【伊豆大島】生き物たちの春 by 有馬啓人

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皆様、こんにちは。
伊豆大島 グローバルスポーツクラブの有馬です。
早い物で、すでに3月も半分が過ぎました。

今の大島は、水温14℃ 透明度15m以上と
やや水温が低いですが、潜っていて気持ち良い海です。
流石に季節来遊魚達の姿は、少なくなって来てしまいましたが
こんな時ほど、各種ハナダイ(アカオビ・カシワ・オシャレ・スジ等等)・
クダゴンベ等
普通種で大島ならではの物を観察しています。

普通種と言えば、この寒い水温にも負けず
次の世代に命を繋ごうと懸命に頑張っている種類がいます。

ヒメギンポは、♂が眩い程綺麗な婚姻色を出し
懸命に♀のアピールしています。
♂の顔のアップは、ハナダイ達と比べても引けをとらない美しさです。

伊豆大島 ダイビング

アナハゼ類もそうです。
ホヤに産卵すると良く図鑑に書いてありますが
大島では、ほぼ100%カイメンに産み付けます。
思いっきり産卵管を出して♀が、浅場の壁に付いているカイメンを
色々と物色している姿が見られるようになったら
カイメンチェックです。
伊豆大島 ダイビング
中には、この様に卵が入っているカイメンがあります。

IZU Oshima  Diving
写真の卵は、もうすぐハッチアウトなのでしょう
すでにギラギラに光る眼が見えています。
残念ながらハッチの瞬間には出会った事はありませんが
こうやって、ドンドンと新しい命が旅立っていくのでしょう。

ヤドカリ達も産卵前ガーディングという行動を始めます。
皆さん、海に行ったら是非ヤドカリを見てください。
中には、ハサミで小さな貝を鞄の様に持ち歩いているヤドカリがいるはずです。
これが、産卵前ガーディングという行動です。
持たれているのは、卵を持った♀。
ハッチアウトした後の交尾のチャンスに遅れを取らない様に
♂が持ち歩いているのです。

そろそろ、水中も春めいて来る頃です。
既に旅立ちを終えた、ムツやメバル・タカベ等の幼魚達で
ドンドン海は賑やかになって行きます。
これからが楽しみです。

※以上の記事はmixiのコミュニティ「現地プレス」第8号「旅立ち」から転載させていただいたものです。
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PROFILE
有馬啓人
Hiro Arima

伊豆大島 ダイビング

伊豆大島の《グローバルスポーツクラブ》で
ダイビングガイドとして活躍中のヒロさんこと”アリマッチ”。 大学卒業後、学生時代から通っていた島の魅力に取りつかれ、
親の制止を振り切って大島へ。
当初は、時間が有れば魚の図鑑を開いて猛勉強。
数年前からはまったヤドカリで、今やこの世界で
“右に出るものは無い”位の勢い!!
魚も1,000種類を目指して、頑張ってるぞ〜!

大島で発見したヤドカリを公開したHP
http://www15.plala.or.jp/yadokari/index.htm

グローバルスポーツクラブ
http://www.global-ds.com/

 

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