約500種類が勢ぞろい! 『プランクトン~クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物~』好評発売中

小学館の人気図鑑シリーズのポケット版・NEO POCKET『プランクトン~クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物~』が好評発売中だ。本書には児童向け図書としては初めて約500種類ものプランクトンが掲載されていて、子どもはもちろん海の生き物に興味がある大人も満足できる内容となっている。

プランクトンの美しさ、不思議さを知ることができる一冊

多彩なラインナップで、子どもたちの知的好奇心を伸ばし、多くの学びを与えてくれる小学館の図鑑NEOシリーズ。ハンディタイプのNEO POCKETでは、今まで海の生き物関連では「魚」や「海辺の生物」などが発行されていたが、今年6月25日に「プランクトン」が新たにラインナップに加わった。

ページをめくると、写真の美しさ、そしてプランクトンと言われる生物には、これほどまでたくさんの種類がいることに驚かされる。海の生き物の写真は、水中カメラマンの堀口和重氏や、水中写真・映像作家の峯水亮氏が数多く提供している。

筆者は今までプランクトンと聞くと、ミジンコやエビ・カニの幼生くらいしかイメージがわかなかった。しかし、タコやイカ、魚など、多くの海に暮らす生き物は赤ちゃんの頃はプランクトンとして過ごしているということを知り、プランクトンの奥深さに目から鱗が落ちた。

日本の研究者によって最近発見されたイバラフグの幼魚。全長1.5cm(写真/堀口和重)

日本の研究者によって最近発見されたイバラフグの幼魚。全長1.5cm(写真/堀口和重)

クマノミも、生まれたばかりの頃は細長くて透明なプランクトン。全長5mmととても小さい(写真/堀口和重)

クマノミも、生まれたばかりの頃は細長くて透明なプランクトン。全長5mmととても小さい(写真/堀口和重)

全176ページに稚魚・甲殻類の幼生・端脚類・カイアシ類・イカタコの幼生・貝類の幼生・クラゲ・植物性プランクトンなど、ありとあらゆるプランクトンが登場。生態がわかるコラムなども掲載されていて、ハンディサイズながら読み応え十分な一冊となっている。

子どもはもちろん、ダイバーにもぜひ手に取ってほしい

最も多くの写真を提供している水中カメラマン・堀口和重氏に、本書の見どころを伺ってみた。

「この本には今まで図鑑などに載っていないプランクトンの写真が、数多く掲載されています。今回200点以上の写真を提供していますが、ライトトラップの撮影で集まってきた生物を撮影していて、その美しさに惹かれて撮影を続けていくうちに、プランクトンの写真が増えていきました。とても小さく、動き回るものもいるので、撮影が難しかった部分もありましたが、プランクトンの美しさや不思議さを知っていただけたらと思います。ダイバーの方は海で出会うチャンスもあるので、お子さんはもちろん、大人の方にもこの図鑑をぜひ見ていただきたいです」。

大きな目を持つクルマエビの赤ちゃん。体長2cm(写真/堀口和重)

大きな目を持つクルマエビの赤ちゃん。体長2cm(写真/堀口和重)

クラゲに隠れながら生活するスジハナビラウオの幼魚。触手を食べることもあるという。全長5cm(写真/堀口和重)

クラゲに隠れながら生活するスジハナビラウオの幼魚。触手を食べることもあるという。全長5cm(写真/堀口和重)

本書を読んでみて、プランクトンを知ることで、海の生き物のおもしろさ、不思議さがより深く理解できるようになると感じた。ぜひ、多くの方に手に取っていただきたいと思う。

小学館の図鑑NEO POCKET プランクトン~クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物~
指導・執筆:山崎博史 ・仲村康秀・田中隼人
出版社:株式会社 小学館
判型・ページ数:新書判/176ページ
定価 :1,100円(税込)
発売日 2024年6月25日
\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
大学時代に慶良間諸島でキャンプを行い、沖縄の海に魅せられる。卒業後、(株)水中造形センター入社。『マリンダイビング』、『海と島の旅』、『マリンフォト』編集部所属。モルディブ、タヒチ、セイシェル、ニューカレドニア、メキシコ、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、オーストラリアなどの海と島を取材。独立後はフリーランスの編集者・ライターとして、幅広いジャンルで活動を続けている。
  • facebook
  • Instagram
FOLLOW