海の写真家・吉野雄輔さんインタビュー 〜キャンピングカーのわけ、吉野雄輔のわけ、ヒトスジギンポのわけ〜(1/2)

「今、浮遊系の生物にハマっちゃってさ。
山口県の青海島に1カ月半くらいいるんだよ。宇宙生物のような感じでおもしろくてね〜」

ぶっきらぼうなようでいて愛嬌ある声の主は海の写真家・吉野雄輔さん。
スカイプの向こう側で、嬉しそうに笑っている姿が目に見えるようだ。

海の写真家・吉野雄輔インタビュー

今回、「ヒトスジギンポ 笑う魚」(福音館書店・たくさんのふしぎ7月号)発売に合わせてのインタビューがスカイプ(後に電話)になったのは、東京在住のはずの吉野さんが、ほとんど自宅にいないから。
キャンピングカーで海から海へと旅しているからだ。
奥さまと愛犬2匹と一緒に、なんと年間180泊が車の中。

そんな話を聞いてしまったら興味を持たないわけがない。
まずは、本の話の前にキャンピングカー生活について根掘り葉掘り。

キャンピングカーのわけ

―――――いつからキャンピングカー生活をしているのですか?

今のキャンピングカーを買ったのは3年前なんだけど、昔から放浪癖があってね(笑)。
大学卒業してすぐ、アジア、南太平洋、南北アメリカ、カリブ海、インド洋など
世界の海を二年間放浪したんだよ。

それで、海の虜になって、とにかくたくさん潜りたくて仕方ない。
30年前に北海道へ行ったとき、
今みたいにどこにでもダイビングショップがある時代じゃないから、自分でタンクに空気を詰めるコンプレッサーを持って運ぶしかない。

そこで、マイクロバスを改良して、コンプレッサーをのせて潜ったりしてね。
思えばそういうことが原点だった思うよ。
その当時は、今みたいに道の駅とかなくて、大きな車を海の側に止めるのは大変だった。だから結局使わなくなって乗らなくなってしまった。

―――――キャンピングカーを受け入れる環境が整い、再びキャンピングカースタイルにしていかがでしょうか? 安く上がるし、好きなだけ滞在できるので、自然を撮影する写真家としてはうってつけということでしょうか?

いやいや、意外とコストや手間はかかる。
下手したら安宿に泊まってしまった方が安かったりする。
キャンピングカーを買ったのは、節約もあるけど、
一番の目的は自由を買うつもりだったんだよ。

好きなだけ滞在できるというのはその通りで、
宿だと予約も必要だし、期間も限られたりしちゃうだろ?
キャンピングカーなら気分次第にでかけていって、
撮りたいだけ撮ってから帰ればいいから気楽だし楽しいんだよ。

水中カメラマンは撮ってなんぼの世界。
やっぱり長く滞在しないと撮れないものは撮れない。
せっかく目の前に撮りたいものがあるのに、
日程の縛りや天候の都合で帰らなくちゃならないのは、なんかおかしいよね。
だから、なるべく海のそばにいられる自由を買ったんだ。
ほら、越智ちゃんだって家族と世界中を回っているじゃない。

―――――――では、帰る日や次に潜る場所なんかも決めていなんですか?

うん。いつ帰るかは特に決めていない事も多いよ。

6月23日に須江ダイビングセンターでスライドトークショーがあるから、
それまでに須江にたどり着くというくらいしか決まっていなくて、
青海島にずっといるのか、寄り道するのか……。
その後も、さてどうしようかな(笑)

今は時代も良くなってきたよね。
昔と違ってキャンピングカーを停められる場所も増えたし、
ネット環境も整ってきたからどこでも仕事できる。
ほら、今もこうしてスカイプでインタビュー受けているしさ(笑)

発電機や太陽光パネル、プロパンガスもあるから、かなり便利だよ。

海の写真家・吉野雄輔インタビュー

次回は後編、「吉野雄輔のわけ、ヒトスジギンポのわけ」をお届けします!

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.jp/profile
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal


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