はじめてのパプアニューギニア。原始の海に大感動!(第1回)

自然写真家・関戸紀倫、憧れのパプアニューギニアへ!サンゴが繁る「本来の海」にやっと出会えた

第二次世界大戦の記念碑の上で遊ぶラバウルの地元の子どもたち。自然の中、裸足で元気に遊んでいた

第二次世界大戦の記念碑の上で遊ぶラバウルの地元の子どもたち。自然の中、裸足で元気に遊んでいた

民族から海のイメージに変わっていった
パプアニューギニアの印象

みなさんのパプアニューギニアの印象って何ですか?

華麗な仮装をする民族?
独特の風貌をもつ極楽鳥が生息している偉大なジャングル?
または、美しい海?

まったく見当がつかない人もいれば、テレビなどで見たことある程度など、印象はそれぞれでしょう。

一方、僕の父は、パプアニューギニアにたびたび訪れていて、お土産は決まってプリントTシャツ。そこには、パプアニューギニアのシンボル的存在「極楽鳥」や美しい民族のポートレートがプリントされていました。
幼い僕には、「パプアニューギニアといえば民族!」というイメージが焼きついていたんです。

しかし、ダイビングを始め、オーストラリアのケアンズでダイビングインストラクターとしてクルーズ船に勤めていた頃、そのイメージが大きく変わっていきました。

ケアンズは北上すればするほどサンゴが美しくなり、魚も多くなっていきます。
皆さんもご存知の通り、ケアンズのすぐ北にはパプアニューギニアが広がっています。

僕は導かれるように、海目線からパプアニューギニアに興味が湧いていきました。

沖縄ガイド時代に聞かされた
昔の海のサンゴの豊かさ

そして現在。カメラマンとして、世界中の海を潜っています。
いろんな地方を巡るたび、嫌が応にも環境問題が目に入ってくる場所は多いものです。また、経験を重ねるたびに、それぞれの地の魚影やサンゴの育ち具合が見比べられるようになってきました。

ケアンズに行く前、沖縄でガイドをしている頃には、地元のオジー(沖縄のしま言葉でおじいさん)や経験豊富な漁師さん、船長さんなどから決まって「30年前はここもサンゴで埋め尽くされていたんだよ」とか「昔はよ〜」とか、今とは違う海の様子をおとぎ話のように聞いたものです。

当時、「今、僕が見ているこの海より、もっとサンゴがすごいのか!?」とまるでアニメに出てくるような竜宮城を想像しながら興奮していました。

夢の地・パプアニューギニア
想像を絶するサンゴの海

今回、ずっと憧れていたパプアニューギニアに行くことが叶いました。

パプアニューギニアは、世界で最も多様な海洋生態系が生息する「コーラル・トライアングル」に入っていて、500種類ものサンゴ、3,000種以上もの魚が生息していて、世界中から多くのカメラマンやメディアも注目し続けています。

上空から見ても、島の周りには、一面サンゴ礁。

ダイビングポイントへの移動中にキンベ上空をドローンで撮影。サンゴに囲まれた無人島

ダイビングポイントへの移動中にキンベ上空をドローンで撮影。サンゴに囲まれた無人島

そして、海の中で初めてパプアニューギニアのサンゴを目の当たりにした時、僕は潜りながら、沖縄のオジーや漁師さん、船長さんのことを思い出し、そして、確信しました。

「これか!これがオジーやみんなが見ていた光景なんだ!」

もう、自分が見ることができないと思っていた、地球の本来の海。
そんなものを見てしまった僕の脳みそは、パプアニューギニアの印象が「民族」から「海」へと書き換えられてしまいました。

次回、僕が潜った、ラバウルとキンベのポイントから、特に印象深かった5ポイントをそれぞれご紹介します。

僕のパプアニューギニアのイメージを塗り替えるほどのパワーに満ちた海。
ぜひ、お楽しみにー!

■取材協力
パプアニューギニア政府観光局

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PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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