レギュレーターから海水が入ってくる、意外な原因とは?
「水中で呼吸をしたら、レギュレーターから海水が入ってきた」
こんな経験をした方、決して多くはないはずですが、周りに一人くらいはいるかもしれません。
セカンドステージの部品が原因であることはもちろんありますが、意外に盲点なのが、マウスピースを取り付けるストラップの取り付け不備。
マウスピースの取付けは簡単にできるため、ご自身でされる方も多いのですが、オーバーホールでお預かりした器材で、マウスピースが適切に取り付けできていないものを時折見かけます。
よくあるのが、再利用できるクリップタイプのもの。
取り付けされているのですが、マウスピースとクリップがメーカー違いであるため、径が合っておらず、隙間ができてしまっているケースです。
見た目にはわからず、取り付けできているように思ってしまいがちですが、わずかでも隙間ができていれば、水中で呼吸したときに海水が入ってくる(エアーに海水が混じる)ことがあります。
常時ではなくても、顔を勢いよく振ったときなど。
非常に危険です。
クリップタイプのマウスピース留めは、必ず純正のマウスピースに使ってください。
それから次に多いのが、歯型成型タイプのマウスピースの取付け不全。
レギュレーターのマウスピース取り付け口とマウスピースの取り付け口の径が合っていない場合、マウスピース側に熱をくわえて成型し、締付バンドで留めなければ隙間ができてしまいます。
ゴムのマウスピースとは違って、締付バンドでいくら締めても、硬い素材ですので完全にシールすることは不可能です。
商品と自身の器材の相性を理解せずに使用すると、知らないうちにこのようなリスクが生じていることもあります。
水中で安全に呼吸できることは、ダイビングをする上で必要不可欠なこと。
販売店やインストラクターに取付してもらう、またご自身でされる場合は、説明を聞いて適切に取り付けされるようになさってください。