形骸化するダイビングルール

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バディシステムやCカード基準、ブリーフィングなど、
形骸しているダイビングのルールを拙書で指摘させていただいたが、
最近、新たに形骸しつつあるルールがある。それは、

残圧申告

ブリーフィングで「70で申告ですよ」と言われているにもかかわらず、
一度も誰もしなかったなんてことも多々。

かくいう僕も、他の人が先にしたし、
まあ自分なら残圧の心配をされることもないだろうと怠ったら、
「和尚がそんなことではいけません」と言われて、ハッとした。懺悔。

「そんなの自己責任だろ」とか「ガイドが聞くべき」とか、
残圧の申告に関しては、いろんな考え方があると思う。

しかし、そうした論点とは別に、
ブリーフィングで同意したことをしないのはよろしくない。

ガイディングするうえで、残圧はコースやダイビング時間の目安になるし、
逆にいきなり「30です」と言われても困るだろう。

また、申告されれば「この人はきちんと残圧管理できる人だ」とガイドも安心できるし、
本人も、申告を意識していれば、残圧管理をする意識が芽生える。

ガイドやイントラもこの辺を曖昧にしてしまう人が多いが、
先述した僕に注意したイントラは、
「もう、残圧申告しなかったから罰ゲームだ〜」と冗談めかしながらも、
しつこいくらいに残圧管理の意識を植え付けようとしていて感心させられた。
ゲストはイントラが冗談を言っているくらいにしか感じられないかもしれないが、
それでもゲストは残圧を意識するようになる。

あとからイントラにこっそり話を聞くと、
「大事なことなのにみんなやらないので……」とポツリ。

「全員が残圧申告することが必要か」とか
「そもそもガイドは管理者じゃない」などの議論はあってもいいが、
「申告してください」、「はい」というやり取りがあったのであれば、
それは守った方がお互いが幸せだし、それほど難しいことでもないはずだ。

 


飾りじゃないのよ、ブリーフィングは。ふっふ〜

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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