビングエリアと太平洋戦争

太平洋戦争を振り返る時期が来た。

ダイビングエリアの多くが太平洋戦争の激戦地。
であるから、こんな僕でもダイビングへ行くとふと身がひきしまり、
思いを馳せる瞬間が必ずといっていいほどある。

年配の方であればなおさらだろう。
以前、パプアニューギニアのツアーに同行した際は、
親類が散った海底に沈む戦闘機に会いに参加された方もいた。

僕もペリリュー島のオレンジビーチに行けば「ここが血に染まったのか……」と思うし、
レイテ島へ行った際は「島民の日本人に対する感情とはどういうものなのか」と考えたりもする。

もちろん、今いる沖縄は日本人にとってその際たる地。

50年以上の時を経て世界に誇るリゾート地に変貌をとげ、
遊びに行った際はハイテンションでただただ盛り上がればいいだろうし、
実際に自分もバカなことばかりし、エロいことばかり企んでいる。

ただ、知っておこうとはしている。

阿嘉大橋から眺める海はとてつもなくきれいで感動するが、
慶留間の集団自決の話を知っていれば、また違ったことも感じられる。

■慶留間の集団自決
http://blog.goo.ne.jp/chuy/e/384960f7c88640a586dfabb716ebcb8f
■阿嘉島・慶留間の戦闘
http://www.okinawa-senshi.com/aka-geruma.htm

 

もう一度言うが、
せっかく楽しみに来ているのにテンションを下げるようなことを言う必要もないし、
浮かれて楽しむのが正しい。

しかし、パラオで「え〜何で砲台とかあるの?」と大きな声で言っていた女性ダイバーはちょっと残念。
また、お調子者なだけに、ゴリラチョップでチョップのポーズはしても、
サイパンのバンザイクリフで万歳して写真を撮ってしまうような
ダイバーにならないように気をつけてはいる。
※あ、ゴリラチョップ、地元では神聖な場所として怒る人もいるようです(笑)

僕らダイバーがウキウキで出かけるダイビングエリアに、
太平洋戦争というフィルターを通して来ている人も結構いるということは
知っておいたほうがいいと思う。

僕の場合、こうしたダイビングエリアに行くことは、
歴史を知る、自分を知るちょっとしたいい機会になっている。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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