from プーケット スミランシーズン終焉の底力! by 境俊弘
日本のGWも今日が最後ですね。
家族サービスに徹する方、自分の時間を満喫する方、そんなの関係なく仕事だ……という方。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
まあ、ここタイでは全くもってゴールデンな感じはしないわけですが、
スミランクルーズも残すところ後1回。
今まで東から吹いていた風が西から吹く季節になりました。
そうするとスミラン諸島はクローズになり、
また来るハイシーズンに向けて力を蓄えるわけです。
今年のスミランは泣いても笑ってもあと残りわずかです。
ということで、行って参りました、スミランクルーズ!
ろうそくは燃え尽きる前がよく燃える。
いたちの最後っ屁。
色々たとえがあるように、
ラストに近づくとよくわからないパワーが生まれることがあります。
そう。
それが今のスミランなのです。
なんでしょう、この透明度。
この状態でクローズになるとは、本当に惜しい・・。
透明度20mオーバーとなった初日のスミラン諸島。
East of edenでシンボルのドクウツボさんに挨拶。
かなり下手に出たにもかかわらず、
邪悪な気を発せられたような……。まあ、気のせいでしょう。
しかし、いつ荒れるかわからないのがこの季節の変わり目。
ということで、静かなうちに北を目指します。
もう、Koh bonです。
しかし、ここ2クルーズマンタを外しています。
もう正直いなくなったのか……という気持ちもありました。
そんな僕に神様はいいました。
「あきらめたらそこで試合終了だよ」
神秘的ですらありました。
いままでの苦労が嘘のようなエントリー直後のマンタ降臨。
これがろうそく現象なのか……。
さらに驚くべきことに数が増えていきます。その数4枚へ……。
恐るべし、Koh bon。
勢いにのってTachaiと行きたいところなのですが、そこはナイトダイビング。
おとなしくリーフでエビ探しです。
2日目は頭からRichelieu rock。
大物は天に任し、まずは見せられる小物から。
タイガーテールシーホースやクダゴンベ、ムスジコショウダイの幼魚など。
ここは、大物という邪念を捨てれば魚影、マクロの充実度から満足いくポイントなんです。
3本目は南下してTachai pinnacle。
ここはワイドにアドレナリン全開のダイビングです。
眼下にはレオパードが横たわり、中層は回遊魚がフュージュラーの群れを切り裂いていく。
4本目はKoh Bonで再度のマンタにかけましたが、遅い時間にはあまり率が高くないここ。
ということで、ハナダイギンポ、セダカギンポ、イヤースポットブレニー……
ギンポかわいいじゃないですか。
スミラン諸島に戻って3日目の朝を迎えます。
しかし、朝起きると強烈な雨季の洗礼が訪れていました。
うねりと西風。
結果、東側のサンゴエリア縛り。一歩も動けません。
Beacon reef, Beacon point, Beacon beach………..
うーん、厳しい。
ですが、これがスミランの底力。
小物も魅せます。
フタスジコバンハゼやアケボノハゼ。ガレ場にはチョウチョウコショウダイの幼魚。
砂地にはジョーフィッシュやポーキュパインレイが佇んでいました。
沈船だってあります。
このポテンシャルの高さがスミランです。
結局最終日も風はおさまらず、タプラムへ帰港しそこから陸路でプーケットへ。
しかし……。あの、いつもより到着が早いんですけど。
ということで、後半厳しい戦いになりましたが折れない心で頑張った皆様。
ありがとうございました。
そしてお疲れ様でした。
また、今度は日本でお会いできることを楽しみにしております!
P.S
今回のクルーズは願いをこめてコームイーペンを船上で行いました。
気球の小さいバージョンですね。
紙の部分にみんなの名前を書いて、下に燃料をくくりつけ、願いを込めながら火をつけてとばします。
タイの伝統的行事らしいんですが、今はビーチに行けば手軽に毎日できます。
僕等の夢はスミランの夜空へ上昇していきました。
願いが叶いますように……。
PROFILE
境 俊弘
Toshihiro Sakai
インストラクター歴6年、プーケットでのガイド歴4年。
「感動を与えられた海で、感動を与えられる仕事をしたい」と思い、
インストラクターに。
ダイブアジアに入って4年、プーケット周辺だけでなく
スミラン諸島&スミラン諸島のダイブクルーズを担当。
インド洋でしか見られない固有種の豊富さ、
魚影の濃さ、そして小物から大物までなんでもイケるポテンシャルの高さに
すっかりハマッているとか。
宮城県出身
DIVE ASIA
www.diveasia.jp
info@diveasia.jp