スーツの着脱がウソのように楽になる!「シーラバー」徹底レビュー
11月7日の立冬も過ぎ、だんだんと冬の訪れを感じるようになってきた今日この頃。本格的なドライスーツの季節はすぐそこ!というわけで、これから大活躍してくれるドライスーツだが、毎回の着脱に苦労した経験はないだろうか。
手首がぴったりとしているから、着るにも脱ぐにも一苦労。ダイビング後のかじかんだ手では、力が入らず上手く脱げない……。トイレを我慢しているので一刻も早く脱ぎたいのに!なんて経験。
冬場、何回も着るドライスーツだけに快適に着脱したい。しかし保温性は最重要項目。海水が入ってきては一大事なため、密着性は譲れない。う~ん、どうにかならないものか。
そんな場面で活躍するのが「シーラバー」という便利アイテム。これを使えば、あら不思議、スルッと着脱できるという。使い方は、ジェル状の液体をスーツの同部分に塗るだけ!(さらにウエットスーツの裏スキンにも使えるという!)え~簡単、でも本当に効果はあるの?
その実力を確かめるべく、オーシャナ編集部の2名が実際に使用して徹底レビュー!さっそくいってみよう!
シーラバーってどんなアイテム?
シーラバーは、ドライ・ウエットスーツのスキン素材脱着専用ジェル。ドライスーツの手首やウエットスーツのスキン素材になじませることで、肌通りをよくしてくれる優れもの。着脱のストレスを軽減してくれるだけでなく、力の入れすぎでスーツを破いてしまうリスクも抑えてくれる。ジェルには、沖縄産シークワーサー抽出のノビレチンが配合され、日焼けも防いでくれる。また、シリコンや石油を原料とする鉱物油も含まないサンゴに優しい成分だけでできていることも特徴。ダイビングを中心にしたウエットスーツやドライスーツの専門メーカー「ワールドダイブ」から発売中。同メーカーでは、特にドライスーツのリストシール部分への使用をおすすめしている。
さっそく検証!
ウエットスーツ編~オーシャナ編集部・染谷の検証~
染谷は、ウエットスーツで検証。
かれこれ10年は着用しているので、へたり気味。しかしフルオーダーでぴったりに作ってもらったため、いまだに手首部分は着脱しにくい。今回はこの部分のストレスに注目しながら、検証していきたいと思う。
1本目はシーラバーを使用しないで着脱。着用時は体が渇いていたため、スムーズだった。脱く時は、いつも通り手首の引っ掛かりを覚えたが、ストレスも慢性化しているため、気になる程度ではない。
2本目は、同じ条件(体もスーツも乾いた状態)にするために次の日に持ち越した。手首とスキン生地にジェルをたっぷり伸ばす。
使用感は、スルリというより、ちゅるんって感じ。シーラバーを使用しないよりかは使用した方がスムーズに着られるが、正直なところどちらでもいいかなと思う程度だった。といってもそう感じたのは、マイスーツの経年劣化でそこまで着用にストレスを感じていなかったからだと思われる。ピタピタのウエットスーツをお持ちの方は、かなりの効果を実感できそうだ。
また検証時は、湿度が低く体もスーツも乾いていたため、スキン生地との肌離れがよく、スムーズに着用できた。これが、湿度が高い状況かつ汗ばんだ肌でピッタリスーツを着なければいけなかったらどうだろう。または、シャワーを使わずに着なければいけなかったら?
汗でベタベタの腕を、ただでさえきつい手首部分に通す……。考えるだけで、モタモタしている姿が想像できる。そう考えると、夏場の使用も期待大。紫外線カット機能も重宝しそうだ。
また、秋~冬にかけて、エントリー前になるべく水に触れたくない場合も有効だと感じた。この時期は、ウエットスーツでも頑張れる水温だけど、外気が寒く、濡れたまま風に吹かれたりすると体温が奪われてしまうからだ。
シーズンを選ばす使用できることに加え、使い方が簡単なのも嬉しい。ウエットスーツの着脱を楽にしてくれるアイテムとして、パウダー状の商品もあるが、風向きを考えないで使用すると、周りのダイバーへまき散らすことになるため、それなりの配慮が必要。その点、シーラバーなら、気兼ねなく使えそうだ。
ウエットスーツの手首、足首の締め付けが気になる方は、1本持っておくと大変助かるアイテムだと感じた。
ドライスーツ編~オーシャナ編集部・スイカの検証~
スイカはドライスーツで西伊豆・黄金崎にて検証!自分のドライスーツを沖縄から持ってくるのが大変という理由で、事務所にあったドライスーツをレンタル。といってもサイズはぴったり、手首周りはキツめのものなので検証するのには遜色ない。
私は、年に1~2回くらいしかドライスーツを着ないのだが、その理由の一つに着脱時のストレスが挙がるほど、手首の着脱しにくさが嫌いなのだ。なので、このシーラバーには超期待大。ということで、さっそく使ってみた!
結論から言うと、もうシーラバーなしではドライスーツを脱ぎ着できない体になってしまった。大袈裟に聞こえるかもしれないが、それだけストレスフリーなのだ。
ドライスーツを脱ぐ過程をお見せしよう。
手首の隙間からシーラバーを注入し…。
手首がくるくる回るくらい、リストシール内にシーラバーを伸ばして、ゆっくり引っ張ると…
「ちゅるんっ」と一瞬で抜けた!
ね!?(笑)
とまあ、画像だとなかなか伝わりづらいかもしれないが、本当になんのストレスもなくつるっと抜けるのだ。
ちなみにシーラバーを使わなかった時はこんな感じ。
ドライスーツの手首の着脱に苦労している方にはぜひシーラバーを使用していただき、この快感を味わって欲しい。
手に残ったジェルは、日焼けが気になる部分に塗り込んでしまえば一石二鳥。シーラバーには日焼け止め効果もあり、サンゴや海に有害な成分も入っていないのだ。リストシールへの負担も減るので、大事に長くドライスーツを使用するのにも必須アイテムと言えるだろう。
シーラバーの使い方については、ワールドダイブの動画解説をチェック▼
シーラバーのメリットまとめ
各スーツで使用してみて、2人が感じたメリットをまとめてみた。よろしければご参考に。
■ウエットスーツ
・ピッタリまたはきついスーツのときに効果大
・体がベタベタしていたり、湿度が高い時期、場所で効果大の予感
・秋~冬にかけて、エントリー前になるべく水に触れたくない場合の使用に有効の予感
・パウダー状の商品よりもコツが要らず、気軽に使える
■ドライスーツ
・これなしでは生きていけないと快感を覚えるほど、ストレスフリーに着脱できる
■ウエットスーツ、ドライスーツ共通点
・簡単に着脱時のイライラ、もどかしさから解放される
・少ない力で着脱できるので、スーツの長持ちに貢献!
・修理のリスクを回避できるため、修理代の節約に!修理が終わるまでの間、ダイビングを我慢するなんて機会も減少!
・日焼け止め効果あり
・海やサンゴに優しい成分なので、安心して使用できる
こうしてみると、レンタルだろうとマイスーツだろうと、ドライスーツ、ウエットスーツを着用する際には1本持っておきたいアイテムに間違いない。とくに、ピッタリきついスーツを使用している方は、実力を十分に感じていただけるはずだ。ぜひ、お試しあれ!
※購入を希望される方は、取扱店にお問い合わせください。
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ワールドダイブ株式会社
「あらゆる環境で快適なダイビングライフをお届けすること」をモットーに、国内生産にこだわり、自社の工場でスーツを製造している総合スーツメーカー。設計、素材、装備、そして技術のすべてにおいて、現在得られる最上のクオリティで仕上げ、その名の通り世界の海で通用するスーツを作り上げている。ユーザーに長く使ってもらえるサポート体制も提供する。
公式HP:https://www.worlddive.co.jp/