世界遺産「コモド諸島」を巡るネオミクルーズとは? 陸観光も大満足すぎた!
こんにちは! 彩りあふれる海を伝えるフォトグラファー、三宅健史(たけちゃん)です。
コモドクルーズ海編は読んでいただけましたか? まだの方は是非こちらから!
今回、なぜクルーズ“陸編”もみなさまへお伝えしようと思ったのか。それは、「ダイブクルーズとは?」という情報がまだ多くないので知ってもらいたいという想い、そしてダイブクルーズに含まれた陸ツアーがとても魅力的だったからです。海だけでなく陸という観点でもダイブクルーズの魅力をお伝えできればと思い、番外編という形で書かせていただきました。ダイビングツアーは海はもちろん、陸で過ごす時間も大事な思い出の一つになると思っています。今回、参加者の方々も素敵な方々ばかりで、私にとって陸も思い出深いものになっていますので最後まで読んでいただけると嬉しいです!
目次
気になるネオミクルーズの正体とは?
今回乗船したネオミクルーズは2019年に造船が完了し、翌年2020年から新規渡航したかなり新しいクルーズです。ネオミクルーズに乗る前までの個人的なクルーズの印象は、部屋が狭く、水回りはあまり綺麗でなく、ダイブクルーズでの滞在とホテル滞在を比較すると妥協せざるを得ない環境だと思っていました。同じように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際に5泊6日過ごしてみるとまったくストレスなく過ごすことができました! ダイバーたけちゃん的、おすすめポイントをいくつかご紹介したいと思います。
大きい船のおかげで船酔いしない!!!!(大感動)
私を知っている方々から渡航前に連絡がありました。船酔いでゲーゲーしている姿が目に浮かぶと。言い方失礼(笑)ですが、私は全ダイバーの中で誰よりも船酔い体質だということを自負しております。時々アネロンは飲みましたが、無事に酔うことなく全日程を終了しました。ですので、船酔いが心配なあなた。安心してください、酔いませんよ!(笑)。
ちなみに私の部屋はローワーデッキ(半地下)でした。窓を開けるとちょうど水面が見える低さだったので上層階の部屋より揺れが少なくて安心でした。船が大きいおかげで部屋も広く、通常は2人でシェアルームですが十分にキャリーケースを広げられるスペースもありました。
ただし、2階、3階の部屋のようにオーシャンビューなデッキは部屋についておりません。みんな部屋から見れる朝陽が綺麗だったね!って話していましたが、この話には残念ながらついていけません。ちょっと羨ましかったです…(笑)。
部屋の水回りも含め行き届いた清掃レベル
気になるクルーズ内の清掃!特に水回りはシャワーが出ても水圧が弱い、シャワースペースとトイレの仕切りがないなどありますが、どの部屋も水圧はしっかりしていて仕切りもあり快適な作りになっていました。部屋には毎日清掃が入ってくれるので、通常のホテルと何ら変わりないですね。些細なところにも気が配られた設計なのがよくわかりました。
ご飯がとにかくおいしい!
みんな声を揃えて言っていたのがご飯が豪華でおいしい! でした。インドネシア料理を中心にサラダから副菜、メイン(魚と肉)、デザートにフルーツまで用意されていて何を食べても美味しかったです。私はだいたい3日ほどで飽きてしまうのですが、今回はまったく飽きず、ダイビングが終わる頃くらいから「夕飯何かなー」と楽しみにしていたくらいです。
ちょっと浮気して参加者が持ち込んだふりかけを貰ったりはしましたが、食事は本当に大満足です! 海外で水や生野菜を避ける方も多いと思いますが、今回参加された方は全員何事もなく食事を楽しまれていました。唯一、現地ガイドの小泉氏だけお腹痛そうにしてて全員大爆笑でしたが(笑)。
個人的お気に入りは、ランチで出たベトナム料理のフォーでした。夜のインドネシアビュッフェとテイストを変えてくれる配慮も嬉しいポイントですね。
そして最終日の夜はクルーズのトップで宴でした。野菜やお肉、ロブスターにデザートまでありました。港を横目に、帰る寂しさを感じつつ、クルーズでの思い出をお酒片手に語りました。
いかがでしょうか。居住性高いクルーズ、そしてご飯もおいしいのでノーストレスです。朝起きて軽食を食べて、潜って、朝食を食べて、潜って、昼食を食べて、潜って、コーヒータイムを過ごして、潜って、夕飯食べて、海の話をしながらお酒を飲んで寝る、その繰り返しのダイブクルーズって最高に幸せじゃないですか?
ネオミクルーズの陸観光も最高すぎた
せっかく海外に来たのでその土地の歴史や文化を感じられる陸観光も魅力的じゃないですか? ただ、ダイビングメインの旅行だと遠方まで荷物を持って観光するのは大変ですよね。 そんなあなたへ! クルーズでは寝ている間に観光地に着いてしまいます! わーなんて楽なんだ(拍手)。今回の陸観光編、見どころ4か所をご紹介します!
地球上最後の恐竜、コモドドラゴンへ会いに行く
野生のコモドオオトカゲ(通称コモドドラゴン)に会いに、コモド国立公園へ立ち寄りました。レンジャーと呼ばれるガイドさんに案内されて島内を徒歩で探し回ります。コモドドラゴンの行動が活発なのは涼しい時間帯らしく、日中動いている個体に会えるのはレアらしいです。ただし、噛まれたら大事故なのでレンジャーの後ろに常にいるように大事なブリーフィングがありました。野生なのでなかなか会えないのかな~と思いながら探すこと5分、早くも見つけました(笑)。写真を撮り慣れているレンジャーがたくさん写真を撮ってくれました。現金があれば最後にチップを渡してあげるといいですね。
その後も他の個体を数匹確認できたり、帰り際に海辺を歩くコモドドラゴンにも遭遇してとてもラッキーでした。
そして船に戻ってからもコモドドラゴンがいました。
ダイブクルーズ船へ木彫りのコモドドラゴンを売りに来る船もいるそうです。よく見るとタンクを背負っており、フィンも付けていてダイバー仕様ですね。さて、この木彫りコモドドラゴンをお土産に頼まれていたたけちゃん。はじめは150ドルと言われ、値切りがスタートしました。
私の目標金額は35ドルとして交渉を始めました。売り手は奥さんが3人もいて、35ドルで売ったら怒られると言い始め、私も負けじと奥さん1人だけど子供が7人いてそんな高い値段で買ったら怒られると対抗しました。まったくのウソですが(笑)。駆け引きの結果、なんだかかわいそうに思えてきて45ドルで決着でした。購入希望の方はこの値段を目安にご検討ください。ちなみに、持って帰るのはとても大変なので梱包材を用意していくことをオススメします。
鮮やかなピンクの砂浜へ
コモドドラゴンを見た後は、近場のピンクビーチへ寄りました。名前の通り、砂浜がピンク色に見える…? 見えるんです。うっすらピンクですね。なぜピンクかというと、周辺の海には赤い珊瑚があり、それが砕けて白い砂と交じってピンク色が出るそうです。
ビーチには赤い珊瑚も置いてあり、みんなで写真を撮って楽しみました。今回は機会がなかったですが、海の中でも赤い珊瑚を見たかったですね。
早朝トレッキング後のご褒美絶景
朝5時半に出発。
待ってください、読み飛ばさないでください(笑)! わかります、朝早すぎますよね。しかし、絶景ポイントで朝陽を見るための出発時間でした。トレッキングの時間はおおよそ30分ほど、道中は石段になっているので比較的歩きやすい道でした。私はギョサンでしたが、他の方は全員靴だったので靴推奨でしょう(笑)。頑張って登った先に、水平線からのぼる朝陽が待っていました。周辺にはクルーズ船もたくさんあり、人気ポイントなのがわかります。ネオミクルーズのスタッフさんが映えポイントでたくさん写真を撮ってくれます。
是非一度は必ず登ってほしいポイントですが、二度目はお任せします(笑)。実際にコモドクルーズベテラン勢の方々はお留守番をしてました。
BAT(コウモリ)Watching
最終日の夜は、コモド諸島周辺を離れラブアンバジョの港まで戻ってきました。ここでは船のデッキからバットウォッチングをしました。夕暮れ過ぎると、コウモリが一斉に食べ物を求めてカロン島のマングローブからリンチャ島へ飛んでいく様子が圧巻でした。群れが渡り切るのにおおよそ20分ほど、上空では夕陽の中を無数のコウモリが飛んでいて幻想的でしたね。
ダイビングの輪が広がるダイブクルーズ
クルーズで過ごす時間やこれだけの陸観光の時間もあると、ダイバー同士の輪もぐっと深まりますね。何気ない会話でも、お互いの好きな海の話をする時間がとても心地よかったです。この人は海のこんなシーンが好き、大きい生き物を見るのが好きな人もいれば、小さい生き物が好きな人もいる、ただただ海に入るのが幸せな人もいる、そんな話をたくさん聞けました。私自身、海の中で好きな瞬間に浸っているダイバーさんを見るとついつい写真を撮りたくなります。その人の中にある好きな時間を残したくなります。これもクルーズで過ごす時間が長く、お互いをよく知れる時間があるからなんだろうなと思いました。素敵ですね、ネオミクルーズ。
ちなみに、よく「英語話せないんだけど大丈夫かな?」と聞かれることがありますが、全然問題ありませんでした。日本人も多く乗船していることからダイブリーダーのNyomanは少し日本語が話せますし、クルーもゆっくりと話してくれます。ただ実際に、私自身もダイビングの用語はわからないこともありました。カレントのあるポイントで、ブリーフィングにて「ネガティブエントリー」というワードがありました。「え?気持ち的な話(笑)?」と勘違いしながら聞いていると、エントリー時に給気をせずにそのまま水中集合ということでした。おもしろいですね。ここだけの言い回しなのかなと思ったら、つい先日もフィリピンで同じ意味合いで使っていたのを耳にしました。割とメジャーな表現なのですね。逆に「ポジティブエントリー」は給気をしっかりとして、水面集合して潜行するということになります。わからないことを聞く際は、学校で習った正確な構文などは必要ではなく、大事なのは単語でいいからしっかりとコミュニケーションをとる、できれば笑顔で、でしょうか。それができれば周りも助けてくれるし、きっと楽しい海外ダイビングになるでしょう。
この先クルーズの予定はたくさんあるので、是非今年の日程をチェックしてみてくださいね。8月10日からはUnder Water Creatorの茂野氏が乗船するコモドクルーズもありますので、是非夏の思い出にいかがでしょうか。
それではクルーズ/陸編は以上となります。今回は海の写真が少なかったですが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
取材協力:STW(エスティーワールド)