石垣島8ダイビングショップ対抗! 鍵井靖章フォトバトル開催レポート

コブシメの交接やキンセンイシモチの口内保育など、海の中に賑わいが現れ始める春の石垣島。この海を舞台に、地元ダイビングショップ8店が集結し、4月26日(金)の夜、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートのバンケットルームにて、水中フォトバトルが繰り広げられた。フォトバトルとは? 勝利を手にしたショップは? 熱い一夜をレポート。

水中写真家・鍵井靖章さんが
8店で行われたセミナーの成果をジャッジ!

本イベントに参加したのは石垣島の8ショップ。イエローサブマリンダイブスタジオWAKE UP CALLUmiMottoクマさんのダイビングショップココナッツ石垣島SUNNY SUNNYSEA-TRIPダイブパラッパだ(五十音順)。4月17日〜4月25日の9日間に渡り、各店で鍵井さんのフォトセミナーが行われ、その集大成として、ショップ対抗でフォトバトルが行われた。

フォトセミナーの様子

鍵井さんのフォトセミナー参加者の作品はInstagram「鍵井靖章フォト講座」にて公開中!

フォトバトルのルール

フォトバトルはトーナメント式で行われた。参加ショップはセミナー期間中に自分のショップで撮影された一枚を選出し、会場で表示。その場で鍵井さんがジャッジし、勝利したショップが次のラウンドに勝ち上がるという形式だ。ゲストはもちろん、ショップのガイドやインストラクターが撮影した作品もエントリーOK。

当日くじ引きで決まった対戦カード

まずは個人戦から

ショップ対抗フォトバトルの前に、セミナーに参加したゲストのみがエントリー可能な個人戦。の、さらに前に余興が。 UmiMottoのモモさん、ユメさん、ゆーきさん、クマさんのダイビングショップのみさこさんによるアイドルダンス。まさかのティラノサウルス×オタ芸に会場が沸いた。

石垣島のダイビングショップのサービス精神に会場が温まったところで、個人戦の開始。こちらもショップ対抗戦と同様、その場で画面に映し出された作品たちの中から、鍵井さんが5つのテーマにあった作品を選んで賞を贈るというもの。しかし、このテーマ、実は鍵井さんにも参加者にも知らされていなかった。

「え? 俺テーマ知らされてないけど?」と戸惑う鍵井さんを前に始まったのが、昨年、初めて行われた、ご子息・鍵井瑠詩(りうた)さんとの競演展示「exhibition「青を読む」」の作品から作られた映像。鍵井さんの写真に合わせて、瑠詩さんが紡いだ詩が朗読された。

映像が終わり、不思議そうな顔をしながらも、映像について解説する鍵井さん。

瑠詩さんと行った展示について話す鍵井さん

会場全体がその世界観に引き込まれるなか、ここでサプライズ動画。なんと、瑠詩さんから5つのテーマ発表が!

想定外のテーマ発表に膝から崩れ落ちる鍵井さん

体勢を直すも呆然とする鍵井さん

瑠詩さんから設定されたテーマはこちら

まさかのサプライズに動揺しつつも、さすがは鍵井さん。急に設定されたテーマにも対応し、作品を選ぶ。

作品選定中は、イベント中唯一の歓談タイム。各ショップのテーブルは大いに盛り上がっていた

そして選ばれたのがこちらの作品!

魚たちの夢

美女見つけた/撮影:山内加代子(WAKE UP CALL)

思い出の海

燦燦/撮影:孫田みゆき(イエローサブマリンダイブスタジオ)

水底の宝石

命の煌めき/撮影:前川香織(SEA-TRIP)

この星のもう一つの姿

大脱出/撮影:鶴井明弘(WAKE UP CALL)

宇宙のかけら

秘密基地/撮影:大江菖生(ダイブパラッパ)

受賞者には、さまざまな協賛企業より集まった賞品が贈られた。

また、鍵井さんが自らプレゼントしたいと壁紙シールを2点持参し、鍵井靖章特別賞もその場で2点選ばれた。

鍵井靖章特別賞

隈の身化粧/撮影:古賀岬(イエローサブマリンダイブスタジオ)

花見/撮影:執行しぎょう夏輝(イエローサブマリンダイブスタジオ)

各作品に鍵井さんから選んだ理由や、セミナーでのエピソードなどをお話しいただき、個人戦は終幕。

その場でジャッジが下される!
ショップ対抗戦スタート

イベント開始時にくじ引きで決まったトーナメント表の通り、HEAT1から順番に試合が行われていく。第1回戦のテーマは「かわいい」もしくは「詩(うた)」、第2回戦は「あお」もしくは「壁」。青コーナー、赤コーナー、順番に作品が発表され、各ショップの代表者が、どのテーマで撮影したのかを解説。鍵井さんがモニターで作品をチェックし、勝利だと思う方の色の旗をあげる。

大画面に映し出される作品はなかなかの迫力で、大きな歓声が上がる場面も。写真のうまさだけではなく、テーマ性や運もカギになってくるこの勝負。「こっちのテーマを選んでいたら勝っていたのに〜!」と鍵井さんが話す場面や、判定不可で2枚目を出して対決する場面も。あとから参加者に聞くと、「自分の勝ち予想と、ことごとく違う方が選ばれました(笑)」という方もいたくらい、その場でのジャッジが難しい、接戦が数多く行われた。

勝利を手にしたのは!?
ベスト3を発表

混戦を極めたフォトバトル。最終的に勝ち上がり、ベスト3に輝いた3ショップと、最後に勝ち上がった作品は…?

第3位:SUNNY SUNNY

Inferno/撮影:あっきー

第2位:WAKE UP CALL

Blue Shade/撮影:知野見光

第1位:ダイブパラッパ

フレームinフレーム/撮影:STAFFもも

「まさか勝ち残ると思っていなかった」というダイブパラッパのオーナー・吉武さん。最後に勝利を飾ったのは、鍵井さんのセミナーにてレクチャーされた「フレームinフレーム」という手法を使い、鍵井さんのマスクのフレームがはっきりと捉えられた一枚。まさにこのフォトバトルの優勝に相応しい作品ではないだろうか。

そして、ベスト3に輝いた3ショップには豪華賞品が。

優勝したダイブパラッパ

優勝カップならぬ、優勝タンクを授与

翌日、しっかり優勝賞品のタンクと参加賞のタオルを持って潜っていただいた

最後に鍵井さんから締めの言葉をいただき、大盛り上がりで幕を閉じたフォトバトル。盛り上がりすぎて集合写真をすっかり撮り忘れていたので、楽しそうな会場の様子で締めさせていただきます!

フォトコンテストとはまた違ったライブ感と盛り上がりを見せたフォトバトル。残念ながら参加できなかった方は、6月6日〜6月8日にかけて行われる石垣ダイビングフェスタへぜひご参加を! 

石垣島8ダイビングショップ対抗
鍵井靖章フォトバトル参加ショップ一覧(五十音順)

イエローサブマリンダイブスタジオ
WAKE UP CALL
UmiMotto
クマさんのダイビングショップ
ココナッツ石垣島
SUNNY SUNNY
SEA-TRIP
ダイブパラッパ

水中写真家 鍵井靖章
1971年、兵庫県生まれ。1993年よりオーストラリア、伊豆、モルディブに拠点を移し、水中撮影に励む。
1998年に帰国し、独立。自然のリズムに寄り添い、生き物に出来るだけストレスを与えないような撮影スタイルを心がける。多彩な視点と色使いが人気で、大胆かつグラフィカルな水中写真で多くの人々を魅了する。一方3.11以降は、震災を経験した海に生きる生命を定期的に記録している。主な写真集に『unknown』(日経ナショナルジオグラフィック社刊)、『不思議の国の海』(PIE International)など多数。
2013年、2015年 日経ナショナルジオグラフィック優秀賞受賞など受賞歴多数。TBS「情熱大陸」、TBS 「クレイジージャーニー」などにも出演。

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