オーストラリア「グレートバリアリーフ」でサンゴの一斉産卵を確認

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オーストラリア北東部のクイーンズランド沖、全長約2300キロにわたるグレートバリアリーフは、日本列島とほぼ同じ面積に匹敵する約35万㎢もある世界最大のサンゴ礁地帯。宇宙から見える世界自然遺産としても有名だ。そんなグレートバリアリーフで、12月4日(金)から6日(日)にかけ、サンゴの一斉産卵がグレートバリアリーフ海洋公園局(豪政府機関GBRMPA)によって確認された。

まるで吹雪のよう…幻想的なサンゴの一斉産卵

サンゴ礁の周りにまるで吹雪のように舞っている一つひとつの粒が、バンドルと呼ばれる卵と精子の塊だ。これらは年に一度、サンゴ礁域一帯で一斉に海中に放出され、海面に向かって上昇して受精にいたる。受精後、卵は海底に着底し、長い時間をかけてサンゴへと成長する。産卵時間は通常、数時間から数日間といわれているが、今回の産卵は約2日間に及んだ。

サンゴの産卵を観察するならナイトダイビング

年に一度の大規模なサンゴの産卵をぜひ一度は見てみたいものだが、タイミングはいつなのだろう。サンゴの産卵条件について、海洋生物学者でグレートバリアリーフのマスターリーフガイドでもあるガレス・フィリップス氏がコメントしている。

「サンゴの産卵は通常、11月の満月より2日から6日後、水温が1カ月にわたり27度を超えた場合かつ、潮の動きが少なく、プランクトンを食べる生物が寝ている夜間に行われます。私たちは産卵の期間をおおよそ予測することはできますが、産卵タイミングの大部分は今も謎のままで、どのような要因がバンドルの一斉放出を引き起こすのかは明らかにされていません」。

コメントから推測すると、グレートバリアリーフでは11月中旬から12月の夜間にかけてが狙い目といったところだろうか。現地ダイビングショップでは、サンゴの産卵に影響を与える水温や潮などさまざまな要因を確認し、サンゴの産卵が見られるタイミングで、日帰りのナイトダイビングや宿泊のダイビングクルーズといったツアーを開催している。クイーンズランド州政府観光局によると、ケアンズからダイビングツアーで行くのが一番おすすめという。現地ショップに海況を確認して、今後の旅程にぜひ組み込んでみては。

関連URL:https://www.queensland.com/jp/ja/places-to-see/experiences/great-barrier-reef.html

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