大浦湾はクマノミ天国
■辺野古・大浦湾の海から
Dコミュ愛読者の皆さんこんにちは!
大浦湾の海を潜っていると、必ずと言っていい程クマノミを見る。
大浦湾に限らず、沖縄本島の他のダイビングポイントでも
クマノミを見る事ができるのだが、この湾内が凄いのは、
日本で確認されているクマノミ6種類全て観察できることだ。
そんなクマノミについて今回は書こうと思う。
まずは大浦湾で撮影した6種類のクマノミたち。
クマノミ
カクレクマノミ
ハマクマノミ
ハナビラクマノミ
セジロクマノミ
トウアカクマノミ
クマノミに出会うと、なぜか幸せな気分になって、
必ずと言って良いほど写真を撮ってしまう。もちろん可愛らしさを狙って。
そして彼らを観察するのもまた楽しい。春から初夏にかけて海の中は恋の季節。
産卵ラッシュとなり、クマノミも卵を産み世話を始める。
このクマノミ夫婦の大きい方がお母さんで小さい方がお父さん。
イソギンチャクの岩陰に産んだ卵に一生懸命に胸びれを煽って新鮮な海水を送り続けている。
孵化するまでの7〜10日間、この作業を続ける。
私たちダイバーが海に潜る数十分間で、とても愛情を感じる場面を観察できるが、
その裏には自然界で生き抜くとても厳しい世界がある。
孵化したクマノミは、生涯の住処となるイソギンチャクを探す旅に出かける。
イソギンチャクでは、一番長生きした大きい個体が性転換して卵を産み、
二番目に大きい個体が雄として繁殖活動をする。
動く物は餌か敵しかいない厳しい環境で生き抜いたクマノミしか
子孫を残す資格が与えられないのである。
やがて卵が産めなくなるとそのイソギンチャクから追い出され生涯を終わる。
先日イソギンチャクの間を行ったり来たりしているトウアカクマノミを見かけた。
しばらく後を追ってみたがどこのイソギンチャクに行っても威嚇され、
行き場を失っていた。
可愛らしい姿から想像できない、厳しいクマノミ社会がそこにあった。