目指せ水中鍾乳洞「ウンブキ」!フルケーブダイバーへの道(第1回)

水中鍾乳洞を潜るのに必要な認定とは? ケーブダイビングとウンブキ

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水中鍾乳洞「ウンブキ」に潜りたい

2019年、水中探検家で水中カメラマンの広部俊明氏が日本最大級の水中鍾乳洞として発表した徳之島の「ウンブキ」。テレビでも取り上げられ話題となった映像には、光に照らされた上下に伸びるつららのような鍾乳石と、その間を泳ぐダイバーの姿が。見たことのない光景に心を奪われ、いつかは潜りたいと思っていたが、2022年現在、未だ一般公開はされておらず、調査などで潜る場合にも許可が必要だそう。

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一般公開される前に取材できないかな〜なんて思っていたところ、ウンブキ発見から3年経った現在、広部氏が住む恩納村に移住した私。一緒に取材をしたり、YouTubeにも参加させていただいたりと、広部氏ととっても仲良くなったのだ。
(えらそうに言ってますが本当にお世話になっており、感謝してます)

これはチャンス…!と「広部さん、ウンブキ取材したいっす!」とご相談。すると、「いいね! せっかくだから一緒に潜って取材ができる方がいいよね!」とご快諾。やった〜と喜んでいたのも束の間、最低でもカバーンダイビングの講習、洞窟の奥にいくにはイントロケーブ、フルケーブダイビングの講習を受け認定される必要があるという。さらに細い隙間を通りやすいサイドマウントも必要だと。

なんのこっちゃ。

水中洞窟のダイビングを「ケーブダイビング」と呼ぶことは知っていたが、どうやらケーブダイビングにもレベルがあるらしい。

どこまで行きたい?
「ウンブキ」に潜るのに必要な認定

ウンブキでダイビングをするために必要なのは、アドバンスランク以上に加え、テクニカルダイビングの領域であるケーブダイビングの認定。水中洞窟だからね。でもケーブダイビングと一口に言っても、Cカードのランクによってエントリーポイントから何mまでいけるのかが変わってくるらしい。

ケーブダイビングのランクといける範囲

・カバーンダイバー:太陽の光が指す範囲のみ。
・イントロケーブダイバー:直線のみの往復。直線距離で200mの範囲まで。
・フルケーブダイバー:範囲なし。指導団体によっては最大水深は40mまで。

▶︎テクニカルダイビングとは
▶︎ケーブダイビングとは

ふむふむ。ウンブキはどうやら入口こそ光は入るものの、その先はライトがないと真っ暗になる完全な洞窟のよう。つまり、入り口付近だけ探検できれば良いならカバーン、もっと洞窟の奥深くまでいくならそれ以上の認定まで取得する必要があるということか。

“陸の中の海”と称されるウンブキの入り口 徳之島空港近くの地上にぽっかりと開いた穴は、直線距離で約400m先の海へと続いている

“陸の中の海”と称されるウンブキの入り口
徳之島空港近くの地上にぽっかりと開いた穴は、直線距離で約400m先の海へと続いている

奄美群島の一つである徳之島は昨年世界自然遺産にも登録された多くの固有種が生息する島。ウンブキは地元の方言で「海の崖、洞窟」の意で、かつてサンゴ礁が隆起してできた鍾乳洞がふたたび海に沈んでできたといわれている。

広部氏は度重なる調査を経て、入り口から総延長で約1km地点まで潜っているものの、まだ外洋にはたどり着いていないそう。しかし海水と淡水が混ざったその水中では、名前もついていない生物のほか、水中遺跡も数多く確認できているという。

まだ全貌が明らかにされていないなんて、なんてワクワクするんだろう…。実際は体験カバーンダイビング(AOWランク以上の方対象)でも入り口付近は案内してくれるそうなのだが、せっかくだから未知の領域になるべく近づいて取材したい、とフルケーブまで受講することを決意。

「フルケーブまでやるならサイドマウントの認定も必要だからそれもやっちゃいましょうね。あと、ウンブキの水中遺跡はとても貴重なものだから、傷つけないように潜るのに、「ATA」の特別なスキルも教えます」と広部氏。

だからなんのこっちゃ。

聞くところによると、サイドマウントというスペシャルティも必要らしい。タンクを背中に背負うのではなく、身体の側面にセットするスタイルで、ケーブの認定の必須条件には含まれていないものの狭い洞窟を通るには絶対に必要になってくるのだとか。

背中ではなく体の横にタンクをセットする広部氏

背中ではなく体の横にタンクをセットする広部氏

ATAは最近広部氏を中心に立ち上げられた指導団体の名前で、ウンブキを潜るのに適した特別なスキルをレクチャーしてくれるそう。例えば、頭が下になる姿勢で進んだり、頭から潜降して水底ギリギリで停止して、向きを変えずにそのまま後方に離れたり。このスキルがないと泥を巻き上げたり、遺跡を壊したりしてしまうため、ウンブキは潜らせられないとのこと。

まだ、なんのこっちゃな感じがするのでまとめると、ウンブキ水中鍾乳洞の奥深くまでダイビングするのに私が追加で講習を受けて取得しなければならないCカードは以下の通り。

ケーブダイビングコース
・カバーンダイバー
・イントロケーブダイバー
・フルケーブダイバー

スペシャルティ
・サイドマウント

※ATA特別スキルはカバーンダイバー講習の中に含まれる

うーん、なんだかやることが多そうだ。

「フルケーブとって、経験積んだら新しい洞窟の調査とか探検も一緒にいけるよ。目指せ探検家!」と広部氏。

なんと、それは魅力的…!まだ誰も入ったことのないところに行けるなんて…!

ということで、ウンブキを潜れるテクニカルダイバー、ケーブダイバーそして探検家を目指し、それぞれの講習を受けるので、これからレポートをお届けしていきます! もちろん、ウンブキのレポートも…!

まずはサイドマウントから。
次回、お楽しみに〜〜〜!

取材協力:TDI広部俊明マリンサービス海夢居
\広部氏のYouTubeでも講習の様子は配信中!/
▶︎YouTube水中探検家広部俊明のWater World

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  1. 水中鍾乳洞を潜るのに必要な認定とは? ケーブダイビングとウンブキ
  2. サイドマウントでダイビング 違い・メリット・講習内容をレポート
writer
PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。
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