七里ガ浜にてカツオノエボシを発見!夏が来る前にその危険性を再チェック

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かなり暖かくなってきた今、三密を避けて海辺へ出かける人も多くなってきた。
著者もその1人であり、先週日曜日にご近所である七里ガ浜へビーチコーミングに出かけたのだが、コロナ禍にも関わらずたくさんの人が海へ足を運んでいる。
裸足で遊ぶ子供たちも多く、その様子を微笑ましく見ていたのだが、その足元に恐怖を感じるくらい(?)綺麗な青い物体を発見…

カツオノエボシ!!!

カツオノエボシといえば、昨年もこの季節に大量発生したことで話題になった危険な生き物。
海の近くに住んでいるものの、私自身実物を見たのは初めて。
見つけたのは4月25日、七里ヶ浜駅〜鎌倉高校駅の間に当たる砂浜だ。

周辺も探したが、この1匹以外は見当たらなかったため大量発生ということではないが、美しさのあまりつい触ってしまえば超危険。

そこで今回は、本格的な夏を迎える前にカツオノエボシの危険性についてリサーチしてみた。

ショック死する危険性も。カツオノエボシに要注意!

カツオノエボシとは

美しく透き通るブルーの身体が特徴的なカツオノエボシは、クダクラゲ目カツオノエボシ科に属する刺胞動物。
浮き袋の見た目が烏帽子に似ていることから、三浦半島や伊豆半島でカツオノエボシと呼ばれるようになったそう。
猛毒をもち電気クラゲの別名があるが、クラゲとは異なる。

日本では太平洋湾岸でよく見られるとされており、昨年には相模湾沿岸に点々と漂着していたこともニュースになっていた。
公益財団法人かながわ海岸美化財団も「危険! カツオノエボシが漂着しています」とツイッターで注意を促しているほどだ。

見つけたら絶対に触らないこと

ビニール袋のように透明度が見た目から、うっかり触ってしまいそうになるが要注意。
カツオノエボシの触手に触れると、表面にある細胞から刺胞という微小な毒針が発射される。これに含まれる毒が、炎症や痛みを引き起こすのである。

さらに最も危険なのが、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があること。
アナフィラキシーショックは、アレルギー反応によって意識障害や呼吸困難など全身に悪影響を及ぼす怖い症状である。
そして刺されるのが2度目になると、このアレルギー反応が起きることがあり、ショック死する危険性もあるという非常に危険な生き物なのだ。

海にゆらゆらと浮かんでいることもあるようなので、海水浴やマリンレジャーを行っている時にも要注意。
浜辺に打ち上げられて死んでいるカツオノエボシも、触れると刺激に反応して毒を発射することがあるそうだ。

もし触れてしまったら?正しい応急処置方法について

うっかりカツオノエボシに触れ、毒針が発射された場合は、すぐに応急処置を。
すぐに患部を冷やし、海水で洗い流すことが重要だそうだ。

この時に、間違っても真水で洗わないこと。海水以外の水で洗うと、浸透圧の差によってさらに毒が体内に流れ込みやすくなってしまうという。
またあまりの痛みや衝撃につい砂をかけてしまう方もいるが、こちらも毒針を肌に擦り込むことになるので絶対NG。

また、クラゲに刺された時の応急処置方法としてお酢をかけることもあるようだが、これも誤った処置方法。
お酢による刺激はカツオノエボシの毒針を刺激してしまい、さらに炎症の範囲や症状を悪化させてしまうことがある。

また応急処置をした後は、速やかに医療機関で診療してもらおう。

正しい知識を持って、安全な海遊びを

今年も思うがままに外出できない夏を迎えることになりそうだが、もし海に出かけたとしても細心の注意を。
特に好奇心旺盛な子供たちは、危険だとわからずにカツオノエボシを触ってしまう可能性もある。
自分たちの身を守るとともに、大切な家族を守るためにも、海の知識をつけて遊ぼう。

こちらの記事も要チェック!→「海の危険生物との付き合い方」
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%84%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%82%B7

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PROFILE
神奈川県藤沢市在住。女性ファッション誌からキャリアをスタートし、現在はフリーランスの編集ライターとして活動。オーシャナでは美容やライフスタイル記事をメインに、エコライフのヒントとなるトピックを執筆。
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