目指せ! 魚界の前田敦子 ~「雑魚出世街道プロジェクト」その名はZAKO48~
どうもおマンタせしました!
マンタ林典子です。
さて、ダイビングをしていて、やっぱり海の中でどうしても素通りしてしまう魚っていますよね。
雑魚(ざこ)。
食べても美味しくないと思われ、商品価値無しのレッテルを貼られて食卓にも並ぶこともなく、たまに人間様の口から出てきたと思えば、「くたばれ! この雑魚が!」。
悲しい……。
しかし、そんな雑魚をクローズアップしたプロジェクトが愛媛県の八幡浜市(やわたはまし)でスタート。
それが、雑魚界のアイドルグループ「ZAKO48」を結成し、スターを目指す「雑魚出世街道プロジェクト」。
すごく印象的なキャッチフレーズですね。
このプロジェクトを企画した八幡浜商工会議所の地域振興課の田中元久さんに、プロジェクトのキッカケをお聞きしました。
田中
この八幡浜は、昔から魚が盛んな街。港の最大の売りは、200種類以上の魚があがることなんです。ただ、その中には流通されにくい魚もたくさんいて、世の中に出ない魚がほとんど。それはもったいないんじゃないかと考えました。地元の漁師さんに聞いたところ、この中で50種類はちゃんと食べれば美味しいと聞き、これはぜひみなさんに知ってもらいたいと考えました。
さて、どうアピールしようか、楽しくPRする方法はないかと考えていたところ……雑魚が50種類……ということは48(フォーティーエイト)に近い! ということで、48種類を選抜して、ZAKO48として世の中に知ってもらい、八幡浜の地域振興になればいいと考えて動いています。
すごいです! 大変面白い発案です。
選抜された“メンバー”は見た目で4チームに分かれます。
「イケメン」……見た目が男前な魚達。シャープな顔立ち。
「美少女」……丸みを帯びた女性らしい顔立ちの魚達。
「きもかわいい」……ちょっとクセのある顔立ちの魚達。
「バイオレンス」……色、形、見た目が一線を画する魚達。
ダイバーに人気のミノカサゴとハリセンボンがバイオレンスに選抜されていました!
確かに食べるとなると、かなりバイオレンスかも(笑)。
現在、イベントやインターネットを通じて宣伝しており、今年3月に市内で開かれた試食会では約200人が試食。
「見た目で敬遠していた」「意外においしい」と好評だったとのこと。
そして、今年の11月19日には総選挙が行われます。
そこでも試食会が行われ、センター魚、いわゆるもっとも輝いた雑魚を選び、無事にセンターデビュー(?)となるわけですね。
田中
総選挙の日は48種類の雑魚がすべてが登場。揚げ物にしたり、煮物にしたり、どの調理方法が美味しく食べれるか考え、皆様に提供いたします。ちなみに、48種類を一度に食べられるイベントは日本でもここだけなんです」
―――
投票は誰でもできるのでしょうか?
まさか、CDを買うとか?(笑)
田中
いろんな方に投票してもらいたいで、参加現地に来られなくても、ネットから投票できるようにしていく予定です。ダイバーの皆様しか分からない生態の情報もあると思うので、ぜひ、そういう観点からでも投票してもらいたいです。
―――
これは、ぜひ投票してみたいですね!
田中
八幡浜が少しでも元気になればいい。そのためにもっとこれからもいろんな事業をやっていきたいし、みなさんが興味を示してもらえるようにもっと楽しいPRをしていきたいと思います。夢は雑魚を使っている飲食店などの雑魚専門のお店を増やしたいですね。日替わり雑魚定食とか面白くないですか?
―――
う~ん、ダイビングの後に、日替わり雑魚定食……食べたい!
最後に、ダイバーに向けメッセージをお願いします。
田中
生きている状態の魚を見ているダイバーの方々にしか分からない面白い魚の情報がたくさんあると思うので、逆に教えて頂きたいですし、総選挙にもぜひ来て頂きたいです。
たくさんの魚の情報を知れる面白い企画です。
これからの発展が楽しみですね!
(文/マンタ林典子)