ゴミ問題による自然・環境問題へ影響は?3Rを意識しよう
文明や経済が発展したことで、人間の暮らしは便利で豊かなものになりました。 しかし、その裏側では大量のゴミが発生し、それが自然や環境に悪い影響を与えています。
私たちが出すゴミがどれだけ悪い影響があるのか、普通に生活していてはなかなかイメージができません。 いったい、私たちが出しているゴミは、自然や環境に対してどのような悪影響を与えているのでしょうか。
ゴミによる多くの環境問題
ゴミ問題と一言で言っても、実は多くの問題があります。 それはゴミの処理方法や、ゴミの種類によって、発生する問題は様々なのです。 どのような問題があるのか一つずつご紹介します。
不法投棄の問題
日本には「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」があります。 これはゴミの排出を抑制し、適正に分別、保管、再生、処分をすることで生活環境を清潔にすることが目的の法律です。 この法律で決められた処分場以外の場所にゴミを捨ててしまうことを不法投棄と言います。
不法投棄はゴミの処理費用を抑えるためや、違法な物質を処理するために行われます。 もちろん、事業ゴミや家庭ゴミが不法に投棄されるケースもあります。 不法投棄は土壌汚染や水質汚染などの環境汚染の原因となり、投棄された場所の原状回復に大きな費用がかかるなど、たくさんの問題を抱えています。
海洋投棄の問題
1950年代の日本では、都市部で集めた屎尿を海洋投入することで処分することが主流でした。 東京湾には屎尿による黄色い帯が発生し、黄河と称されていたそうです。 その後、国際社会で海洋投入による海洋環境への負荷が認識されたことで、ロンドン条約と言われる、海洋汚染を防止する条約が作られました。 日本もこのロンドン条約に従い、国内法規を整備することで、2007年に海洋投入を廃止しました。
しかし、海洋投棄の問題は、世界的に見るとまだまだ解決したとは言えず、数々の海洋ゴミ問題が残っている状態です。 海に捨てられたゴミは、もちろん環境に悪影響を与えます。 生物が誤食する、海浜植物の育成を阻害、海底のヘドロ化など、懸念される問題は多く存在します。 軽い気持ちで海にゴミを捨てることは絶対にしないよう注意しましょう。
医療廃棄物の問題
医療行為により排出されるゴミは使い捨てのものが多いため、とても多いゴミの一つです。 医療廃棄物には、血液や体液が付着したものや、手術で除去した肉体の一部など様々な種類があり、中には病原体に接触した恐れがあるものも存在することから、生物学的な危険や、化学薬品による環境破壊の危険があります。 もちろん、廃棄については規制があり、昔に比べると改善はされていますが、医療廃棄物の不法投棄の問題が完全になくなるわけではありません。
焼却炉の問題
日本は焼却炉の数が世界で一番多い国であることをご存知でしょうか。 多い時期には、世界の焼却炉の7割が日本に存在していました。 これは日本の国土の狭さが関係し、埋め立てる土地がない日本では、まずゴミを燃やして灰にする必要があるためです。
そして、この焼却炉が燃やすゴミによって排出されるダイオキシンの問題、CO2排出による温暖化についても問題とされています。 ダイオキシンは塩素化合物を含んだプラスチックが低温で燃やされると発生します。 1999年に日本では「ダイオキシン類特別対策措置法」が施行され、ダイオキシン排出の規制が行われました。
最終処分場の問題
燃やしたゴミから発生した灰を最終的に捨てる最終処分場。 この最終処分場は数が限られているため、残余年数が残りわずかだと言われています。 最終処分場がいっぱいになってしまえば、ゴミを捨てる場所がなくなり、日本はゴミで溢れてしまうかもしれません…
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