タイ、タオ島にNEW沈船ポイントが登場!

こんにちは、タイ、タオ島よりビッグブルーダイビングの大村です。
去る6月18日にタオ島に新しい沈潜ポイントが誕生しましたので報告します。
H.T.M.S. SATTAKUTは1943年にアメリカで建造された全長49m幅7mの軍艦です。第二次世界大戦の時はUS NAVYの所有で硫黄島や沖縄でも砲艦として従軍していたそうです。その後はタイNAVYの手に渡り今日まで使われてきましたが、軍艦としての役目を終え、これからはタオ島沖の海底で沈船ポイントとして後世に残る事となったのです。
H.T.M.S. SATTAKUT.jpg
6月18日、沈む直前のH.T.M.S. SATTAKUT
予定では6月18日の午前11時に沈ませるはずだったのですが、あいにく天気も悪く波も高くなりなかなか予定通りに事が運びませんでした。僕は午後からガイドの仕事が入っていたので、沈む瞬間を見る事はあきらめゲストとともに他のポイントへダイビングへいきました。午後遅くになってもまだ沈まず今日は中止かという情報が流れたため、集まっていたたくさんのギャラリー達の乗ったダイブボートが島に引き返しましたが、その後、少数の人に見守られながら船は静かに沈んで行ったそうです。
さて、それから6日後の6月25日、NEW沈船ポイントの様子を見に潜りに行ってきました。
この日の1本目はタオ島の大本命ポイント、チュンポンピナクル。お天気はあまり良くなかったのですが水中は思いのほか透明度が良く、タオ島らしい魚影の濃さが堪能できるダイビングでした。
バラクーダとキンセンフエダイ.jpg
シェベロンバラクーダとキンセンフエダイの2つの群れが1つの構図に入る瞬間を狙ってみました。
キンセンフエダイ.jpg
海のブルーにキンセンフエダイの鮮やかな黄色は映えますね。魚群に巻かれてゲストもハッピーです。
そして2本目はいよいよ水中のH.T.M.S. SATTAKUTと初対面です。ドキドキ・・・
沈船.jpg
6月25日、静かに水底に横たわるH.T.M.S. SATTAKUT
潜ってみて解った事ですが、船体が90度以上傾き船腹を見せた状態で沈んでおり、はっきり言って沈め方としては大失敗ですね。船体の半分は泥質の水底に沈んでいる状態で水底付近は濁りが酷くて何も見えません。また、もともと横幅は狭い船なので今のままだとトップが20mオーバーとレクレーショナルダイバーが潜るには少し深いのですよね〜。今後、船体を立ち上げ起こす作業を行なおうと言う話もあります。せっかくなのでそうした方が良いと思いビッグブルーも協力するつもりです。
まだ沈んでから間もないので魚はほとんど付いていませんでしたが、ダイブ後に潜降ロープ沿いに安全停止をしている時に珍しい魚が見られました。
ウケクチノホソミオナガノオキナハギ.jpg
ウケクチノホソミオナガノオキナハギ 体長:15cm
日本一長い名前の魚です。なんと17文字もありちゃんと五・七・五になっています。沈船の撮影用にワイドレンズを付けていたので、このサイズの魚の撮影には苦労しました・・・
このタオ島の新しい沈船ですが、船体を立て直してもう少し浅い水深で楽しめるようになり、時間とともに生物が付き始めたら、これまで沈船がなかったタオ島の海のバリエーションとして重宝すると思います。

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