3月1日から日本帰国待機なし!シーズン開始のタイ・タオ島のガイドに聞いた

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一歩前進。
2022年3月1日より、日本入国後の待機制限が大きく緩和された。それまでは日本に入国した後、最低でも7日間の待機が求められていたが、条件を満たしたならば「待機なし」が許されることに。また、空港到着後の公共交通機関の使用が認められ、空港から電車やバスに乗ることも、国際線から国内線に乗り継いで移動することもできるようになった。
旅行業会やダイビング業界は気が逸った。しかし両手をあげて喜べないのは、この2年にも続く事態が終息したからの緩和ではないこと。世界的なオミクロン株の蔓延と、その感染力の特徴からである。

それでもこれを機会に、ゴールデンウィークや夏休みの旅行先に海外を想像した人は多いはず。3月1日からの緩和は、世界の各国でも行われている。世界中が動き出す。
今回インタビューをさせて頂いたタイ王国も、緩和された国の一つである。

この日差しのような明るさと輝きが、タイの街に戻ってくる日も近いだろう

タイといえば、学生などにも人気の旅行先。日本から首都のバンコクまで、LCCを使えば片道1万円で行けた時代もあった。タイまでの移動費も安いが、何より物価が安い。たとえば、タイ料理のガパオは安いところで30バーツ(約¥90)で食べることができ、それでいて美味しい。

また、バンコクには「カオサン通り」というバックパッカーの聖地と呼ばれる有名な地域もある。ゲストハウスや飲食店が立ち並び、世界のバックパッカーがこの場を訪れて情報交換していたようだ。インターネットが普及してから静かにはなったであろうが、それでも聖地としてあまりにも有名だ。

タイは、欧米やロシアに住む人々にも人気のある国である。1年を通して暖かい気候が短い地域の人たちにとって、赤道に近い国々は魅力的に違いない。日本人にも馴染みのあるプーケットやサムイ島などのリゾート地が特に選ばれている。それ故に、イタリアンのレベルが高い。「タイに来てまでイタリアンに行くのは…」と懸念するかもしれないが、是非チャレンジして欲しいと個人的には思っている。

さて、プーケット、サムイ島に次いで、リゾート地として認知されているのがタオ島である。日本からも多くのダイバーがこの島に訪れるのは、魚影の濃さや、ジンベイザメとの遭遇率が高いことがその理由にあげられる。またアフターダイブ(ダイビング後の過ごし方)が有意義に過ごせるのも理由のひとつ。
タイ料理はもちろんのこと、マッサージやサウナ。そしてビーチバーと、リゾート感満載なのである。

タオ島

日本からは、国際線でバンコクに入り国内線でサムイ島まで移動するか、シンガポールから国際線でサムイ島まで移動するのが主だったルート。サムイ島からは、フェリーで約2時間の距離。

タイ王国・タオ島のダイビングガイドに聞きました!

今回インタビューをお願いしたのは、タオ島にお店を構える「Ban's(バンズ) Diving(ダイビング) Resort(リゾート) Koh() Tao(タオ)」の齋藤守彦氏。(タオ島在住だが現在は一時帰国中)。
こちらのお店は、PADI(ダイビングの認定団体)のライセンスカード発行数が世界一を誇るダイビングサービス。

タオ島の“今”はどんな様子!?

「現在は人の動きは少ないです。3月1日からは入国が緩和されましたので、旅行者の来訪を期待しています。これまでの日本人観光客は、タイの連休にタイ国内在住の方がライセンスの取得やファンダイブに来ていました。しかし、受け入れる日系ダイビングショップが少ないことや、スタッフが不足していることもあり、一度に数名しか受け入れられない状況がありました」。

ダイビングライセンス講習の様子。プルメリアが所々に散っているところに南国感を感じる

「逆に、タイ人の観光客が増えており、同じくタイの連休になると大挙してやって来ます。外国人が多い時期も華やかで良いですが、今はタイ人にとっての楽園になっています」。

観光客が少なく静かなビーチ

「元々タイ人は陽気な性格なので、街には殺伐とした雰囲気などは無いですが、シャッター通りなる地域もあり、やはり”不景気”という雰囲気は否めません」。

タオの海は今?!

「今年の2月は、例年に比べ透明度が良好です!そして、早くもジンベエが現れています」。

早くもジンベエザメのシーズン到来?!

「2月1日に、リゾートからすぐ近くにて出会っています」。

「シュノーケルだけでなく、ダイビングでも!」。

キンセンフエダイの群れも好調

現在の営業状況

「現在もバンズダイビングリゾートコタオは営業中です。日本人スタッフが1名在中しており、チームジャパンとして通常営業をしています。わたしや他のスタッフも、タイへの帰国のチャンスをうかがっているところです」。

日本のみなさんへのメッセージ!

「自由に旅行ができるようになるまでもう少し。タオ島で皆様と再会できるのを楽しみにしています!」。

今、日本からタイに行くには(2022年2月27日現在)

2022年3月1日より、入国条件が緩和。

出発前に必要な手続き

「海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書(英文)」の取得

事前に取得し、必要に合わせて航空会社へ提示
※取得手続きに関しては、厚生労働省の「海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書について」にて(携帯アプリでも取得可能)

「病院で発行されたPCR検査の陰性証明書」の取得
日本出発予定時刻前の72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書(英文)が必要
Test and Goの登録

タイに入国するすべての人に登録を義務付けている
→少なくとも出発の7日前までの登録完了を推奨
登録後にQRコードが発行されるので保管(入国手続き時に必要となる)

海外旅行保険に加入し、加入証明書を取得

COVID-19の治療費等も適用される2万米ドル以上(約240万円以上)の補償額の海外旅行保険に加入し、証明書を取得する
※クレジットカード付帯の海外旅行保険もCOVID-19の治療費が含まれていれば対象となるが、証明書の取得には1週間から10日ほどかかる可能性があるので早めの手続きが望ましい

SHA Extra Plus認定のホテルで、タイ入国後の1泊分と送迎、PCR検査、5日目の抗原検査キットを一括予約(支払いも完了)

①入国1泊目を「SHA Extra Plus(タイ政府指定の医療機関と提携しているホテル)」から選び予約し、支払いを済ませる
SHA Extra Plusのホテルを予約すれば、同時に②③④が予約できる
②ホテルまでの送迎手配(公共交通機関の利用は不可)
③到着日のPCR検査の予約と支払い
④滞在5日目の抗原検査キットの手配
上記4点の手続き完了とそれを示す予約確認書を用意

ホテル予約サイトなどから「SHA Extra Plus」のマークを目印に予約する
SHA Extra Plus登録のホテル確認はこちらから

タイに到着後

MorChanaアプリケーションのダウンロード

予約済みのPCR検査を指定の施設で受ける
1泊目のホテルで、抗原検査キットを受け取る
入国5日目に入国者自身で抗原検査を実施する
MorChanaアプリケーションに、検査の結果を入力する
※タイの滞在が4日以内の場合は検査は不要

日本帰国の準備

「日本帰国時の手続き」の把握
詳しくは、水際対策に係る新たな措置について
2022年3月1日より、3回分のワクチン接種証明書を取得している方は、訪問国によっては帰国後の待機がなしになっている

新型コロナウイルス感染症対策は随時更新されるので、必ずご自身で関連サイトを閲覧し確認を。

「元々ライセンス発行数は世界一であることもあり、コロナ前より減ったとは言え、タイ人やタイ在住の欧米人のライセンス講習とIDCはコンスタントに開催しています!」。
斎藤さんからの力強い言葉に、世界のダイビング業界は止まってはいないことを改めて実感した。
一歩前進。これがダイビング業界やダイバーにとって大きな一歩になることを願わずにはいられない。

今回ご協力いただいたのは、こちらのダイビングサービス!

BAN’S DIVING RESORT

HP /

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PROFILE
父が島崎藤村を好きだったわけでも、母が源氏物語を好きだったわけでもなく。ましては、新年や早春に生まれたわけでもないけれど、名は、若菜。
子供の頃に与えられた谷川俊太郎の詩集に影響をうけ、コトバ遊びの楽しさを知る。
大学卒業後、ダイビングツアーを取り扱う旅行会社に入社。2016年に総合旅行業務取扱管理者資格取得。他、総合旅程管理主任者資格所有。
2011年の震災を機に岩手と宮城に通い始め、ワカメの美味しさを痛感し、ワカメ大使として活動中。
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