意味なしの裏技から知る、”Oリングがポロリ”の意味ありなわけ~スキルアップ教室番外編~
Oリングに触れることなく、タンクからOリングを取る裏技があります。
尖ったものや専用ピックでひっかけて取った方が早いので、あまり実用的ではない裏技ですが、知っておくと、ちょっとしたトラブルが防げるきっかけになります。
とりあえず、まずは裏技をご覧ください。
初めて見る方は、とりあえず「おおっ!」となるはずです(笑)。
◎手順とチェックポイント
■あ~ら、不思議。Oリングがポロリ!?
1.レギュレーターとタンクを接続し、バルブを少しずつ開けて残圧計が20~60くらいを指すあたりでバルブを閉めます。
つまり、レギュレーターに高圧空気が20~60残っている状態です。
2.そのまま、圧がかかった状態でヨークスクリューを回します。
圧力がかかっているので開けるのに少し抵抗がありますが、50前後であれば少し力を入れれば回すことが可能です。
3.ヨークを回すと、「ポン!」という音と共に、あ~ら不思議。Oリングがポロリと落ちるでしょう。
ホース内の高圧が一気に開放されることによる衝撃で、Oリングが飛ばされるというわけです。
シャンパンを開ける時の衝撃を想像するとわかりやすいかもしれません。
Oリングを取る裏技は、Oリングが取れる原因
この裏技は、傷ついたOリングを取りたい時などに使えるかもしれませんが、冒頭でも言ったように、あまり頻繁に使う機会はありません。
ただ、この状況、どこかで見たことありませんか?
ダイビング後は、バルブを閉め、パージボタンを押し、レギュレーターから空気を抜いてからレギュレーターを取り外します。
このとき、最後まで空気を抜ききらずに、レギュレーターを外す人が実は結構多いのです。
これは、まさに裏技の状況と同じで、意図せずOリングをポロリさせてしまう原因なのです。
Oリングが取れてしまうとお店も地味に困ります。
皆さん、あまり意識していないので、意図せず、結構ポロリをしているかもしれません。
この意味のない裏技は、「パージボタンをしっかり押し続け、残圧計がゼロを指すのを確認してから、レギュを取り外す」ことの意味を教えてくれています。