潜水事故から復活への道

これを書いていいものなのか、
心の整理がつかなかったのですが、
皆さんが安全潜水を考えるきっかけになればと思い、
書かせていただきます。
Ryopaさんというダイビングをこよなく愛する方がいます。
この方、「スキルアップ寺子屋」にも投稿していただいた
こともあり、嬉しくも「一番好きなコーナー」とまで
言っていただいています。


そんなRyopaさんからの1通のハガキに衝撃を受けたのは、
新年早々のこと。
「ダイビングで事故に会い、下半身不随になりました」
高波を受け、ボートが転覆するという不運な事故でした。
しかも、僕に衝撃を与えたのは、彼は『マリンダイビング』のプレゼント
「2ダイブフリーチケット」を利用してのツアーだったのです。
しかも、寺子屋に駆け込んだこともある。
とても人ごとには思えません。
何だか、その日はズーンと気持ちが沈んでしまい、
やるせない気持ちでいっぱいになりました。
彼は11月末の事故までは、自身のブログで、
ダイビングの楽しい日々を生き生きと語っていました。
それが、運命の日から一転、復活への道のり日記に
なってしまったのです。
日記ですから、事故日前後の様子も書いてあります。
事故日前までは、これから潜る石垣島への期待感あふれる
様子が書いてあるのに、数日後には石垣島のICUに搬送される
はめになるのです。そんな劇的で不条理な現実を日記は赤裸々に語っています。
Ryopaさんが素晴らしいのは、誰にも恨みごとを言わず、
命があったことに感謝し、
前向きに復帰しようとしている姿です。
もちろん、本当の心中は僕などが推し量ることができる
はずもありません。
僕がお見舞いメールを送ったときも、自分のことより、
僕の独立を応援してくれました。
今回は予防しようもない不運な事故だったのかもしれません。
もちろんRyopaさんに落ち度はありません。
ただ、この出来事からわかることは、
ちょっとしたことで運命は変わるということ。
“何となく潜る”ことをやめ、
きちんとした潜水計画とちょっとした緊張感を持って
潜ることで、運命の軌道を少しいい方向へ向けられるのでは
ないでしょうか。
明るいRyopaさんの日記を見ると、本当にホッとします。
何年後かに、Ryopaさんのブログに、
“祝・復帰ダイビング!”というタイトルが付くことを
願わずにはいられません。
Ryopaさんのブログはこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/ryopa

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writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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