「エコバッグ=エコじゃない問題」、Loopachが解決

レジ袋の有料化に伴い、エコバッグを持つのが常識化されているが、果たして「エコバッグ」そのものの生産、消費は本当に環境に優しいことなのだろうか。
以前オーシャナのインスタグラムでもシェアしたが、レジ袋は環境に優しく作られているということを、清水化学工業が訴えている。
このままでは飽和によるエコバッグの無駄(消費者の短サイクル消費・廃棄在庫)が出てしまう恐れがあるのではないかという懸念から、株式会社MILKBOTTLE SHAKERSは、初の自社ベンチャー事業として特許出願済の「Loopach(ルーパック)」を開始した。

Text:Nodoka Sekido

レジ袋有料化、エコバッグ消費は果たしてエコなのか

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【レジ袋有料化は本当にエコ?】 今年7月1日よりスタートした「レジ袋有料化」に伴い、エコバッグを新たに購入した方も多くいるだろう。 経済産業省は今回の有料義務化について「海洋プラスチックゴミ問題、地球温暖化解決に向けた第一歩」と定義している。 しかしレジ袋やゴミ袋を製造する清水化学工業は、「ポリ袋は実はエコなんです」という見出しとともに、自社のHPに以下のようなメッセージを掲載している。※一部抜粋 ・ポリエチレンは理論上、発生するのは二酸化炭素と水、熱。ダイオキシンなどの有害物質は発生しない ・ポリ袋の輸送に必要なトラックの量は、紙袋の7分の1。必要な水の量は紙袋の25分の1。ゴミとしてもかさばらない。 ・紙袋の中には再生できないものもあり、間伐材とはいえ森林資源を使用している。 さらに、「ウミガメが誤ってビニール袋を食べて死んでしまった」というニュースもあるが、2000年以降で神奈川に漂着したウミガメの死体500頭以上の中に、ビニール袋が死因と断定できるものはいないという。 レジ袋有料化に伴いエコバッグの使用が主流になりつつあるが、コットンバッグはプラスチック製レジ袋と比べると生産に多くのエネルギーが必要と言われている。何度も何度も繰り返し使用し、エコバッグの寿命を伸ばすことで、ようやくプラスチック袋の利点に勝るのだ。 Is charging for plastic bags eco-friendly? With the enforcement of "charging for plastic bags" beginning July 1, it is most likely that many of us have been directed to purchasing eco-bags. According to the Ministry of Economy, Trade and Industry, mandatory charges on plastic bags are defined as "the first step to solving the marine plastic waste problem and global warming". However, Shimizu Chemical Industry, manufacturing plastic bags and garbage bags, posted the following message under the headline "Plastic bags are actually eco-friendly." on their website. ・Theoretically, polyethylene only produces carbon dioxide, water and heat. And not dioxins or other harmful substances. ・Compared to paper bags, plastic bags is only require 1/7th for truck transportation, and 1/25th of water. It also is not as voluminous as paper bags. ・Some paper bags are not recyclable, and paper bags use wood (thinned). News stating "death of sea turtles caused by eating plastic bags" has been previously released, but since year 2000 with over 500 dead sea turtles being washed ashore in Kanagawa, none has been reported with plastic bags being the cause of death. The use of eco-bags is becoming more mainstream with plastic bags being charged, but cotton bags are said to require more energy to produce compared to plastic bags. The advantages of plastic bags are finally outweighed by the increased lifespan of eco-bags, used repeatedly. #shoppingbag#sastainable #oceana#beach#ecobag#エコバッグ#レジ袋有料化#環境問題#オーシャナ

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以前オーシャナのインスタグラムでは、レジ袋の製造を行う清水化学工業より抜粋した記事を紹介した。
その内容とは、
・ポリエチレンは理論上、発生するのは二酸化炭素と水、熱。ダイオキシンなどの有害物質は発生しない
・ポリ袋の輸送に必要なトラックの量は、紙袋の7分の1。必要な水の量は紙袋の25分の1。ゴミとしてもかさばらない
・紙袋の中には再生できないものもあり、間伐材とはいえ森林資源を使用している
など、レジ袋がいかに環境に配慮されて作られているかが主張されている。

さらにエコバッグの生産には大きな環境負担がかかり、レジ袋の利点を上回るには相当な期間、エコバッグを使いまわすことが必要とされている。

「エコバッグはエコじゃない問題」

本来環境問題に向き合うためのレジ袋有料化、エコバッグ推進であったはずが、
現状、もはやエコバッグが、そのブランドや消費者の「エゴ」になりつつあるのが問題視されている。

そんななか、株式会社MILKBOTTLE SHAKERSは「”エゴ”バッグにならないエコバッグ」を提案。
レジでエコバッグを使うたびにポイントが貯まり、非営利団体に助成ができるというシステム「Loopach」だ。

Loopachとは

「Loopech」とは、何度も繰り返し使用する環協業・共創での拡がりの和を意味する「Loop」、荷物・包装を意味する「Pack」、テクノロジーによる技術的価値の意を込めた「Tech」が併さった造語。

同社は本事業のスタートアップに際して、営利事業と非営利事業の連動によってこそプラットフォームとしての価値創造の実現が可能と考え、特許出願済の事業構造によってローンチ予定だという。
今後Loopachが当たり前の世の中として、文化化していく仕組みを作るのが目標だ。

レジでエコバッグを使うたびにポイントが貯まり、非営利団体に助成ができる。
スマホで自分の使用状況が可視化できるのも、環境問題へ向き合う一つのきっかけになるだろう。

SDGsの目標にある「12:つくる責任つかう責任」において重要な、持続可能な消費と生産のパターンを確保するという事にも繋げる為に、将来的にデータを基にしたエコバッグの定量調査や、ビジネス発展に伴い国内での多様な雇用創出にもチャレンジしていく「Loopach」。
実現すれば、「エコバッグ=エコじゃない問題」の解決への大きな一歩となるに違いない。

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