2014年タイガーシャークトリップ、初日からタイガーシャーク目撃!

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

今年で4回目となる、バハマ・タイガーシャークトリップ
4年前のスタート当初から日本人と欧米人半分半分のミックスクルーズ。

欧米では、2年先の日程もシーズン中、全てチャーターで満席になっている程の人気のダイビングクルーズだが、日本人の間ではいまだに、「タイガーシャークは怖い」という印象があるのか、毎年自分が募集するのは、5人と少人数。

毎回満席にはなるが、バハマのドルフィンクルーズのように、毎年4クルーズもチャーターできる程の人数は集まらない。

日本人枠が5人で丁度良い集客人数なのに対して、欧米人側は、毎年キャンセル待ちが倍以上いる。

6月、7月に開催するバハマ・ドルフィンクルーズ同様に、フロリダのウエストパームビーチ(West Palm Beach)から、ドルフィン・ドリーム(Dolphin Dream)号に乗船して、一路東へ。

グランドバハマ島の西端にある港、ウエストエンド(West End)でバハマへの入国を済ませて、今度は北上して、「タイガービーチ(Tiger Beach)」を目指す。

その名の通り、タイガーシャークに遭遇できるダイブサイトだ。

アンカリングして、船を停泊させると、さっそくサメの餌の入ったベイトボックスがロープを付けられて、海中に投げ入れられる。

船上では、ベイト(魚の切り身)にホースで汲み上げた海水を混ぜて、切り身を潰してかき混ぜたフィッシュスープが、常時海水を循環させて、海に流し込まれ、ベイトの匂いを海中に拡散させる。

すでに船のエンジン音を聞きつけて、エントリー口となるバックデッキには、十数匹のレモンシャークが集まってきていた。
ダイビングのエントリー、エキジットは、ここから行なわれる。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

タイガービーチは、水深5〜6mの浅瀬の砂地。
身を隠す場所は何も無い。

基本的に船からそれほど離れず、ベイトボックスの近くでサメが集まってくるのを待つスタイル。
なので、案外楽そうにも思えるが、この日は、大潮から2日後だった事もあり、かなり流れがあって、相当にオーバーウェイトにしていても、カレントに身体が持っていかれそうになった。

ちなみに、この日、6半のダブルスーツ+フードベストの僕が装着したウエイトは、41ポンド。約20.5キロ。
通常の倍以上のウエイトを装着した。自分の記憶のためにもここに記載しておく。

大きなカメラハウジングを持っているダイバーは、万が一、タイガーシャークが自分に興味を示し、ぶつかってこようとした場合には、そのハウジングでガードする。

しかし、大きなハウジングの無いダイバーは、中にセメントを詰めて作った、サメ除け用の棒を渡される。
タイガーシャークが向かって来た場合には、その棒でつつくのではなくて、海底に垂直に立てて、タイガーシャークの鼻先に当てて、方向を変えさせる。

それでも向かってきた場合には、後ろに後退するのではなくて、タイガーシャークの背中を飛び越えるようにして、タイガーシャークの進行方向から移動するようにと指示される。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

上の写真、左のダイバーが持っているのが、サメ避けの棒。
サメが来るのを待つ基本体勢は、右側のダイバーのように、常に180度後ろを振り返れるように片膝を付いておくのがベスト。

タイガービーチで一番多く見られるのが、レモンシャーク。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

多いときには、50匹近くのレモンシャークが姿を見せる。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

かなり危険そうな顔をしているのだけど、このレモンシャークは、ベイトボックスに猪突猛進で、ダイバーに興味を示すことは無い。
向かって来ても、大抵の場合、目の前で向うの方から避けてくれる。

フィーダー(餌付け担当のガイドダイバー)は、ベイトボックスを持っているので、時にこんな感じでレモンシャークの突進を受けることもあるが、基本的には、特に危険を感じることは少ない。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

最初の頃は、地を這うように接近してくるこのレモンシャークの多さに、足を噛まれないかと緊張するが、しばらくすると、その危険性の少なさに、存在自体が気にならなくなってくる。

とは言っても、もし足下に餌などが落ちていると、噛まれる可能性もまったく無い訳ではないので、常に彼等の動きにも注意を怠らない方が良い。

初日は、このタイガービーチで2本(1本約70分〜80分)潜り、タイガーシャークの出現を待った。

下げ潮で透明度の悪い中、何度かタイガーシャークが姿を見せたが、慎重な個体なのか、なかなか近寄っては来なかった。
とはいえ何回も姿を見せてくれたので、日本人チームは初日から、全員がタイガーシャークを目撃することができた。

体躯も、大きいと思っていたレモンシャークよりも一回り大きく、はっきりした縞模様で、すぐにタイガーシャークだということは認識できる。
それに、行動の仕方が、レモンシャークと違い、餌に猪突猛進ではなくて、しばらく様子を伺うように、遠くで旋回を繰り返す。

この動きの違いだけでも、最初は「頭が良さそう」な気持ち悪さを感じる。

とは言っても、もっと近くで見たいわけだから、そのジリジリ感に、徐々に耐えられなくなり、接近しようと向かって行くと、すぐに逃げて行ってしまうことが大半なので、タイガーシャークの方が、「近づいても安全」と感じて自ら接近してくるまでは、動かずに待っていた方が良い結果(さらに接近してくれる)につながる事の方が多い。

しかし、この日は、フィーダーがベイトボックスを持って潜って来ても、結局近づいて来ることは無かった。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

この写真でも、「十分に近い!」と感じるかもしれないが、僕らの求めているのは、「カメラのハウジングにぶつかって来るくらいの近さ」なので、これでは皆、満足できる距離では無いのだ。

バハマのタイガーシャーククルーズ(撮影:越智隆治)

2015年タイガーシャーククルーズのご案内

2015年も、タイガーシャーククルーズを開催します。
期日は、2015年3月6日(金)日本発〜3月15日(日)日本帰着

クルーズ日程は、3月7日(土)〜3月13日(金)の1週間。
ダイビングは中5日間行ないます。
ダイビング本数は、特に決めていません。

クルーズ現地費用は、まだ確定ではありませんが、一人36万円程度を予定しています。

金額に含まれているもの

  • クルーズ前後のホテル宿泊費用(2名1室)
  • クルーズ乗船費用
  • ホテルからマリーナまでの送迎代

国際線エア代は、別途必要になります。
別途現地にて必要になるのは、バハマポートフィー65ドル、クルーへのチップ(200ドル〜)になります。

見られる可能性のあるサメ

  • タイガーシャーク
  • グレートハンマーヘッドシャーク
  • レモンシャーク
  • カリビアンリーフシャーク
  • ナースシャーク

ご興味のある方は、以下のページからお問い合わせ下さい。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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