【屋久島】シリテンの群れが見つからない。。。 by 原崎森

【ポイント】 元浦
【水温】 24.3℃
【透明度】 20m〜
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 11:20-13:36
【潮まわり】 05:23 197cm 満潮 / 11:29 82cm 干潮 / 17:28 212cm 満潮 / 中潮(月齢:12.3)
【日の出・日の入】 日出06:23 日没17:42

午前中に1人で海へ。。。
今日は一昨日見つけたシリテンスズメダイ(仮称、以下シリテン・タイプ)だけの群れを観察するために元浦にエントリー。

これまでのシリテン・タイプに関する記事は以下の通り

参考:
11月6日 まさか全部、シリテンスズメダイ(仮称)なのか?(・_・;).
11月8日 オオヒレテンスモドキの産卵.
11月9日 シリテンスズメダイ(仮称)の生息状況と考察.
11月20日 シリテンスズメダイ(仮称)の群れ.

かなり沖の方まで泳いだけど、一昨日見かけた成魚だけの群れが見当たらない。
おまけにオヤビッチャの群れさえも。。。(・_・;
根周りによく若魚サイズのロクセンスズメダイの幼〜若魚が溜まっているのだが、そこに数匹オヤビッチャやシリテン・タイプの幼〜若魚サイズの子が混じっているのと、ごくたまに若魚サイズの4-5匹の群れに出会ったくらい。
あのシリテンタイプ成魚群れはどこに行ってしまったのだろうか。。。?

DSC0236 300x199 シリテンの群れが見つからない。。。

シリテン・タイプの若魚

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シリテン・タイプの若魚


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オヤビッチャ・タイプとシリテン・タイプ

散々、追い回していたおかげで、もうオヤビッチャ・タイプとシリテン・タイプは遠目で見ても見分けられるようになってきた。(笑)
とにかくシリテン・タイプはクリーム色のスズメダイなのだ。
それとこの元浦というポイントにはシリテン・タイプが混じる割合がいつもの一湊タンク下よりも多い気がする。
もしかしたら、環境による棲み分けがあるかもしれない。
元浦はずっと浅場が続くような環境で、どんなに沖に泳いでも-10mを超える事はない浅いポイント。
オヤビッチャは浅場のスズメダイという印象が強いけど、シリテン・タイプはさらに浅い傾向があるかも。

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シリテン・タイプの成魚

成魚も1匹だけ若魚群れに混じっていた。
これを追い続ければ、一昨日出会った成魚群れにかち合うかも?と思って、後半はずっとこの成魚を追い続けたのだが、結局成魚群れには出会わなかった。。。(・_・;

尾柄部の2つの黒点は幼魚、若魚のステージには無くて、成魚にのみ表れる表徴なのだが、この子はかなり大きいのに黒点はほとんど目立たず、あとでPCで見たら1個だけ黒点らしきものが見られた程度だった。
それからシリテン・タイプは体の1本目の横帯は胸ビレの横を貫通するとされているけど、この子は貫通していなかった。
尾柄部の2つの黒点と1本目の横帯は胸ビレの横を貫通する特徴は、シリテン・タイプの”絶対的な”特徴ではないかも知れない。
つまり、ここで見分けたらシリテン・タイプを認識するのは難しいかも知れない。

とにかくシリテン・タイプは体全体がクリーム色のスズメダイであると言う事。
これだけで見分けられる。

これだけ集中してオヤビッチャを見ていたら、確かにオヤビッチャに2型がある事は確かなのだが、これが果たして別種かどうか?って事は分からない。
あまりにも似すぎている上に明確な棲み分けが見られない事から、遺伝的な多様性である可能性も捨て切れないと思う。
ただ、僕の見る限りでは体の側線の上の鱗の数(オヤビッチャ・タイプ3枚、シリテン・タイプ2枚)はほぼ”絶対的な”特徴として表れているので、形態で分類したらやっぱ別種になっちゃうのかな。。。(^^;)
あと素人の僕ができる事は産卵生態の観察と、明確な繁殖隔離があるかどうかを観察する事くらいしかないかも。

DSC0126 300x199 シリテンの群れが見つからない。。。

悪魔くん

悪魔くんがいた。(^^;)
背ビレが2つに分かれている事から、これはスズメダイの仲間ではない。
これは新科、新属、新種に違いない!!!
。。。これが形態による分類の世界。(笑)←もちろん皮肉です。。。(^^;)

何か可愛いかった。(^^)

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PROFILE
世界遺産の島・屋久島の海をほぼ毎日潜っているショップ「森と海」のブログ。そのオーナーガイド原崎森(しげる)さんは水中写真とフィッシュウォッチング(生態観察)において日本でも有数の、まさにスーパーガイド。また、的確な思考力・文章力にも定評がある。
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