彩溢れる静かな海で小さな命が躍る! 三重県の尾鷲と方座浦でダイビングしてきた

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こんにちは!三宅健史(たけちゃん)です。
海の中はまだまだ冷たいですが、陸は少しずつ暖かくなり、潜るのに快適な気候になってきましたね。
この時期は花粉とドライスーツのインナーで何を着ようかな、が悩みごとではないでしょうか?
さて今回は、2月に名古屋出身の屈強ダイバーさんに誘われ、三重県の尾鷲(おわせ)方座浦(ほうざうら)へ潜りに行ってきました。三重ってダイビングできるんだー!驚き!というのが正直なところでした。でも知らない土地と海、風景が待ち受けていると思うとワクワクしますよね? 初めて訪れる三重の地は、道端の匂い、遠くから聞こえてくる船のエンジン音、見慣れない風景、未知の空気が鼻先をくすぐってきました。また、静かな時に身を任せられる心地よさもあり、ワクワクさせてくれるような海でもありました。それでは、三重県の海、尾鷲と方座浦の海についてお話しできればと思います!

華の輪へフレームインしたくなる尾鷲の海

前日に名古屋入りして、当日の朝、友人と車で向かった最初の目的地は尾鷲でした。今回の三重の旅は、ダイバー仲間のラウンジさんウミウシの姉さん、名古屋出身屈強ダイバーさんの面々で楽しみました。初日の尾鷲はSeaDreamさんにお世話になり、「漁礁ポイント」で2本潜ってきました。

ここ「漁礁ポイント」は、港から船で10分ほどで着き、最大水深約20m、トップが約15mです。平均水深が少し深めですね。海の中はというと、最近SNSでも見かけるようになったソフトコーラルの輪がとても有名なところです! みんなどこから撮っているのかな?と思いながら、上から俯瞰してみたり、漁礁の周りをぐるぐる回ったり、漁礁の中を通り抜けたりしていると、
あ!ここかー!!なるほどねーー!!!って、水中で静かに頷きましたね(笑)。
撮影のポイントとしては、漁礁の中に入って、咲いているソフトコーラルを枠のように捉えて撮るといいと思います。

漁礁の中に入って、外を見上げます

漁礁の中に入って、外を見上げます

事前にどこから見れば、どういうふうに見えるかを写真をもとにブリーフィングで教えてもらうのもいいですが、まず全体を観察しながら自分なりの見え方を探してみるのも一つの楽しみ方ですね。

2本目は、ダイバーをソフトコーラルの枠に入れて撮ってみました。改めてですけど、水中でのコミュニケーションは本当に難しいですね!!
モデルさんに向かって、もっと上、もっと奥―!水中ライトこっち向けてー!とか、事前の打ち合わせがとても大事になるので、挑戦される方はお忘れなく。

SNSで多く見るのはソフトコーラルの枠の中にダイバーが入っている写真ですが、漁礁感ある写真もかっこよくて好きでした。ラウンジさんは動画が好きなので漁礁の中を通り抜けながら楽しんでいました。

違うシチュエーションだと、漁礁の周りにはキンギョハナダイが小さく群れでまとまっていたり、クエやイラなど大きめな魚も周遊しておりました。

尾鷲の海は本当にソフトコーラルが豊かで彩り溢れる海でしたね。最大水深も深くないので、遊びに行きやすいですし、濁りが少しあっても太陽光が差し込んでいれば明るく撮ることもできます! 明るい海とソフトコーラルの組み合わせは最高ですよね。是非あなただけのソフトコーラルの枠を見つけて、バディと一緒に素敵な写真を撮り合ってみてください!

静かな時間とともに潜る方座浦の海

 2日目は方座浦へ向かい、今回は方座浦ダイビングアシストさんにお世話になりました。
まず一つ言わせてください。港に流れる静かな時間、たまらなく好きでした!! ここは山と海に囲まれた入り組んだ入り江のため、波・風に強く穏やかな環境でダイビングができるそうです。私自身、ダイビングは非日常の世界観を味わえるものと考えているので、海と向き合える特別で静かな時間がたまらなく刺さりました。

ただ海の中は静かな陸とは相反し、小さな魚たちが群れを成して生命の息吹を海の中に満たしていました。一つひとつは小さな命ですが、自然の力の偉大さを物語っていました。特に2本目に潜った「中平瀬」は、漁礁の周りに過去見たことないくらいクロホシイシモチが群れを成しており、水深浅いところでは、アジが周遊していて魚の大群2種盛りが撮れます。漁礁がある水深も20mより手前なのでゆっくり撮影ができます。

少し漁礁の中心部へ進んでいくと、色鮮やかなソフトコーラルやたくさんのミノカサゴが現れます。あまりにもたくさんいたので、主役になってもらいました。というより、このポイントはカサゴを主役に写真を撮りたくなるようなところでした。

横撮りの写真を紹介しましたが、方座浦の海は縦撮りこそ楽しいのではないかと海の中で思いました。
浅場にはイワシ、漁礁の上にはソフトコーラルやミノカサゴ、周りにはクロホシイシモチが囲うように周遊しており、漁礁自体もかっこいいですよね! 少し漁礁から離れて縦撮りすることで全てが1枚の写真に入る感じになりますね。この1枚こそ、方座浦の中平瀬ポイントみどころパック!!

被写体のカサゴ自体は動きがゆっくりなので、じっくり観察してヒレを大きく広げる瞬間を狙ってみたり、近くまで寄ってみたり、たくさんいる個体を1枚の写真にどれだけ入れられるかチャレンジしてみたりしました。
みなさん何個体のカサゴが写っているかわかりますかー? 5個体くらい入れて撮ってきたよー!という猛者、募集いたします(笑)!

そしてここ方座浦ですが、実はこの冬シーズンはミズクラゲも有名らしく、帰り際のボートの上からたくさんのミズクラゲが見られました!!
「船長!! 船停めて!! おろしてー!!!!」と心の中で叫びましたが、届くはずもなくGoProを海の中に突っ込んで撮ったりしました(笑)。
方座浦はビーチポイントもあり、そこでもたくさん見られるそうです!
僕が方座浦で撮影していたことを知り、数日後に方座浦へ行かれた方がいて、ばっちり撮ってきてくれました! チコさん!! 素敵な写真をありがとうございました!! これが撮りたかったなー! ビーチでこのミズクラゲの大群を見られるのってすごすぎませんか? 来年リベンジしたいですね!

撮影/チコさん

撮影/チコさん

私は方座浦というダイビングスポットを知らなかったのですが、のんびりした時間とともにダイビングをしたり、撮影したりするにはとてもいい環境だと思いました。色鮮やかなソフトコーラルと栄養豊かな海の中は、静かだけれども力強く。この自然の中で時間を忘れ、魅力に身を包まれて楽しんでみてはいかがでしょうか? 三重の海は本当に楽しかったです!! 関東圏からは少し距離がありますが、また再訪したいと思った海でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではみなさん! またどこかの海でお会いしましょう~。

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PROFILE
2016年の秋にダイビングCカードを取得。
海嫌いから海好きへと転じた海狂い変わり者。現在は休みの日に伊豆や沖縄に通い、いろどりあふれる海の世界にのめり込んでいる。「ダイビングをしたことない人にも海の彩を通じて伝えられるものがあるのでは」という想いを持って活動を続ける。
海の魅力を広く発信するために、2022年はmic21のアンバサダーモデルを務めた。
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