沖縄、恩納村。SCR(セミクローズリブリーザー)を装着しての取材開始

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バハマのドルフィンクルーズの合間を縫って、一時帰国して、今は沖縄本島の恩納村に滞在している。通過した台風と次にフィリピンで発生した台風の合間で、天気は上々?

沖縄恩納村SCR講習

取材先は、ベントスダイバーズ。オーナーガイドの大原拓君(以下拓ちゃん)とは、自分が新聞社を辞めて、直後の沖縄本島ロケのときに知り合った、ダイビング業界の中でも最も古くからの友人の一人でもある。

那覇空港に拓ちゃん自ら出迎えに来てもらい、恩納村までの車中で、今回の取材内容をどうするか話し合っていたときに、「前回はCCR(クローズリブリーザー)のライセンス取ったのに、全然使ってないでしょう」という話になった。

まあ、どっちかって言うと、今の自分の撮影スタイルは、極力重い機材を使わない方向へ、使わない方向へと向かう傾向にあり、メインが大物海洋生物の撮影ということもあって、スキューバというよりは素潜りでの撮影の方が断然多い。

ベントスダイバーズは、沖縄本島でもいち早くナイトロックスを導入したり、 TDI(Technical Diving International Japan)とIANTD JAPAN (International Association of Nitrox and Technical Divers)のテクニカルダイビングスクールのコースを受講できたり、テクニカルダイビングを日本人ダイバーに普及しようと積極的な活動を行なっている。

「だって、CCRは色々覚えておかなければいけない事も多いし、機材も重たいから、なかなかカメラ機材と一緒に持ち歩くのは難しいんだもん」と弱気な発言をしていると、

「そういう越智さんでも簡単にリブリーザーに親しめる機材を今回用意しました」と拓ちゃん。

「え?今回もリブリーザーなの?」と一瞬不安がる僕。

「大丈夫です。今回は、通常のシングルタンクに簡単に装着できる、KISS GEMというSCR(セミクローズリブリーザー)なので、すぐに使い方覚えられますよ」

「え〜〜〜〜、でも〜〜〜」

ということで、到着するなり、バハマの時差ボケがまだ直らない僕は、またしても、前回のようなハードトレーニングを受けるのかと内心ドキドキしながら、使用方法を講習してもらい、限定水域で装着訓練を行なった。

沖縄恩納村ベントスダイバーズ

このKISS GEMは、通常のタンクに装着することで、理論上3倍の長さのダイビングが可能になるとか。今回タンクは6リットルのシングルタンク。これに約6キロ程度のSCRセットを装着したので、単純に10リットルのタンク装着してるのと変わらない程度の重さで、18リットルタンク分のダイビングが楽しめるというわけだ。

正面から見ると、リブリーザーの重々しい感じだけど、背中側は、シングルタンクに一個余計な物が付いてる程度のシンプルなもの。

沖縄恩納村SCR講習 沖縄恩納村SCR講習

確かに、CCRの時のような水中バランスの取り方の難しさは無くて、すんなり、中性浮力も安定して取れる感じ。

SCR(セミクローズリブリーザー)

SCRなので、多少エアは排出されるのだけど、写真で見てもわかるように、排出される量はとても少ない。呼吸するのに多少息苦しさも感じはしたものの、慣れてしまえば、そんなに難しく無い。

SCR(セミクローズリブリーザー)

これなら、確かに、CCRはちょっと敬遠しがちな日本人ダイバーでも受け入れられそうな気もする。

「明日は1日、これを装着して、水中でマクロ撮影して、使用感を教えてください」と拓ちゃん。

いいけど、いいんだけど、慣れない機材でどれだけ納得の行く撮影ができるのかは今から少し不安ではある。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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