のどち……逆さまタッチュー @伊江島
どうしても潜りたかった伊江島だったが、上陸するほどの時間もない。
そこで、本島発で潜ろうと決めるが、さてお店はどうしよう?
そんなとき、泊まっていた名護の民宿の周りをプラプラしていると、
1軒のダイビングサービスを発見!
しかも、『マリンダイビング』のステッカーが貼ってある。名前は《ジャミング》。
携帯でサイトを見ると、オーナーは同世代で、しかも伊江島が好きらしい。
これは運命とばかりに、
たのもーーーー。ダイビングをたのもーーーー。
「お、和尚!!!」
「かくかくしかじか、こうしたわけで、あの、その、伊江島をタダで潜らせてちょ。ちょーーー」
オーナーのカッシーこと鹿島敏雄殿、快諾。
ということで、翌朝、渡久地港に集合。
伊江にいくどー。いえーい。テンションがあがりまくる
港からおよそ20分。伊江島到着。
■場所は→こちら
鏡のようにトゥルットゥルの水面に浮かぶ伊江島。
その中央のとんがった岩がかの有名なタッチューこと「城山」じゃ。
タッチューとは“とんがった”といった意味で、
わしらの世代なら「わたるがぴゅん!」の宮城の頭で習ったはず。
1本目は島の東側のエリアを位置する「オーロラ」。
■場所は→こちら
棚の上にエントリーすると、抜群の透明度。
棚から沖に向かうと、一気に落ち込む急傾斜。
ドロップオフ沿いにはカスミチョウチョウウオが群れる。
見上げると、ドロップオフの際が波打ち、そこに射し込む太陽光が
ユラユラとオーロラのように見えることがこのスポットの由来。
抜群の透明度の中、光と影のコントラストを楽しむ1本。
2本目は“地形の伊江島”を代表するスポットのひとつ「カナン崎ドーム」。
スポット周辺の岸壁には亀裂や穴が多く見られるが、それは水中でも同じこと。
アーチ、オーバーハング、縦穴、横穴、地形の見どころがギュッと凝縮。
穴に入ってとりあえず拝む。
中でも、最大の見どころがとある洞窟。なかに入ると、そこにはなんと
のどちんこ
のどちんかー。
のどちんけすと。
雑誌やお店のホームページでは品格を損なうのを恐れているのか、
あまり書かれていないが、どう見てもTHEのどちんこ。
しかし、まあ、わしもちょっと品格を気にして「逆さまタッチュー」ってネーミングにしておこう。
のどちん……逆さまタッチューから隣の横穴をのぞきこむと、
ハタンポやマツカサが渦巻く圧巻のシーン。
ちなみに、本島と離島のよくある事情で、本島から潜れるスポットは、
なんとなく北〜東にかけた地形スポットエリア。
丸ごと伊江の海を楽しみたければ上陸して島内のお店を利用するといい。
実際、カッシーもリクエストによって使いわけているそうじゃ。
エグジットすると、まさかの荒れ模様。あんなにベタベタだったのにのう。
海況は生き物。ダイビング中に船上に人がいることの重要性をあらためて実感
震えながらスコールが過ぎるのを待つこと30分。
湿気を吐き出した空はどこまでもどこまでも高く青く。
アフターダイビングは「和尚、宮里そばをうまいなんて言っている場合じゃないですよ」という
カッシーに連れられ「さわのや」へ。
■場所は→こちら
雑誌にも載っているため行列ができる超有名点「きしもと食堂」のすぐ側じゃが、
地元の方は冷ややかに「さわのや」を選択するらしい。
そして、ここの「軟骨そば」のうまいこと。
トロットロのお肉。実家が肉屋のわしが肉№1の称号を与えるぞ。
ということで、突然の駆け込みにも、海に飯に、カッシー殿ありがとさんじゃ!
本まで買っていただき、感謝。
★和尚がお世話になったお店は《ジャミング》。
http://www.jamming-dive.net/
若きオーナーのカッシーこと鹿島殿は自社ボートを持たないことがポリシー。
理由は「ひとつの海に縛られることなく、いろいろな沖縄の海を紹介したいから」。
「芋洗いのようなダイビングはちょっと」というカッシー殿は、
今日も最強のガイド屋を目指して、混んでいない海を潜る。