壱岐イルカパーク&リゾート“イルカファースト”の推進に向け、ふるさと納税を使ったクラウドファンディングに挑戦

長崎県壱岐市にある“壱岐イルカパーク&リゾート”が、人とイルカとの信頼関係構築を重視した新たな飼育法「Relationship Based Training(リレーションシップトレーニング)」に挑戦するための資金を、ふるさと納税を使用した「ガバメントクラウドファンディング」にて募っている。新たな飼育方法とは一体どんなものなのだろうか。挑戦の経緯とともに内容について深堀りしてみた。

壱岐イルカパーク&リゾートが「リレーションシップトレーニング」に出会うまで

壱岐イルカパーク&リゾートは1995年に壱岐市によってイルカの保護を目的に創設されて以来、至近距離でイルカとふれあえる施設として、年間約2万人もの来場者が訪れていたが、設立から25年が経過し、収益性の悪化や施設の老朽化により閉園目前の状況となっていた。

しかし、2017年に有人国境離島法が制定され、壱岐島も特定有人国境離島地域(有人島として地域社会を維持していくべき地域)の指定を受け、交流人口の拡大による経済活性化の拠点としてイルカパークの再生が決定。翌2018年に壱岐市と内閣府の国境離島アドバイザーである高田佳岳が共同出資し、市営から「IKI PARK MANAGEMENT 株式会社」に生まれ変わり、同年4月25日(木)にはリニューアルオープンを迎えている。

地方創生の拠点施設としてリブランディングされる中で、飼育施設の常識にとらわれないイルカの飼育方法について向き合っていくうちに、アメリカフロリダ州にある海洋哺乳類教育研究施設・ドルフィンリサーチセンター(DRC)にたどり着く。壱岐イルカパーク&リゾートのメンバーは実際にDRCにおもむき、DRCと関係の中で、彼らが独自に提唱する「リレーションシップトレーニング」を学ぶことになった。

「リレーションシップトレーニング」とは

リレーションシップトレーニングとは、DRCが独自に提唱する「動物との信頼関係を第一に考え、餌に頼らない飼育方法 」である。DRCでトレーナーを務めるリンダ氏は、生きるために必要な餌で釣ってイルカを従えるのでなく、イルカも人に対して、してほしいことを言えるような関係性を築くことが重要だという。

▶壱岐イルカパークと”Dolphin Research Center” との出逢い

イルカとの会話が楽しめるような施設にしていきたい

壱岐イルカパーク&リゾートは、DRCと飼育技術提携を行うことで、「リレーションシップトレーニング」を世界で初めて全面的に取り入れ、トレーニングそのものを変えていこうとしている。IKI PARK MANAGEMENT株式会社の高田佳岳氏は「近い将来、日本で唯一無二の飼育施設、すなわちイルカと話せるように交流できる施設となっていたいと思います」とコメント。いずれは日本国内への技術普及も視野に入れているという。

人とイルカの新たな未来に向けてまい進する壱岐イルカパーク&リゾートの活動に今後も注目が集まりそうだ。

本プロジェクトはクラウドファンディング型でふるさと納税を募る仕組み「ガバメントクラウドファンディング」で応援することができる。詳しいプロジェクトの内容はこちら▶「イルカとヒトが会話するようにコミュニケーションできる社会を実現したい!
エサでコントロールせず、信頼関係構築を重視した飼育に挑戦! 」

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