攻めの西表島
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Iriomote / 西表島
カスミアジ、ブラックマンタ……幻を求めて
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Iriomote / 西表島
カスミアジ、ブラックマンタ……幻を求めて
- Photo
- Takaji Ochi
- Model&Text
- Kaoruko Inou
- Special Thanks
- Diving team UNARIZAKI Iriomote
- Design
- Panari Design
西表島のカスミアジは幻なのか。
大海原の中、大群に出逢うだけで奇跡とも思えるカスミアジ。昨年に引き続き、その大群を探して、オガンを攻めた。また、25年ぶりに西表島に姿を現しているというブラックマンタや白化を乗り越え生き残った珊瑚にも出逢った。
そんな、豊かな西表の海に暮らす生き物たちに迫った。
可能な限り、オガンに挑む
オガン(仲ノ御神島)でのダイビングにこだわりを持ち、4隻の船を駆使して、可能な限りオガンに船を出すという、ダイビングチームうなりざき西表店。
一年間のうち、2カ月は冬季休業、4カ月は風や波の影響でオガンには行けないというが、昨年はその中でも約60日オガンへ船を進めている。オガンへのこだわりが強いからこそ、天気が許す限り行く、という姿勢が見て取れる。
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天気が良い時は日向ぼっこも気持ちがいい
今回取材班は、全5日間の日程の中、3日間オガンへ向かうことができた。計8本、うち7本は「三ノ根」を潜った。
「三ノ根」は、西表に足しげく通うリピーターを虜にする、カスミアジ(以下、カスミ)やイソマグロの群れに出逢うことができる、一番人気のポイントだ。
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船の2階は特等席。ただし風が強いので注意
うなりざきの船が停泊している港、通称うなりざき湾からオガンまでは約1時間~1時間半。オガンには5個のダイビングポイントがあるが、中でも一番人気はカスミや大物が狙える「三ノ根」。
オガンの中でも特に「三ノ根」へ向かうことは、ダイバーだけでなく船長も緊張する。
たとえ海面は凪であっても、ガイドが潮見した段階で潮の流れが速ければ、せっかくオガンまで来ても「三ノ根」には入ることができないためだ。つまり、オガンまで来られるだけでも運がいいが、「三ノ根」に潜れるというのはそれだけで格別にラッキーなのだ。
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仲ノ御神島。「三ノ根」はここからもう少し沖に出る