ダイバー人気のハゼに近づくためのポイントとは!?

撮影:むらいさち

撮影:むらいさち

ダイバーに人気のハゼ。

ぜひ、近づいて、可愛い姿を写真に収めたいところですが、ダイバーの気配を感じると巣穴に隠れてしまいます。
そこで、ネジリンボウやミジンベニハゼなど、砂地にすむ人気のハゼに近寄るコツをご紹介します。

■ハゼ生息地での移動の仕方

ハゼが生息していそうな場所についたら、中層移動ではなく砂地をはうような移動に切り替えましょう。
低い目線となって、ハゼに気配を察知される前に探しやすくなります。

ただし、ほふく前進は砂を巻き上げたり、そこにあるほかの魚の巣を壊してしまうのでNG。

Cカード講習で習ったフィンピボットを活用し、あおりあしで異動し、着底するのはフィン先と両手の指先だけというのを繰り返し、ハゼを探してみましょう。

■見つけた後のアプローチ

ハゼを見つけたら、なるべく離れた場所で撮影の準備をし(マクロモードなどの設定はエントリー前にするのがベター)、なるべくゆっくりと近づきましょう。

ハゼが巣穴に戻りそうになったら、なるべく身を低くしてしばらく待ち、また巣穴から出てきたらじわじわと近づくといった感じです。

また、このとき、流れの上手から寄ると、砂などがハゼの方向に流れて気づかれてしまうので、できれば流れの下手から寄ったほうが、より警戒心を持たれずに近寄れます。

■いよいよ撮影!

ある程度近づいたら撮影です。
このとき、まずは1枚でも撮っておこうと、やや遠めから撮影することもできますが、その1度のストロボで隠れてしまうこともあります。
だからといって、ギリギリまで寄って撮ろうと思ってたら、寄りすぎて隠れてしまうこともあります。

ここは目的によって変えてください。
とりあえず証拠写真がほしいという場合は遠めから、もう何回か撮影していて、今回は作品を撮りたいという場合はギリギリまで近づいてみましょう。

よく「殺気があるから逃げちゃうんだよ」といわれることがあると思います。

これは興奮しているから呼吸が荒くなるのか、または慣れないカメラで動作がぎこちなくなるのか、本当に殺気を魚が感じるのかわかりませんが、多くのダイバーが体験的に感じていることのようです。

ある程度水中撮影に慣れると、不思議と近寄れるようになるとも多くのダイバーが言っているので、やはり慣れないカメラを持っての移動や呼吸に、ハゼは気づくのかもしれませんね。

十分に近づいた後、カメラを顔に近づけて撮影すると、それはハゼにも顔が近づくことになるので、ハゼは警戒してしまいます。
最近はデジカメの液晶画面を見ながら撮影できますから、慣れないうちは腕をできるだけ伸ばし、顔はハゼから離したほうが逃げられません。

ここまでが基本。
よく水中撮影ガイドブックなどでも紹介されていますよね。

でも、ガイドたちがよく言う、一番重要なポイント。
それは……

寄れる個体を選ぶということ!

当たり前のようなことなのですが、いい作品を撮ろうと思ったときにかなり重要なポイントになります。

タイ湾のハゼは寄れ過ぎて、手乗りハゼに挑戦しているガイドがいるほどです。

ナデナデできるようになったハゼ。あと少し!

ナデナデできるようになったハゼ。あと少し!

そういう意味では、事前のダイビングエリア選びや近づきやすい被写体をチェックしているフォト派ガイドに案内してもらうことが撮影成功の近道です。

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