【検証動画】音が静か?生き物に寄れる? リブリーザー「HORIZON」のメリットを体当たりで検証!

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もっと生き物に近づきたい…、もっと海と一体化したい…。ダイバーなら一度は思ったことがあるはず。そんな願望を叶えてくれる一つの手段がリブリーザー。「Re Breath=再呼吸」の名のとおり、自分の吐いた呼気を再利用してくれる。つまり泡が出ないし、とっても静か、エア持ちも良くなるのだ。

中でもテクニカルダイビングではなくレクリエーショナルダイビングでも使用できるのが、MaresのHORIZON。以前ocean+αでも巣鴨のダイビングショップ「Diving(ダイビング) Lounge(ラウンジ) aqua(アクア) QUEST(クエスト)(以下、アクアクエスト)」の澤田淳さんのご協力で、使ってみたレポートを書かせていただいた。

▶︎スポーツリブリーザー「HORIZON」使用レポ

音が静か、生き物に近寄れる…と編集部・スイカの感じたメリットを書かせていただいたが、記事だけだと「本当に?」と思う方もいるだろう。ということで、このメリットを伝えるべく、動画を使って体当たりで検証してみました!

検証方法

今回検証項目として用意したのは3つ。

検証項目

・生き物にどれだけ近寄れるか
・音がどれくらい静かになるか
・中性浮力でどれだけ浮き沈みが少ないか

違いがわかるよう、HORIZONで潜った時と、オープンサーキット(呼気が外に出ていく通常のスキューバ器材)で潜った時の様子を比較することに。条件が変わらないよう、私スイカがそれぞれ1本ずつ同じ場所や深度で潜り、動画を撮影。果たしてどれだけ違いがあるのか、結果はいかに。

検証1:生き物にどれだけ近寄れるか

まずは生き物にどれだけ近寄れるか。ヘルメットにGoProを取り付け、HORIZON、オープンサーキットそれぞれで同じ生き物に近づくことに。

ターゲットにしたのはチンアナゴ。写真を撮ろうと近くに寄ったらスッと引っ込んでしまった経験がある方も少なくないだろう。

チンアナゴを発見

チンアナゴを発見

遠くからゆっくり近づく

遠くからゆっくり近づく

どれだけ近寄れているのかは動画でどうぞ!

ほんのわずかではあるが、HORIZONの方が近寄れた!
正直な話、最終的なチンアナゴとの距離はオープンサーキットでもHORIZONでも大きな差はない。しかし、チンアナゴが引っ込むまでの過程に注目してみると、HORIZONの方が引っ込み具合が小さく見えないだろうか。おそらくオープンサーキットだとある程度の距離まで近づくと、チンアナゴも気づいて警戒態勢に入っているのだろう。一方、HORIZONだと引っ込むギリギリまであまり気づいていないのか警戒していないように見える。つまり、生き物の自然な姿をより近くで観察したり写真を撮れたりするのではないだろうか。

検証2:音がどれくらい静かになるか

ここでもヘルメットとGoProを検証に使用。HORIZON、オープンサーキットそれぞれで同じ水深、同じ場所でじっと止まって、聞こえる音を動画に収めた。

HORIZONでは定期的に背中から排気があるのだが、水深が深いほどこの排気の間隔が長くなり、より静かになるので、水深10mと水深25mでそれぞれ試してみた。

■水中で聞こえる音の違い 水深10m

■水中で聞こえる音の違い 水深25m

圧倒的にHORIZONが静か! 実感値としても全然違う。入った瞬間「うわ〜静か!」となるのでこれは一度感じてみてほしい。

中性浮力でどれだけ浮き沈みが少ないか

中性浮力をとっていてもオープンサーキットでは息を吐いたり吸ったりすることで多少浮き沈みするもの。しかしリブリーザーの場合は呼気が出ていかないため、ほとんど浮き沈みしないのだ。オープンサーキットを普段使っていると感覚に慣れるまで時間はかかるが、マスターしてしまえば浮き沈みほとんどなくスーッと泳いだり止まったりすることができる。手振れなく生き物に近づいて撮影したい方にはピッタリだ。

左:HORIZON(澤田さん) 右:オープンサーキット(スイカ)

左:HORIZON(澤田さん) 右:オープンサーキット(スイカ)

こちらは同じ水深で止まっているところを比較してみた。

あまり違いがわからないですね!(笑)
だって…HORIZON久しぶりだったんだもん…中性浮力難しかったんだもん…。

ぱっと見どちらも同じように中性浮力が取れているように見えるが、呼吸を意識しているかどうかが大きく違う。オープンサーキットでは息を吐いたらその分浮力が減るが、HORIZONでは息を吐いてもHORIZONのシステムの中に戻るので、浮力の変化がほとんどない。そのため、水中でピタッと止まるために、呼吸を調整する必要がなく、自然な状態でいられるのだ。浮力変化が少ないため、上下しづらく、また呼吸を意識するというストレスが減るのはメリットなのではないだろうか。

私の場合、HORIZON側が少しバランス取りにくかったのか、足をだいぶ動かしてしまっているが、慣れれば自然な呼吸のままほとんど足も動かさずに止まれるのがHORIZON。例として、澤田さんの中性浮力デモンストレーションをご覧いただこう。

ほとんど足を動かさなくても自然な呼吸のまま、浮き沈みがないのが良くわかりますね。

まずは体感してみたい!
おすすめはTRY SCRコース

さて、体当たり検証の結果、めちゃくちゃ音が静かということが一番伝わったのではないだろうか。でもやっぱり実際に体感してもらうのが一番! とはいえ、いきなり購入したり、講習を受けるのはハードルが高いというのも正直なところ。そんな方には一日程度で体験できるTRY SCRコースがおすすめだ。

HORIZONの講習

TRY SCR(Mares Horizon)
最大潜水可能深度 12m(プール/限定水域の経験後 海洋にて実施可)
最低必要日数 1日
前条件 16歳以上
アドバンスランク以上のCカード
経験本数12本以上

コースでは簡単な学科の後、プールか限定水域で練習し、海でも水深12mのところまで潜ることができる。学科内容は普段のダイビングにプラスアルファな内容でもあるので、ご自身の知識のアップデートにもつながるだろう。

HORIZONを始めたい方へ

いやいやもうHORIZONで自分で潜りたいよ! という方はぜひコースへお申し込みを。HORIZONを使って潜るには「SCR Divingコース」を受講し、認定を受ける必要があるのだ。

HORIZONの講習

SCRダイビング・コース SCR EXTENDED RANGE アップグレード・コース SCR EXTENDED RANGE ダイビング・コース
最大潜水可能深度 30m 30 → 40m 40m
最低必要日数 4日間(学科・プール・海洋実習4本) 3日間(学科・プール・海洋実習2本) 6日間(学科・プール・海洋実習6本)
前条件  18歳以上
アドバンスランク以上のCカード
24本以上のダイビング経験
エンリッチド・エア・ナイトロックス40 ダイバーSP
ディープ ダイビングSP
18歳以上
SCR ダイビング(Mares HORIZON)
18歳以上
アドバンスランク以上のCカード
24本以上のダイビング経験
エンリッチド・エア・ナイトロックス40 ダイバーSP
ディープ ダイビングSP

器材は購入だけでなくレンタルプランも

HORIZON本体は購入することもできるし、アクアクエストではレンタルプランも用意されている。スクラバーの交換やメンテナンスが不安という方はレンタルプランもおすすめだ。
アクアクエストで講習を受ければ、年間6万円プラス通常のツアー料金でHORIZONダイビングが可能。講習もレンタルの場合は「SCR Divingコース」が5万円、「SCR XRコース」が6.5万円と始めやすい。

▶︎詳しくはこちら

HORIZON、気になっているダイバーの方、たくさんいるのではないでしょうか。まずは気軽に体験コースであるTRY SCRからでも、試してみてはいかがだろうか。

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アクアクエスト
巣鴨駅から徒歩3分!レンタル器材無料や器材預かり、プライベートスケジュールなど、初心者もベテランも続けやすいサービスでダイビングライフをサポートする。HORIZONをいち早く取り入れ、サブスクプランやトレーニングを開催している。
東京都豊島区巣鴨1-31-6
TEL:03-6906-8177
FAX:03-6906-8182
営業時間:月〜土曜日 12:00〜20:00、日曜・祝日 12:00〜19:00
定休日:11月〜4月:毎週火曜日
ウェブサイト

器材協力:GULL

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PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。
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