「エコバッグ=エコじゃない問題」、Loopachが解決
レジ袋の有料化に伴い、エコバッグを持つのが常識化されているが、果たして「エコバッグ」そのものの生産、消費は本当に環境に優しいことなのだろうか。
以前オーシャナのインスタグラムでもシェアしたが、レジ袋は環境に優しく作られているということを、清水化学工業が訴えている。
このままでは飽和によるエコバッグの無駄(消費者の短サイクル消費・廃棄在庫)が出てしまう恐れがあるのではないかという懸念から、株式会社MILKBOTTLE SHAKERSは、初の自社ベンチャー事業として特許出願済の「Loopach(ルーパック)」を開始した。
Text:Nodoka Sekido
レジ袋有料化、エコバッグ消費は果たしてエコなのか
以前オーシャナのインスタグラムでは、レジ袋の製造を行う清水化学工業より抜粋した記事を紹介した。
その内容とは、
・ポリエチレンは理論上、発生するのは二酸化炭素と水、熱。ダイオキシンなどの有害物質は発生しない
・ポリ袋の輸送に必要なトラックの量は、紙袋の7分の1。必要な水の量は紙袋の25分の1。ゴミとしてもかさばらない
・紙袋の中には再生できないものもあり、間伐材とはいえ森林資源を使用している
など、レジ袋がいかに環境に配慮されて作られているかが主張されている。
さらにエコバッグの生産には大きな環境負担がかかり、レジ袋の利点を上回るには相当な期間、エコバッグを使いまわすことが必要とされている。
「エコバッグはエコじゃない問題」
本来環境問題に向き合うためのレジ袋有料化、エコバッグ推進であったはずが、
現状、もはやエコバッグが、そのブランドや消費者の「エゴ」になりつつあるのが問題視されている。
そんななか、株式会社MILKBOTTLE SHAKERSは「”エゴ”バッグにならないエコバッグ」を提案。
レジでエコバッグを使うたびにポイントが貯まり、非営利団体に助成ができるというシステム「Loopach」だ。
Loopachとは
「Loopech」とは、何度も繰り返し使用する環協業・共創での拡がりの和を意味する「Loop」、荷物・包装を意味する「Pack」、テクノロジーによる技術的価値の意を込めた「Tech」が併さった造語。
同社は本事業のスタートアップに際して、営利事業と非営利事業の連動によってこそプラットフォームとしての価値創造の実現が可能と考え、特許出願済の事業構造によってローンチ予定だという。
今後Loopachが当たり前の世の中として、文化化していく仕組みを作るのが目標だ。
レジでエコバッグを使うたびにポイントが貯まり、非営利団体に助成ができる。
スマホで自分の使用状況が可視化できるのも、環境問題へ向き合う一つのきっかけになるだろう。
SDGsの目標にある「12:つくる責任つかう責任」において重要な、持続可能な消費と生産のパターンを確保するという事にも繋げる為に、将来的にデータを基にしたエコバッグの定量調査や、ビジネス発展に伴い国内での多様な雇用創出にもチャレンジしていく「Loopach」。
実現すれば、「エコバッグ=エコじゃない問題」の解決への大きな一歩となるに違いない。