宮古島の地形ダイビング。ケーブやホールがいつも綺麗で神秘的なわけ
宮古島といえば、“美しくダイナミックな地形”というイメージを持っていて、それはいつでも当たり前のようにそこにあると思いがちです。
でも、実はその当たり前は、手作業によって守られていることを知りました。
宮古島の東エリアをメインに潜っているアイランドブリーズの渡真利肇宏(とまりちょうこうさん、愛称コウさん)に、東側に位置するケーブを案内してもらおうとした時、コウさんの手には見慣れない手荷物が……。
ちょっとまってちょっとまっておにいさん~。
なぜメッシュもってエントリーしてるの?(笑)
まあ入ってみればわかるから、ひとまず行ってみましょうということで、ハテナを頭上に醸し出しながらのエントリー。
ケーブを奥へと進むと、なるほど、「あの紐、せっかくの光のカーテンに写り込んでいて邪魔ですね」と言いたくなるような浮遊物でケーブ内が溢れています。
さっそく、ケーブの壁に引っかかっているロープや海藻を一つずつ引きはがし、持参したメッシュに詰めていくコウさん。
かなり力強く引きはがすので、はがした後は浮遊物でまわりはモヤモヤ。
それでも、撮影時に写り込んでしまいそうな場所にある、いわゆるゴミをひたすらにメッシュに詰め続けます。
エキジットして、メッシュの中を見てみると・・・
こんなにあったんだ!? という量のロープやら網やらなんやらかんやら。
今年初めて潜るポイントということで、ダイバーのために海底清掃をしていたんですね。
これでも、「今回はメッシュがひとつしかなかったから必要最低限しか取れなかった」とのこと。
ちなみに今回掃除をしたエンジェルケーブは、大抵はアイランドブリーズとコウさんのお兄さんのダイビングショップで、宮古島ダイビングのパイオニアである24°NORTHのどちらかがシーズン初めに掃除をしているのだとか。
しかも、私たちが去った後、残りの浮遊物は24°NORTHがさらに掃除してくれたそう。
普段私たちが当たり前のように「わーーきれーい!」と言って潜っているケーブは、そこの海を愛し、守ろうとする人たちの真心によって綺麗に見せられていたのでした。
この海を案内してくれたのは……
アイランドブリーズ
春のうちは宮古島の東側に船を停泊させ、エンジェルケーブなど東側エリアも潜っている老舗ダイビングショップ。
オーナーの渡真利肇宏さんは、魚の見せ方やライティングにこだわるなど海に一途な姿が印象的ですが、「兄貴(24°NORTHのオーナー)も知らない秘密のポイントがあるんだよ」とおちゃめに話す可愛らしい一面も。