【屋久島】モンスズメダイ「白タイプ」なのに黒い尾ビレ(笑) by 原崎森
【ポイント】 志戸子
【水温】 24.2℃
【透明度】 20m
【海況】 時化
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 11:04-12:28
【潮まわり】 09:45 206cm 満潮 / 15:25 112cm 干潮 / 中潮(月齢:19.3)
【日の出・日の入】 日出06:43 日没17:21
今日は夕方から自宅&ショップの上棟式があってその準備等で、何やら海に遊びに行き難い雰囲気。。。(^_^;)
なので、ちょっと遠慮がちにいつもの14Lタンクは止めて、10Lタンクで志戸子に入ってきた。(笑)
やや潮通しの良い海域にモンスズメダイという地味〜っなスズメダイが群れている。⇒こんなやつ
このスズメダイは2-3つの種類が混同されているようで、特に日本では尾ビレの白い「白タイプ」、尾ビレの黒い「黒タイプ」の2型がいる事が前からよく知られている。
前者がよく図鑑などで見る典型的なモンスズメダイで、後者は石垣島などで見られる尾ビレの先端が伸長せず、目の後ろの黒いバンドが太いタイプだ。⇒こんなやつ
「黒タイプ」はまだ屋久島では見たことがないのだが、写真で見てもこれはオヤビッチャの「シリテン・タイプ」とは違って明らかに別種だという事はいわゆる”顔”が違うことからもよく分かる。
ところが先日、鹿児島大学の研究者でこのモンスズメダイの2型を研究しているNくんがこんな事を言い始めた。。。
「屋久島で採取したモンスズメダイは尾ビレが黒くて、もしかしたら黒タイプの中にもさらに2型があるかもしれない。」というのだ。
まだ屋久島の標本を詳しく精査していないようなのだが、尾ビレの色だけでなく、鱗の色や背鰭の形なども他の海域で取られたモンスズメダイとは若干印象が違って見えるのだそうだ。
う〜ん。。。それはさすがに違うと思うなぁ。。。(・_・;
というのも、モンスズメダイはコロコロ色を変える。
特に尾ビレの色は同じ個体で観察していても白くなったり、黒くなったりするのだ。
”黒タイプの中にもさらに2型”というよりは”白タイプの中にもさらに2型”というのならまだ分からなくもないが、それでも別種というほどの差異は多分ないと思う。
そうは言っても、研究者にそう言われてしまうともう一度確認したくなってくる。。。(笑)
同一個体をずっと追ってみて尾ビレの白い状態と、黒い状態がどんな時に起こって、その割合なんかも調べたい。
しかし、志戸子は潮が速かったからか、モンスズメダイが群れている場所に行ってみると、み〜んな中層にあがって採餌中で尾ビレもみ〜んな真っ黒だった。(・_・;
白い尾ビレの典型的なモンスズメダイを探しまくったけど、まったく見当たらず。。。
何となく白っぽい子もいたけど、体も銀色っぽかったので何か典型的なモンスズメダイの体色とは違う。。。(ーー;)
そして、それもあっという間に黒っぽくなってしまったり。(笑)
それどころか尾ビレが真っ黒くなり過ぎて、むしろ典型的なモンスズメダイの体色とはまったく逆の子(尾ビレが黒くて、体が白っぽい)もいたりした。
こんな感じで今日はまったく尾ビレの色変化の謎を追うことはできなかった。
だって、みんなずっと尾ビレが真っ黒なんだもん!!!(^_^;)
ちなみにキホシズズメダイなどは普段は黄色い尾ビレなのだが、水底に降りると尾ビレを含む体全体が黒っぽく変わったりする。
まるでTheスズメダイのような体色になってしまうのだ。
でも、モンスズメダイはほんと良く分からない。
中層に群れている時は確かに真っ黒である事が多いのだが、水底に降りると尾ビレが白くなるかというと必ずしもそうではない。
さらに中層に群れている時でも群れ全体で尾ビレが白い場合もよくある。
ほんと、体色変化の理由がよく分からない。。。
最近、またまたモンスズメダイのチビ(極小含む)が増えてきた。
5月頃にも群れをつくるくらい目に付くようになるのだが、一旦、夏ごろに減ったあと、また晩秋にも増えるのだ。
「黒タイプ」の幼魚ではないか?と言われている青いモンスズメダイを探してみたけど、見つからなかった。
ちなみにこの青いモンスズメダイ(yg)はある程度成長すると、体色はモンスズメダイ同様に銀色に変わり、モンスズメダイ(tg)とまったく見分けがつかなくなる。
これも来春には追ってみたいな。。。