ダイビング中に中性浮力をチェックする方法~“止まれない病”にご注意を~

潜水医学といえば減圧症が有名ですが、もっと恐ろしい難病があります。
それは…

“止まれない病”

中性浮力に関する難病で、マイナス浮力で潜るダイバーが罹患します。

マイナス浮力をフィンキックで補おうとすると、立ち泳ぎで浮力を補うか、あるいは泳ぐことによって、推進力の惰性で浮力を補うことになります。

中性浮力のとりかた

止まれない病はその後者で、泳ぎ続けないと沈んでしまうという中性浮力の病気。
未だ効果的な薬は開発されておらず、重度になると、ガイドを追い越してはまた戻り、ガイドを追い越してはまた戻るという、ガイドの周りを旋回し続ける様子から“うんこバエ病”になってしまいます。

実際に何人か見たことがありますが、ガイドを追い越してから「あれ?」と不思議そうな顔をしていることからもわかるように自覚症状があまりありません。

止まれない病や立ち泳ぎは、効果的に進めないばかりか疲れるだけ。
薬はないものの、予防方法は簡単で、“フィンキックを止めてみる”だけ。

体の力を抜いて浮力に身を任せてみると、意外と体が沈むことがわかるはず。
体が沈むようなら給気をして、浮力を調整するというわけです。

「自分が中性浮力がとれているかどうかわからない」というご質問をよく受けますが、泳いでいるとき、止まっているとき、確認の意味を込めて、フィンキックを止めてみると、中性浮力の確認になるでしょう。

中性浮力の方法をよく聞かれますが、まずは自分がどのような状態か把握してみてくださいね。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
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〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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