マダラトビエイの編隊や巨大ロウニンアジに遭遇! タマカイや巨大サメもいる!? 冬季のスーパーサブ的ポイント、石垣島“東海岸”エリアを潜る

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石垣島のマダラトビエイ(撮影:越智 隆治)

うなりざき石垣店での、ヨナラ水道でのマンタトレイン狙いロケでは、台風21号にロケ継続を阻まれ(詳細はこちらから)、石垣島ダイビングサービス15選ロケでは台風22号に邪魔され……。

2週間ちょっと滞在していたからどうにかなったものの、人気ダイブエリアに行けなくなってしまったりと、ベストコンディションで潜れないのはやはり痛かった。

そんななか、台風の影響で強く吹いた北風を避けて潜りに行ったのが、石垣港を南に出てすぐにある、桜口や宮良湾などの“東海岸”エリア。

ここが宮良湾。

石垣島全体で見ると南海岸だけど、石垣市街を起点とした場合、竹富南や黒島が南のエリアになるので、ダイビング関係者は東だという。

夏は南風が吹くためあまり潜りに行かず、今回のような台風が発生したり、北風が吹きやすくなる冬に潜りに行くが多い、スーパーサブ的? なポイントになる。
今回のロケでも非常にお世話になったエリアだ。

夏場は南風が吹くことが多いので、「マンタシティ」などがある川平、石崎エリアや、その手前の大崎エリア、あるいは黒島まで足を伸ばす。

川平はここ。

普段も竹富南エリアで豊富なマクロ生物たちが堪能できるから、東海岸エリアはあまり行かない。

どの辺が
スーパーサブなの?

「あまり生物が多くないんです」と言うガイドが多いのだが、冬のマンタポイントでもあり、どうして、どうして、今回は意外な大物にも遭遇し、毎ダイブ充実したダイビングが楽しめた。

港からすぐのところにある桜口エリアではコブシメの産卵が早くて、12月〜3月くらいに行われる。
ちなみに大崎エリアでは、2月〜5月くらい。
同じ石垣島でもこれだけ時期がズレ込むのは興味深い。

今回桜口に潜ったところ、他ではあまり見なかったコブシメを、なんと一度に10匹も目撃。
この時期にしては珍しいとのことだった。

石垣島のコブシメ(撮影:越智 隆治)

あまり近寄れなかったけど、一度で10匹ものコブシメに遭遇した

また、石垣島のダイバーの間で「マンタホテル」と言われている、ANAインターコンチネンタルホテルを通過してさらに東の宮良湾にあるポイントは、ケーブやスイムスルーなど、リーフの入り組んだ地形が面白いポイントが点在。

石垣島のANAインターコンチネンタルホテル(撮影:越智 隆治)

マンタの頭部をイメージして建てられたANAインターコンチネンタルホテル。宮良湾の近くに建っている

石垣島の宮良湾のキンメの根(撮影:越智 隆治)

宮良湾・キンメの根

石垣島の宮良湾のキンメの根(撮影:越智 隆治)

同じくキンメの根。スイムスルーや、こうしたケーブが点在

今回このポイントには4回潜り、3回マダラトビエイを目撃。
そのうちの2回は、10~20匹弱の編隊だった。

石垣島のマダラトビエイ(撮影:越智 隆治)

こちらも寄れず、証拠写真的だけど、10匹くらいのマダラトビエイの編隊に遭遇

また、「スカシテンジクダイが群れています」ということで水深30mにあるケーブに入ったところ、突如、今まで見たこともないくらい巨大なロウニンアジ5匹がケーブの中に突っ込んできた。

「でか!」

最初はあまりの大きさにちょっとビビるも、慌てて撮影。
3匹は入って来た方向に逃げて行ったが、残りの2匹がケーブを通過して反対側から出て行ったので、どうにか証拠写真を撮影。

石垣島のロウニンアジ(撮影:越智 隆治)

今まで見たロウニンアジでは最大級だった。普通に車のフロントウィンドウサイズ

何名かのガイドに話を聞くと、編隊はともかく、単体のマダラトビエイはよく見られるとのこと。
ロウニンアジはあまり聞かないが、水深30mのケーブに潜ることのあるガイドの話では、「たまに見ます」ということだったので、決して可能性がゼロなわけでもないようだ。

また、この近くのトカキンというポイントは、冬場のマンタポイントだったり、ロケ期間中には、「巨大なタマカイを目撃しました」というガイドもいて、どうして、どうして、かなり大物一発狙い的な、博打的なダイビングが楽しめるのかもしれない。
まあ、かなり当たる確率は低いのかもしれないし、「確実になにかを見せる」という意味では生物層が薄いのかもしれないが、大物狙いのスーパーサブ的なエリアとしてはかなり面白いような気もするのだけど。

東海岸エリアで見た
その他の生物

そんな生物層が薄い? 東海岸で見れたその他の生物はこんな感でした。

石垣島のツバメタナバタウオ(撮影:越智 隆治)

よく見るのが、ツバメタナバタウオ

石垣島のハゲブダイ(撮影:越智 隆治)

ハゲブダイの喧嘩

石垣島のカミソリウオ(撮影:越智 隆治)

カミソリウオ

石垣島のワライボヤ(撮影:越智 隆治)

ワライボヤ

石垣島のクビナガアケウス(撮影:越智 隆治)

珍しい?クビナガアケウス

石垣島のシチセンベラ(撮影:越智 隆治)

他のエリアでは、レアなシチセンベラは、崖や洞窟など暗い場所を好む

石垣島のイシガキカエルウオ(撮影:越智 隆治)

イシガキカエルウオの個体数は多い

こうして並べるとちょい地味な印象もあるけど、案外マクロも充実していて、スーパーサブにしておくにはもったいないような感じ。
晴れていればケーブへの光の差し込みも綺麗そう。
個人的には、レギュラーで十分楽しめるダイビングばかりだった東海岸エリアでした。

■Supported by DIVE PARAPPA

石垣島のDIVE PARAPPA (撮影:越智 隆治)

朝一番から、元気印のオーナーガイドの吉武孝文さんと女性スタッフに出迎えくれて、明るい気分で船に乗り込むと、綺麗に畳まれているウエットスーツが気持ちよく並んでいる。吉武さんのこだわりのコーヒーが出てきたりと、とにかくゲストへの気配りを忘れない。石垣島のゆったりした島時間を楽しめる、ノンビリダイビングが売り。

Address:〒907-0014 沖縄県石垣市登野城210−10
TEL:0980-82-5711
E-mail:dive@parappa.jp
URL:http://diveparappa.com

■Supported by SURF DIVE

石垣島のSURF DIVE(撮影:越智 隆治)

全長17mで30人乗りの大型クルーザータイプのダイビング専用ボートは、トイレも2個ついていて、広々快適。メインガイドの浜岡鉄矢さんは、マクロ大好き。オーナーガイドの鈴木達也さんの作るランチは、味も見た目も最高と評判。

Address:〒907-0014 沖縄県石垣市新栄町75-16
TEL:09808-2-4600
FAX:09808-2-4576
E-mail:surfdive@cosmos.ne.jp

URL:http://surf-dive.net/staff/

■Supported by WAKE UP CALL

石垣島のWAKE UP CALL (撮影:越智 隆治)

2000年にオープン。オーナーガイドの山田光映さんは、石垣島歴24年。スポーツアロマトレーナーとしても活動。フリーダイビングでは40mの記録も持っている。子連れオッケーのアットホームなダイビングサービス。自らも3児の母親なので、船上でベビーシッターしながら、ご夫婦で潜れるように配慮してくれたりする。

Address:〒907-0024 沖縄県石垣市新川1585-124
TEL:090-6858-3102
FAX:0980-82-4144
URL:http://wakeupcall.la.coocan.jp/

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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