イルカ、食べるか?

前の日記で“食”としてのイルカの話が出たが、自分はイルカを食べるだろうか。もしものためにスタンスを決めておこう。どんなもしもだ。
まず、結論から言うと、
イルカは食べないだろうなぁ。食べたいとも食べようとも思わない。
イルカ・クジラの問題は国際捕鯨委員会などで、
あれこれ議論がなされているが、海を食料資源として人間のために使うグループと、自然を楽しむ、もっと極端になると人間の干渉を排除しようとするグループが、政治がらみで対立している。


妥協点などあるはずがないのだが、流れとしては、国際的には捕鯨はいかんということらしく、国際捕鯨禁止委員会のようになっている。
数冊の本を読んだに過ぎないが(きちんと調べたいテーマだなぁ。時間が欲しい……)、
アメリカも日本も政治的背景による主張が大き過ぎる。まあ、経済・商業、文化・伝統、自然保護、生態などなど、土俵の違う議論が複雑に絡みあっており、確固たる意味づけが難しいので、政治的なかけ引きでしか答えは出ないのだろうが。
いずれにしても確かなのは、豚も牛もいないアラスカの氷の上で、クジラが来るのをじっと待つイヌイットの人たちや
年に数頭だけマッコウクジラを捕って、それだけですべての暮らしを立てているインドネシアの漁民の人たちに、自然保護を名目に、クジラを捕るななどとは言えない。
それに付随して、アジアの多くの食料を消費してしまう飽食な日本人が
クジラを食料源にしなくてはならない時代ではないという批判もある。
日本なんかは、ミンククジラの捕獲を主張しているようだが、このクジラはかなり繁殖力の高い種類で、日本などは100万頭を越えると主張しているらしい(無論、反対派はず〜っと少ない主張)。それらが、イワシなどの小魚を多量に食べるので、日本近海の漁業資源が危機というのが、捕獲の根拠のひとつのようだ。
きちんと調べてないので、自分なりの真実をつかんでいない僕としては、捕鯨の是非については自信を持って発言する気にはならない。
ただ、食べないと決めている根拠はこうだ。
僕はダイバーだ。つまり、いいんだか悪いんだか知らないが、食料利用と自然利用のグループがいるとしたら、後者のグループの端っこにいる。イルカやらマンタやらアシカやらとの出会いを楽しんでいる。なので、美意識(?)として食べない。
極端な例を出せば、
豚をペットにしながらポークソテーを食べるのは
やっぱりちょっと趣味が悪い気がする。風刺画によくあるが、何も実生活でやらんでもって感じ。「人間とは矛盾の上に生きているのだ」と肩肘はらずに、実体験に基づく“気分”も大事にしたい。
御蔵であれだけイルカと遊んどいて、イルカも食文化だとあえてハンドウイルカをパクパク食べる気はしない。
というと、じゃあカンパチなんかはどうなんだと
言われそうだが、以前の日記でもちょくちょく書いているので詳しくは書かないが、魚類と哺乳類は僕の中で決定的に違う。イルカは水中でコミュニケーションしている実感があるもの。
とはいうものの、身勝手だが、魚類でも“愛着”の問題もある。どんなにうまくてもカエルアンコウは食べる気にはならない。あんこう鍋は食べたいけど。
競馬のジョッキーは馬刺し食べるだろうか? 興味ある。
何だかよくまとまらなかったが、イルカは食べない。
全然関係ないが、今、止まっている東海道線の中。左隣のちょっぴりオイニ-が強いオジサンが肩にもたれかかっている。普通、温もりとはいいものだが、この温もりは嫌だなぁ。まあ、疲れているんだろうから仕方がないのだが。せめて、かわいい女子なら……。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
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